株式会社富士通研究所と富士通株式会社は2005年2月7日、無線 LAN を利用した IP 電話で通話中の音切れを無くし、高い通話品質を可能とする技術を開発した、と発表した。
無線 IP 電話は、同時に通信する他の端末からのデータ通信や接続端末数の影響、電波状況の変化などにより、相手の声が遅れて聞こえたり、音が途切れたりと、通話品質が不安定になりやすい。同時に通信する端末からのデータ通信の影響に対しては、現在国際的に標準化が進められている規格 IEEE 802.11eに準拠することで対応が可能だが、端末の混雑度、電波状況の変化による影響については十分な対策が講じられていないのが現状だ。
今回開発した技術は、IEEE で現在標準化が行われている規格802.11eに準拠し、他の端末の通信状況を把握しながら、常に一定の通話品質を確保する機能を実現している。また、端末の接続制御と帯域管理 SIP サーバーが端末の識別と認識といった接続制御を行うことで、同時接続可能な IP 電話端末数を越えて接続されることがなくなる。さらに、アクセスポイントがデータの識別と通信帯域の管理を行い、通信速度に応じた帯域を確保することにより、高い通話品質を実現できる。
両社は、同技術を利用した IP 電話システムにおいて音声通話と同時に3Mbps を越えるデータ通信を行い、IP 電話の音声パケット損失0を確認した。また、端末14台の同時接続においても高品質の通信が可能なことを確認している。
今後は、IEEE 802.11eに準拠するアクセスポイントへの適用を中心に、無線 LAN 環境に対応した IP 電話システム製品として早期に製品化を進める予定。