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2005年12月9日 09:00 |
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位置情報マーケティング
著者: 西田 徹 プリンター用 記事を転送
▼2005年12月9日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
マーケティングツールとしての携帯電話。
その面白さのひとつに「位置情報」というキーワードがある。
具体的には、GPS での位置情報、
基地局単位での位置情報などの技術が活用されている。
またミクロ的な位置情報を Bluetooth で取得するのも可能だ。
ユニークなところでは定期券の ID と携帯メールアドレスをひもづけることで、
「電車の駅の改札を通り抜けた」という位置情報を活用する、
グーパスというサービスもあり、
既に小田急電鉄で実用化されている。
これらの携帯電話での位置情報活用は、どんなところが革新的なのであろうか。
以下の3つの要素に分けて考えてみよう。
●動的な位置情報
位置情報をマーケティング(売れる仕組みづくり)に活用しようとする発想は、
携帯電話登場の前からあった。
顧客に会員になってもらう場合、
「自宅住所」「勤務先住所」などを記述してもらう、などである。
そして例えば、
世田谷区在住の人には、
○○ショップ世田谷店のキャンペーン情報を郵便 DM で届けたりするわけである。
ただし今までの位置情報には限界があった。
それは静的な位置情報しか捉えられなかったことである。
居住地や勤務先はそう頻繁には変化しない。つまり静的である。
ただし人々が消費活動を行うのは居住地と勤務地だけではない。
週末に友人と銀座にショッピングに出かけて多額のお金を使うかもしれない。
しかしこうした動的な位置情報は今までは捉えることが出来なかったのである。
そこに携帯電話が登場した。
24時間持ち主と常に行動を共にする携帯電話。
これを入り口に位置情報を取得すれば、
「出かけ先」などの動的位置情報が得られる。
今までとらえられなかった、
そして大きな消費行動の可能性のある販売機会が生まれたのである。
最初に紹介したグーパスの例で具体的イメージをお伝えしよう。
仮に成城学園前に住み、新宿に通勤している人がいたとする。
まず、居住地(成城学園前)と勤務地(新宿)の、
2つの位置にある店舗情報などを携帯電話のメールで送ることができるが、
これは今までも可能であった静的な位置情報である。
ところがこの人がある日、
勤務地から帰る途中に下北沢で途中下車したとする。
これはまさに動的な位置情報だ。
グーパスでは、この情報を即座にとらえ、
下北沢近辺にある飲食店のクーポンなどをモバイルメールで送ることが可能なのである。「今下北沢にいる人に、下北沢にある店舗の情報を送る」。その来店促進効果が高いであろうことは想像に難くない。
●位置情報に攻め込む
位置情報に対するアプローチには、
「待ち」と「攻め」がある。
例えば新橋近辺に大衆的な居酒屋を出店するという行為は、
そのあたりに現れるであろうサラリーマンを「待つ」ことでもある。
新橋という位置情報を「待ち」の姿勢で活用しているのである。
狩猟にたとえると「罠をしかける」行為にも似ている。
一方で、高級住宅地(田園調布など)に、
高級家具の通販 DM を送るケースを考えてみよう。
これは田園調布という位置情報を「攻め」の姿勢で活用していることになる。
これを狩猟にたとえると「弓で射る」「銛で突く」という行為にも似ている。
従来からの位置情報活用には「待ち」と「攻め」の両方があったが、
どちらかというと「待ち」主体であった。
店舗展開、街頭イベント、交通広告などなど。
ところが携帯電話での位置情報活用は、
まさに「攻め」である。
相手の地位情報を把握し、
サイトやメールを活用してその場所にぴったりの情報提供を提供するのである。
また、位置情報に対して「攻める」のは、
郵送 DM に代表されるように、
それなりにコストのかかる行為であった。
ところが携帯電話のメールなどでは、
1コミュニケーションあたりのコストを格段に抑えることが可能なのである。
●シチュエーションという位置情報
今まではとらえることが困難であった位置情報に、
シチュエーションという概念がある。
Aさんは今、大阪のコンビニにいる。
Bさんは今、東京のコンビニにいる。
そういう状況を想定しよう。
緯度・経度で考えると、
両者は全く異なる位置に存在する。
となるとマーケティング上での扱いも別にするべきである。
ところがシチュエーションという概念から見ると、
AさんとBさんは同じ扱いにすべきなのである。
2人とも今コンビニにいるのだから。
例えば、
「ハーゲンダッツの新しいアイスクリーム出ました。
試食して感想を返信してくれたら、
もれなく100円クーポンをプレゼント♪」といったメールを送ると効果が高いはずだ。
なぜなら、上記の2人ともコンビニ内にいるわけで、
ハーゲンダッツが並ぶ棚から数メートルの範囲にまさに今いるのだ。
Bluetooth、
非接触 IC カードなどの技術を使うことで、
上記のようなシチュエーション情報の取得が可能である。
技術的な面からは、新しい手段が続々と開発されてくるであろう。
ただしマーケターとしての立場では、
それが意味するものをとらえることがより重要である。
つまり「動的位置情報」「位置情報への攻め込み」「シチュエーション情報」である。
携帯電話技術の進化が進めば、
さらに新しい意味が出てくるかもしれない。
位置情報活用の今後がますます楽しみである。
記事提供:
関連記事 FNETS と日本オラクル、無線 LAN 位置情報管理システム分野で協業
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