携帯・ワイヤレス2006年1月23日 10:00
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IEEE の作業部会、『802.11n』規格草案を承認

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著者:Ed Sutherland
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米国電気電子技術者協会 (IEEE) は19日、今より格段に高速な次世代 Wi-Fi 規格『IEEE 802.11n』の草案を承認した。これを受けて早速、いくつものメーカーが同草案に基づいた製品を発表し始めた。Wi-Fi は、802.11 系列に属する複数の無線 LAN (WLAN) の標準規格「IEEE 802.11」の消費者への認知を深めるため、業界団体 Wi-Fi Alliance (旧称 WECA) がつけたブランド名だ。

この草案は、米国電気電子技術者協会の作業部会 IEEE 802.11 Working Group がハワイで開催した会議 (1月15日-20日) で、184対0の満場一致で承認された。802.11n は、高速で「デッドスポット」も少なく、信頼性も高い。「Multiple Input, Multiple Output」(MIMO) 技術を使っており、最大600Mbps という高速伝送速度および、現行の Wi-Fi 技術に比べて広い電波の到達範囲を誇る。

このように伝送速度と電波到達範囲を高めた 802.11n は、Wi-Fi 搭載機器をコンピュータにとどまらず、映像や音声およびゲームなど、さまざまな機器に拡げる可能性が高い。市場の広がりを見込んで、802.11n 推進業界団体 Enhanced Wireless Consortium (EWC) が提出していた同規格草案を支持する多数のメーカーが、すでに同草案に基づく新製品を発表している。

EWC は、IntelBroadcom などが中心となって2005年に結成した業界団体だ。米国電気電子技術者協会とは別に 802.11n 開発プロセスおよび普及の促進活動を行なっている。同団体が提案した 802.11n 規格草案は、対抗する業界団体 TGn Sync および WWiSE の草案と長らく優位性を競い合っていたが、去る11日にそれら対抗勢力からようやく支持を得ていた。そしてこのたび米国電気電子技術者協会の作業部会会議の承認を受けたわけだが、同協会として最終承認する前に、作業部会で作成された書類は全て、コメントできるよう加盟メンバーに配布されねばならない。こうした手続きが必要なこともあり、最終承認はもう少し先になる。

IEEE 802.11 Working Group が 802.11n 規格草案を承認したわずか数時間後、Wi-Fi チップ大手の Broadcom は、チップセット『Intensi-fi』を発表した。同社は、Intensi-fi について、300Mbps の伝送速度を持ち、各種家電製品、ハンドヘルド機器、プリンタ、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダ、ケーブル STB (セットトップボックス)、ゲーム機、オーディオ機器など、広範な機器に応用できると謳っている。

EWC メンバーの Marvell も20日、802.11n 対応のチップセット『88W836X』をすでに出荷し始めたことを発表した。同チップセットは、次世代の音声機器および映像機器向けだ。

同じく EWC メンバーの半導体メーカー Atheros は、802.11n を映像配信に使うことを考えているという。同社 CTO (最高技術責任者) の Bill McFarland 氏は、次のように語っている。「Wi-Fi はかなり用途が広がった」

携帯電話のような音声通信システムも、802.11n の有望な用途の1つと言えるだろう。McFarland 氏によると、802.11n 規格の Wi-Fi ルーターには、ワイヤレス VoIP 携帯通信機器を最大50台も接続できるという。

Atheros は、802.11n について、100Mbps の有線 Ethernet 接続に取って代わる可能性があると見ている。同社は、今月初旬 (1月5-8日) に開催された家電見本市『Consumer Electronics Show』(CES) で、802.11n に基づいた消費者向け Wi-Fi 製品用ソリューション『XSPAN』を披露していた。


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