携帯・ワイヤレス2005年2月25日 00:00
文字サイズ文字サイズ小文字サイズ中文字サイズ大

携帯でリアル連動(その2)

この記事のURLhttp://japan.internet.com/allnet/20050225/8.html
著者:西田 徹
国内internet.com発の記事
前回の復習を簡単にしよう。

リアル連動のポイントは以下の3点であった。

・「連動」は従来のメディアでも頻繁におこなわれている定番戦略
・モバイルは連動に最適である
・モバイルは連動しないとその力を発揮できない

今回はモバイルマーケティングの3ステップであるプレアクセス、 オンアクセス、ポストアクセスと関連づけ、 特にプレアクセス時のリアル連動について考えてみたい。

●既存の顧客接点を生かしてモバイルサイトに呼び込む

プレアクセスという専門用語も、 モバイルサイトへの「呼び込み活動」ととらえれば、何も難しい概念ではない。 ここには大きく分けて2つの選択肢がある。 モバイルの世界(サイトやメール)から自社のサイトに呼び込むパターンと、 リアルの世界(TVコマーシャルや電車の中吊り広告など)から呼び込むパターンだ。

モバイルに馴染みの薄い企業がモバイルマーケティングを始める時、 前者を必ずやらねばならないと思いこむ場合がある。 「当社のサイトを公式サイトに昇格させないと人が見に来ない」 「モバイル広告を打って集客せねば」などなど。 これらは有意義な手段ではあるが、 呼び込み活動の片面しか見ていない。 決して必須ではないことに気づく必要がある。

これらのリアル企業は、 ふと気づけば多大な顧客接点をリアルの世界で持っていることが多い。 定期的に出稿しているマス広告(TV、新聞、雑誌など)、 折り込みチラシ、既存顧客への定期刊行物などなど。

もちろんリアルの店舗での接客も質の高い顧客接点である。 また商品そのものが顧客接点となる場合もある。 缶コーヒーやペットボトル飲料は、 実際に強力なモバイルサイトへの呼び込みルートの定番である。

これらの顧客接点をモバイルサイトへの呼び込みに生かさない手はないだろう。 これがプレアクセスでのリアル連動そのものである。

●空メールがリアル連動の定番

リアル連動でモバイルサイトへの呼び込みを行う場合、 素朴に考えれば TV 画面や印刷物などにサイトの URL を記載することになる。 が、 「http://www.mobile-abc.jp」といった URL を携帯電話に打ち込むのは、 面倒な作業である。 携帯電話は、 メールを送る作業については利便性を最大限考慮しているが、 URL 打ち込みに関しては優先順位を落としているのである。

そこで活躍するのが空メールである。

「mbl@mam.jp」といった短いアドレスに件名も本文もないメールを送ると、 数秒後に折り返しメールが届く。 そこには、モバイルサイトの URL が記載されており、 クリックするだけでサイトへのアクセスが可能となるのである。 この仕組みはモバイル関連の ASP やメール配信の ASP 等で、 今や定番として提供されている。

また、この空メールを送る行為を「メルマガ登録でもある」旨をきっちり記載してパーミションをとれば、 メールアドレス収集まで同時にできてしまい、 ポストアクセスへのつなぎが容易になる。

さらに、空メール送信をキャンペーン応募にからめて実施すると、 リアルでの接点数に対比してのサイトへの集客率を大きく高めることも可能である。

ちなみに上述した缶コーヒーやペットボトル飲料の場合、 数か月のキャンペーン期間で数百万件のアクセスを呼び込んだという事例も、 珍しくない。

●接客という接点があるならアタッチメント

リアルでの顧客接点をモバイルサイトへの呼び込みに生かすのがリアル連動である。 もし、その接点が「接客」であるなら、 ぜひ試みてほしい手段がある。

アタッチメントと呼ばれる数センチ四方程度のサイズの電子機器がそれである。 携帯電話の充電などを行うコネクタにこれを差し込むと、 携帯電話の操作が自動で行われるというもの。 あらかじめ定めたアドレスへの空メール配信はもちろん、 ユーザーのアドレス帳へ店舗名や電話番号などを書き込むこともできる。 価格はどのメーカーのものを使うかにもよるが、 1個数百円程度と考えていいだろう。

アタッチメントを差し込むという行為は物珍しいので、 ユーザーに喜ばれる。が、留意点もある。 接客員がアタッチメントの行う動作をあらかじめ丁寧に説明しておかないと、 「勝手にアドレス帳に書き込まれた」などのクレームが起きる可能性もあるのだ。

●新しい流れ:QR コード(2次元バーコード)

プレアクセスでのリアル連動の新しいツールとして注目されているのが、 QR コード(2次元バーコード)である。

QR コード読み込みに対応した携帯電話機種で、 名刺や DM などの印刷物上の2次元バーコードをデジカメで撮影するだけで、 自動的に多くのデータを読み込むことが可能である。 当然のことながら、URL やメールアドレスもその情報に含まれる。 携帯ユーザーは一切の打ち込み動作なしで、 モバイルサイトへアクセスすることが可能となるのだ。

今後、対応機種が普及するにしたがって、 プレアクセスでのリアル連動手段の定番となるかもしれない。

次回はポストアクセスでのリアル連動について紹介しよう。

記事提供:


Copyright 2008 Jupitermedia Corporation All Rights Reserved.http://www.internet.com/