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2006年1月13日 09:00 |
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携帯でダイレクトマーケティング
著者: 西田 徹 プリンター用 記事を転送
▼2006年1月13日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
携帯電話をマーケティング(売れる仕組みづくり)に生かす際、
大きく分けて2つの考え方がある。
マスマーケティングとダイレクトマーケティングだ。
この2つは別々に発展してきたものであるが、
携帯電話という画期的なコミュニケーション手段において、
それが合体したとも言える。
それぞれを順を追って解説しよう。
●マスマーケティングはコンテンツが命
「最近、当社モバイルサイトへのアクセスが減ってきている。
無料着うたダウンロード拡充など、
サイトの魅力をもっと高めることが急務である」
こんな会話が販促の会議で交わされることがある。
これは無意識に携帯電話をマスマーケティングのツールとしてとらえ、
コンテンツに課題を感じている発言と言える。
マスマーケティングとは、
「不特定多数」を相手にした売れる仕組みづくりである。
そのためには「不特定」、
すなわち誰にでも当該コンテンツに触れる機会が必要である。
例えば TV は今や一家に1台以上の密度で普及しており、
マスマーケティングの媒体としての資格が存分にある。
また、「多数」の概念も重要だ。
数百万人、数千万人といった規模でのコミュニケーションが必要となる。
この点でも TV はマスマーケティング向けツールの代表選手とも言える。
そして携帯電話も TV と同等かそれ以上に、
マスマーケティングに向いたツールなのである。
マスマーケティングの世界で最も重用視されるのはコンテンツである。
例えば、
TV の世界で、
紅白歌合戦や格闘イベントの視聴率争いに、
世間の興味が集まったのが記憶に新しい。
なぜこれほどまでに視聴率にこだわるのかというと、
それが売れる仕組みの出来不出来、
この場合は広告効果に直結するからである(NHK は例外として)。
そして視聴率を決めるのは、
なんといってもコンテンツである。
人気歌手や人気司会者を登場させたり、
過去の遺恨を格闘技のマッチメイクに反映させたりして、
涙ぐましい努力を各 TV 局は行っていた。
モバイルという本題に戻ろう。
無意識のうちに、
携帯電話をマスマーケティングのツールとして考えているマーケターが多いように思う。典型的なケースは、
不特定多数の見込み顧客にモバイルサイトにアクセスしてもらい、
それをきっかけにして購買を引き起こそうという考え方である。
そう考えるなら、
マスマーケティングはコンテンツが命。
もっともっとコンテンツの魅力を高めることが必要になる。
●ダイレクトマーケティングは顧客リストが命
ただし、
やみくもにモバイルサイトの魅力を高めるためだけの投資を行うのは待って欲しい。
その前にもっと大きな視点で検討すべきことがある。
モバイルをマスマーケティングの道具として、
無意識のうちに限定しているマーケターが多いように思われることは先に述べた。
が、
実はモバイルはダイレクトマーケティングのツールでもあるのだ。
ダイレクトマーケティングを通信販売と訳する場合があるが、
今の時代はそれでは狭すぎる。
私は、不特定多数ならぬ「特定多数」へのマーケティングと呼んだりしている。
ポイントは相手が特定されていることと、
それが数万人〜数百万人という多数であることだ。
今までは、
「不特定多数」と「特定少数」の2種類のコミュニケーション手段しかなかった。
前者は TV 番組が代表的だ。
「紅白の瞬間最大視聴率50%」と言っても、
具体的にどの世帯が紅白を見たのかは不明である。
まさに不特定なのだ。
後者の代表は、常連客相手のお寿司屋さんである。
「いらっしゃい。今日は西田さんの大好きなアナゴのいいのが入ってるよ!」
といった具合に、
相手を特定したコミュニケーションが可能。
ただし、それはせいぜい数十人から百人程度まで。
数千人のお寿司の好みを記憶することは不可能なのだ。
モバイルは3つ目のコミュニケーション、「特定多数」を可能にした。
つまり上記でいうお寿司屋さんのような対応を、
数万人〜数百万人に対して行うことが出来るのだ。
具体的にはモバイルのメールが典型的であろう。
例えばレンタル DVD 店舗からの来店促進メールの場合、
相手が前に借りた DVD の具体的品目を参照し、
その人が興味を持つであろう文章を自動で差し込むことが可能だ。
典型例としては、
以前に「○○の逆襲 エピソード1」を借りた顧客に、
「○○の逆襲 エピソード2がレンタル開始!」といったモバイルメールの文章である。
さて、マスマーケティングの場合はコンテンツが命であったが、
ダイレクトマーケティングの場合は何が重要であろうか。
答えはなんと言っても顧客リストである。
まずは顧客リストの「数」。
上記のような来店促進メールをモバイル宛てに送るとしても、
百人相手に送るのと1万人相手に送るのでは、
効果が大きく異なるのは想像に難くない。
次に重要なのが、顧客リストの「質」である。
例えば、DVD レンタル店から来店促進メールを送る場合、
懸賞や無料コンテンツを撒き餌にして集めた見込み顧客リストは、
一般的には効果が低い(質が低い)であろう。
逆に来店客(既存客)を丁寧にフォローして、
モバイルのメールアドレスを教えて貰った場合は、
効果が高い(質が高い)リストを構築できる可能性が高いのだ。
モバイルマーケティングの重要性は、
2006年になってますます高まると思われる。
ただしそのための投資を何に対して行うのかを決める前に、
「当社はマスマーケティングをやりたいのか、
ダイレクトマーケティングをやりたいのか?」をじっくり考える必要がある。
多くの企業は、
まずはマスマーケティングとしてのモバイルを想定しているであろう。
もし本当にそれが正しいなら、コンテンツこそが命。
それに大きな投資をしよう。
ただし、じっくり考えると、
実はダイレクトマーケティングこそがやるべきことである場合も多いのだ。
もしそうなら顧客リストこそが命。
質の高いリスト(メールアドレス+α)を数万〜数十万件集めることが目標となるのである。
記事提供:
関連記事 二重構造メール
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