最近の戦略分析調査でも、PDA の成長がワイヤレス インターネットの成長に依存するという点が指摘されているが、私もこの意見に賛成である。事実、Compaq の Pocket PC は、米国よりもワイヤレス産業が成熟した欧州で人気がある。欧州における iPAQ の高い人気は、今後の米国ハンドヘルド市場を占う重要な指針となるだろう。
一方で、機器の拡張性についての問題もある。一般企業や Pocket PC は、Compact Flash や PC Card を採用しているが、Palm は SecureDisk と MultiMediaDisk カードをサポート、Handspring は独自規格の Springboard 技術を採用している。
Compact Flash や PC Card はワイヤレス サポートにも積極的だ。一方、マルチメディアに関するサポートについても Palm 陣営は遅れていると言えよう。
Pocket PC の苦労 一方、Pocket PC も難問を抱えている。最大の問題は、Micorosoft が Java を冷遇していることである。 これは、デスクトップやサーバー市場では問題ないだろうが、Windows CE 市場では大きな打撃となるだろう。Java はモバイル分野ではすでに浸透しており、Pocket PC を含む Windows CE 陣営の影が薄くなっている。一方、Symbian、Palm、Motorola、Ericsson、Nokia などは Java を積極的にサポートしている。
Pocket PC の価格 その他、価格設定に関する問題もある。Pocket PC は Palm よりも性能は良いが、性能の良さがダイレクトに価格に反映している。高解像度ディスプレイや大容量 RAM は確かに性能的には良いかもしれないが、結果的に Palm との価格差をより広げることになっている。
Microsoft 陣営は、Palm 陣営との価格競争について真剣に考える必要がある。ワイヤレスやマルチメディアにおいては、確実に優位を保っているが、高価格がネックとなっているのも事実だ。いっそのこと、『Pocket PC Lite』などの廉価版を販売して、Palm 陣営 との価格競争に参入するのも良いかもしれない。