モバイル SEM と PC SEM の違い(3)過去2回にわたってモバイル SEM と PC インターネットの SEM の違いについて紹介してきたが、今回また3つの違いを紹介して、相違点の紹介の締めくくりとしたい。
相違点(7)〜クリック率が高い〜 モバイル SEM のクリック率は通常のモバイル広告よりもクリック率(クリック数÷広告表示数)が高いのはもちろん、PC の SEM に比べてもクリック率が一般的に高い傾向にある。これは、PC と比較して SEM 広告の画面占有度合いが高いことと、カーソルが必ず広告上(広告リンク)を通過するため目立ちやすいことで、クリック率が高いのだと考えられる。 一方、画面占有度が高い広告であるだけに、モバイル SEM で注目したい重要なポイントは、適合性の高さが要求されることである。適合性とは、ユーザーの検索キーワードと、SEM 広告のクリエイティブと、飛び先の広告主のサイトが一貫してマッチしていることを指す。 仮に配信した広告の適合性が低ければユーザーの信頼性を失うため、オーガニックな検索結果以上に適合性の高さにはシビアな取り組みが必要であると考えられる。もちろん適合性が高ければ高いほど、クリック率は高まる。高いクリック率はクリック価格の入札競争とあわせて、検索連動型広告が高収益なビジネスにつながるという側面でも、媒体社にとって重要な要素である。 相違点(8)〜 SEO ができない〜 PC では SEM 広告以前に SEO(サーチエンジン最適化)が普及していたが、現時点ではモバイル検索サービスにおいて、SEO よりも SEM 広告が先行している。「モバイル SEO ができない」というのは若干言い過ぎかもしれないが、現在のところ、現実的ではないとサーチテリアでは考えている。なぜなら、PC の SEO は Yahoo!、Google で上位表示されればほとんどのサーチをカバーできるが、モバイル検索サービスはまだ圧倒的なリーチを持つ検索サービスは存在しない。数十社以上の検索サービスで上位表示しなければリーチを広げられない為、すべてのサイトで SEO を効かせることは非現実的である。 また各社ロボット検索サービスを見ても、上位表示ロジックのノウハウはばらついており、また変動的な状態で、SEO 業者にも現状のところノウハウが集約されている状態にない。またディレクトリ検索を採用するサービスもまだまだ多いため、モバイル SEO サービスといってもかなり限定的なサービスにならざるを得ないのが現状ではなかろうか。近いうちに、モバイル検索市場の業界地図の変動やノウハウの集約によってモバイル SEO が脚光を浴びることは十分に考えられるが、現時点ではモバイル検索ユーザーにターゲティングするのであれば、SEM 広告しか最適なソリューションはないのである。 相違点(9)〜効果測定がしにくい〜 携帯電話においては PC のように自由にクッキーをつかった個別のトラッキング・効果測定がしやすい環境ではなかった。これは PC の SEM が費用対効果を売りにしている中、モバイル SEM においては遅れを取っていた要素であり、相違点のひとつである。とは言え、昨今携帯電話の機能向上と、モバイル広告媒体の価値向上を背景に徐々に効果測定ソリューションが登場してきているため、状況は改善してきている。モバイル広告の効果測定がしやすくなればなる程、費用対効果のよい広告サービスの価値が認められやすくなり、モバイルSEM広告の価値が高まると考えている。 例えば、ディー・ワークス社の wellout(ウェルアウト)や、デジタルフォレスト社の Visionalist(ビジョナリスト)がモバイル向けサービスに注力し始めており、このようなサービスの充実が期待されている。 関連記事 最新トップニュース
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