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2006年1月27日 09:00 |
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PEST 分析
著者: 西田 徹 プリンター用 記事を転送
▼2006年1月27日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
マーケティングとは「売れる仕組みづくり」であることは何度も述べてきた。
モバイルマーケティングとは、
携帯電話を活用して売れる仕組みを設計することである。
そのためには、
携帯電話が持っている様々な特性を深掘りして研究する必要がある。
しかし、それだけでは近視眼的になってしまうリスクがある。
もっと大きな視点から売れる仕組みづくりを行うことも必要なのだ。
マクロ環境と呼ばれる大きなトレンドをとらえ、
それを意識しながらマーケティングを行うという姿勢である。
具体的には PEST 分析と呼ばれる手法がマクロ環境分析に有効である。
以下の4つの切り口の頭文字をとって、
「PEST」と呼んでいる。
P:Politics → 政治
E:Economy → 経済
S:Society → 社会
T:Technology → 技術
●「P」政治からみた今後のモバイルマーケティング
では、近未来にどんなトレンドがモバイルマーケティングに起きるかを、
PEST 分析してみよう。
まずは、「P」、すなわち政治である。
政治や法律の変化により、
今まで存在しなかったビジネスチャンスが生まれたり、
逆に今までのビジネスが存続困難になったりするのである。
これは1企業の努力を超えた、
絶大な影響力をもつトレンドだ。
では、政治によって引き起こされる環境変化のうち、
モバイルに密接に関係しているものは何だろうか。
すぐに思いつく論点としては、個人情報保護法がある。
例えば、サイト上でアンケートをとるなどの活動に多大な影響をおよぼしている。
しかし、個人情報保護法の影響はすでに織込み済みとも言えよう。
2006年に新しく起きるイベントでは、
ナンバーポータビリティーがあげられる。
厳密な意味で「政治」と呼べるかは微妙であるが、
PEST 分析では「P」に分類していいだろう。
その具体的影響については各所で議論されているので、ここでは省略する。
ちょと変わったところでは、
「選挙活動の手段としてインターネットを解禁する法案が提出される」、
という報道が最近あった。
「売れる仕組み」ならぬ「当選する仕組み」が、
劇的に変化するかもしれないのである。
各候補者がこぞってモバイルサイトを立ち上げ、
公約を織り込んだテーマソングを「無料着うたダウンロード」で提供するようになるかもしれない。
●「E」経済からみた今後のモバイルマーケティング
経済に関する近未来のトレンドといえば、
なんといっても「景気回復」であろう。
企業の設備投資が増え、採用活動も活発化している。
株価も上昇トレンドにある。
それに引きずられる形で、
個人の消費活動にも大きな変化が生じるに違いない。
景気回復を高額商品売上増と結びつけるのは安直かもしれないが、
仮にそうなるとしてみよう。
高額商品は、どちらかというとモバイルの苦手分野である。
が、営業マンや店舗といったリアルの存在とモバイルをシームレスに結びつける「リアル連動」に注力することで、
経済的な環境変化をビジネスチャンスとして実らせることができるのかもしれない。
「E」経済には、景気動向の他に、
金利、物価、為替、特定産業の盛衰といった要素も含まれる。
その変化がモバイルでの売れる仕組みづくりにどう影響するのか、
予測してみるのも面白いだろう。
●「S」社会からみた今後のモバイルマーケティング
「S」社会には、ライフスタイル、価値観、人口動態などの変化があげられる。
最近よく話題になるロハス(LOHAS:Lifestyles Of Health And Sustainability:健康や持続可能性を重視するライフスタイル)なども、
「S」社会に分類されるマクロ環境の変化である。
ここでは一例として2007年問題をとりあげてみよう。
団塊の世代が2007年に大量に退職する現象をこう呼んでいるのである。
各企業の中にある暗黙のノウハウが消失してしまうリスクが大きいなどの理由で、
「問題」としてとらえられているが、
これは視点を変えればチャンスかもしれない。
退職金と自由時間を手にした一団が大量に生まれてくるのである。
「シニア層はモバイルは苦手である」。
確かにそうかもしれない。
だからといって、
目の前にこれから生まれる余暇と余剰資金を持った集団を無視していいのだろうか。
ツーカーが性能を絞り込むことで、
操作を極度に簡略化した携帯電話をヒットさせたように、
何らかの打ち手が隠されているに違いない。
また、次に述べる「T」技術の進歩との合わせ技を工夫することで、
「音声入力でシニア層がモバイル通販を積極活用」、
といったシーンを演出できるかもしれないのである。
●「T」技術からみた今後のモバイルマーケティング
技術面でのモバイルの未来は、
すでに多くの論点が語られている。
第3世代携帯の普及、
非接触 IC カードの活用、
位置情報データの活用、音声入力、などなど。
ただし今までは、
それらの新しいテクノロジーが単独で語られがちであったように思う。
それだけではなく、上述したように、
「S」社会の変化などと組み合わせてみることをお勧めする。
もちろん、「P」政治、「E」経済の変化との組み合わせも有効だ。
自社の業務とモバイルの特性を結びつけることは、
素晴らしいマーケティング活動だ。
しかし、それだけだと近視眼に陥り、
そばにあるビジネスチャンスを見落とすリスクもある。
時には PEST 分析を活用し、
広く、そして少し遠くを見るのも必要なのである。
記事提供:
関連記事 携帯でダイレクトマーケティング
二重構造メール
位置情報マーケティング
購買行動分析(その2)
購買行動分析(その1)
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