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モバイル2007年3月15日 17:50
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販売奨励金モデルが日本の部材の国際競争力を高める〜KDDI 社長会見

この記事のURLhttp://japan.internet.com/allnet/20070315/1.html
著者:japan.internet.com編集部
国内internet.com発の記事
KDDI は、2007年3月14日、恒例となっているプレス向けの社長会見を行い、KDDI 代表取締役社長兼会長の小野寺正氏が、「モバイルビジネスの今後と国際競争力について」と題したプレゼンテーションを行った。

KDDI 代表取締役
社長兼会長
小野寺正氏


低価格での端末提供によって、携帯電話は急速に普及した。この低価格を支えているのが販売奨励金、いわゆる「インセンティブ」、携帯電話事業者が販売代理店に支払っている報奨金だ。

加入者数の伸び率は鈍化しているものの、端末の出荷台数は高水準で堅調に推移している。小野寺社長は以前から、販売奨励金が携帯電話の価格を下げることで、より高機能の端末が広く普及していることを指摘しており、今回の会見でも「販売奨励金が続いているので、定期的な機種変更が促され、端末出荷台数は減らない」と述べる。

また、コンテンツ市場の発展にも言及、コンテンツ市場は対前年度比1.4倍の伸びである一方、移動体通信事業者三者の営業収益は、同時期に+1.3%とほぼ横ばいであるという。コンテンツ市場は営業収益の伸び率をはるかに超える勢いで拡大している。

続いてのテーマは「ビジネスモデル多様化への取り組みと課題」。この中で小野寺社長は、毎回記者団から質問のある「MVNO」と「販売奨励金モデル」に関しての説明を行った。

KDDI は、トヨタ「G-BOOK」、ココセコムなどの形で、すでに MVNO 連携を実施している。小野寺社長は、いすゞ自動車が提供している運行情報システム「みまもりくんオンラインサービス」の事例を紹介し、「EZweb とはトラフィックの出方が全く違う」と述べ、「このような形であれば、MVNO ともっと協力していきたい」と MNO としての意欲を示した。

一方、MVNO が旧い端末で事業を行うことには懸念を示しており、EV-DO などの技術革新を継続して進めている KDDI と、提供を受ける MVNO 側が互いに理解することが MVNO 参入促進の条件であると、小野寺社長は述べる。

販売奨励金モデルに関しては、低価格での端末提供が携帯電話の需要拡大や高機能サービスの急速な普及につながっているというメリットを重ねて強調。

また、通信事業者の監督省庁が郵政省であった時代には「公共性の点から、利用者を縛る利用期間設定は認められない」との認識であったが、総務省の「モバイルビジネス研究会」では「利用期間での制限はあってもよい」との見解が示されたと理解しており、今後は通信料金や端末の利用期間のパッケージ化などのビジネスモデルを検討していくという。

3番目のテーマとしては「携帯電話の国際市場における国際競争力」が挙げられ、日本の携帯電話の競争力に関して、KDDI としての見解が説明された。

モジュール・部材分野では、日本製品のシェアは高く、部材では4割、バッテリーでは7割というシェアを誇るという。逆に日本の携帯端末メーカーのシェアは合計でも1割程度であるという。

小野寺社長は、日本の部材が強い理由は「先端的な商品展開が可能であること」とし、ここでもまた、それに貢献しているのが販売奨励金モデルであると述べた。

逆に端末においては Nokia、Motorola の2強に、日本と同様、GSM を採用していない韓国の Samsung が3位で続いていることに言及し、共通規格に関する特許を持っていなくとも、世界市場では通用すると述べる。

小野寺社長は「何を目指して国際競争力の強化とするかをしっかり定めなければならない」と言う。

「ケータイは PC に近づいていき、将来的には標準化された部材を組み合わせてソフトで差別化を図るようになる」というのが小野寺社長の持論だ。そのときに、メーカーと部材、どちらが強いほうがいいのか、と氏は問う。

第2世代の規格である PDC を日本で標準化するとき、NTT の仕様に則ったものであったため、NTT が先行、圧倒的な差をつけられたという過去が KDDI にはある。小野寺社長は、「ドコモが自社技術を国際標準にしようとしている」4G ではこのようなことは「絶対に受け入れられない」という。

開発リソースの一本化、巨大なグローバルマーケットへの対応、そして「標準」に自社特許などを組み込むことで他社との特許交渉を有利にするというのがメーカー側の標準化の目的であるという。

一方、ユーザーと事業者にとっては、相互接続性の確保、価格競争によるコスト低減、そして低端末価格であるという。

特許交渉を有利に進めたいのがドコモの立場であり、KDDI は後者の立場をとる。低端末価格を実現するには、販売奨励金制度は不可欠だ。小野寺社長が一貫して販売奨励金制度に拘る理由はここにある。

なお、記者団からの、QUALCOMM が力を持ちすぎている現状をどう思うかとの質問に小野寺社長は「非常に大きな問題だが、QUALCOMM を排除できるという状況ではない」とし、「ドコモがああなら(自社規格の標準化に拘るなら)QUALCOMM とやらざるをえない」と答えた。
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