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2009年7月4日
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携帯・ワイヤレス2005年8月11日 09:00

効果測定(その2)

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前回は効果測定の基礎を話したが、 原因がわかれば手が打てることを知っていただけたことと思う。 今回そして次回のテーマは「個人に軸をおいた効果測定」だ。 まずはその背景をお話しよう。

●マスマーケティングの呪縛

マスマーケティングの世界の効果測定。 その定番といえば、テレビ番組の視聴率だろう。 例えば「○月○日の K1 の視聴率が25%だった」とか、 「○月の巨人戦の視聴率は8%を切ってしまった」などという報道が頻繁になされている。

確かに視聴率は重要な情報ではあるのだが、 専門的な視点から見ると「コンテンツに軸をおいた効果測定」に留まっていると言える。ここでのコンテンツとは、K1、巨人戦などだ。 そして、本当はもっと知りたいことがあるのだ。 しかし、個人を識別しないマスマーケティングの限界により、 それがわからないのである。具体的には以下のようなことだ。

例えば、K1 の視聴率が15%から25%に伸びたとする。 これは今まで時々 K1 を見ていた「そこそこファン」が「熱烈ファン」になって毎回見るようになったからなのだろうか。 それとも、 今まで格闘技には一切興味がなかった「新規視聴者」の取り込みに成功したからなのだろうか。 あるいはトータルでは視聴率が純増しているが、 今までのファンが去ってしまって、 それ以上の数の新しいファンが入ってきた結果かもしれない。

こういった内訳を知ることは、 次からの番組づくりに極めて重要なのは言うまでもない。 ところが個人を特定できないマスマーケティングの世界では、 このデータが取れないのである。

極論すると、視聴率「しか」取れないので、仕方なくそれを使っているという事情。 これを知らないで、 「視聴率万能」と思っている人も多いのではないだろうか。 そして、その考えを、 インターネットマーケティングやモバイルマーケティングに持ち込んでしまっている場合が多いのだ。

具体的にはサイトの閲覧率、次のページへのクリック率、 メールからサイトへのクリック率などの視聴率的な効果測定だけで満足してしまっているケースがそうだ。 これはまさにマスマーケティングの呪縛とも言える。

実は、インターネットの世界ではもっと豊かな効果測定が可能であり、 上記 K1 の仮想例であげたような個人軸でのデータがとれるのである。 このままでは宝の持ち腐れとも言えよう。

●郵便 DM に学ぶ「個人軸での効果測定」の基礎

インターネット登場の前から「個人軸での効果測定」を極めている達人たちがいる。 意外かもしれないが、それは郵便 DM のプロたちだ。 住所と名前といった形で個人が特定されている世界でのマーケティング。 郵便 DM には「個人軸での効果測定」の技法が豊富に存在するのである。 これを学ばない手はない。

郵便 DM の世界での効果測定の定番とも言える「RFM 分析」をここでは紹介しよう。

仮に通販業のX社が配信許可を得た100万人の郵送 DM リスト(住所や名前など)を持っており、 定期的に DM を郵送しているとしよう。 売上を最大化させるには、 この100万人全員に次の DM を送ることになる。

しかし、企業の最終目的は売上ではなく利益だ。 郵送 DM は1通あたり数百円のコストがかかる。 すると、利益を最大化させるためには、 「買ってくれそうな人」だけを絞り込んで DM を発送することが必要になる。 では、その「買ってくれそうな人」をどのように見分ければいいのだろうか。 そこには3つの切り口がある。

R:Recency(最新購買日)

顧客リスト中のAさんとBさんを比べてみる。Aさんが最後に買ってくれたのは2年前、Bさんは3か月前としよう。どちらが次に「買ってくれそうな人」かは言うまでもない。Bさんである。この、「一番最近の購買はいつか」をR(Recency)と読んで指標化するのである。

F:Frequency(累計購買回数)

次に顧客リスト中のCさんとDさんを比べてみる。 Cさんは今までに4回買ってくれているのに対し、 Dさんは今まで2回買ってくれている。 どちらが次に「買ってくれそうな人」かは言うまでもない。 Cさんである。 この、「今まで何度買ってくれたか」をF(Frequency)と読んで指標化するのである。

M:Monetary(累計購買金額)

次に顧客リスト中のEさんとFさんを比べてみる。 Eさんは今までに4,000円分買ってくれているのに対し、 Fさんは今まで1万8,000円分買ってくれている。 どちらが次に「買ってくれそうな人」かは言うまでもない。 Fさんである。 この、「今まで何円分買ってくれたか」をM(Monetary)と読んで指標化するのである。

今、DM リスト上の100万人全員に RFM の3つの指標の数値が入ったとする。 次にこの指標を重み付けする。 場合によってはRに強い意味があったり、 別の場合ではMが重要だったりするのである。 ここはマーケターの腕の見せ所でもある。 さらに RFM に加えて別の指標も導入する場合もある。 いずれにせよ、すべてを勘案して最後に総合評価の数値を出すことになる。

今や100万人全員に1つずつ、 総合評価の点数がついたことになる。 たとえば総合評価の高い上位10%の10万人に郵送 DM を打つといったことで、 利益の最大化が可能になるのである。 これぞまさに「個人に軸をおいた効果測定」と「その活用」そのものと言える。

さて次回のコラムでは、 郵送 DM のテクニック「RFM 分析」を応用し、 モバイルマーケティングでの「個人に軸をおいた効果測定」をお話しよう。

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