携帯・ワイヤレス 2006年6月16日 14:10

『IEEE 802.11n』は期待はずれ? 初期製品に厳しい評価

著者: Tim Scannell  オリジナル版を読む
2006年6月16日 14:10 付の記事
■海外internet.com発の記事

一番乗りは、常に良い結果をもたらすわけでない。未成熟の技術に関しては特にそうだ。

次世代 Wi-Fi 規格『IEEE 802.11n』を草案承認の段階でいち早く取り入れた製品の発売に踏み切ったメーカーは、製品に対する厳しい評価が伝えられるにつれ、苦い教訓を得つつある。

調査会社 ABI Research が13日に発表した調査レポートによると、それら製品は、電波到達範囲や伝送速度、および現行の Wi-Fi システムとの相互運用性について、厳しい評価を受けているという。

ABI Research が行なった調査に対する回答には、それら製品について「煮え切らない」もしくは「否定的」なものが多い。このことは、IEEE 802.11n をその草案が承認を受けただけの段階で早々に同規格に基づく製品を販売した、NetgearLinkSys などにとって大きな痛手となりそうだ。

ABI Research の上級アナリスト Sam Lucero 氏は、声明の中で次のように述べている。「これらの機器は、近距離では高速接続するが、距離が離れるにつれ急速に伝送速度が落ちる。相互運用性も、あるべきほど強力でもなくシームレスでもない」

この調査レポートは、IEEE 802.11n 規格を草案承認の段階でいち早く採用し『MIMO』(Multiple Input, Multiple Output) 技術を組み込んだ機器について、独自にテストしたデータに基づいている。こうしたデータと併せ ABI Research は、BroadcomAtherosIntel など、802.11n 対応チップセットを製造しているメーカーからも話を聞いたという。

802.11n 規格草案を検討し、最終案を承認する責任は、米国電気電子技術者協会 (IEEE) の作業部会 IEEE 802.11 Working Group が担っている。802.11n 規格は、2007年に正式承認になる予定だ。802.11n 推進業界団体 Enhanced Wireless Consortium (EWC) も、同規格の策定に協力している。EWC は、802.11n 関連の技術およびシステムに関心を持つ Wi-Fi 関連メーカー数十社が2005年に結成した業界団体だ。

802.11n については、相互運用性の問題が大きな関心事になっている。同規格を草案段階で取り入れた製品が、2007年に発売予定の製品と相互運用できるか、深刻な疑問があるからだ。

Lucero 氏は、次のように述べている。「EWC の設立には、相互運用性に関して明確な道筋を示そうという狙いがあった。しかし、メーカーが製品化を急ぎ過ぎたため、そして、少なくとも初期に製造されたチップセットに関しても、十分な相互運用性が達成できているとは見えない」

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