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『iPhone 3G S』、早くもグラフィック ライブラリの互換性が問題に

Andy Patrizio
 
 
Apple が8日に行なった『iPhone 3G S』の発表による興奮が落ち着いてくるにつれ、懐疑的な人々が同社の最新の発表に関して詳細の確認を始めている。その結果、iPhone 3G S について厄介なことになりかねない問題がいくつか判明しつつある。

その1つが、ガジェット愛好家向け Blog『Engadget』で指摘されている、新旧の『iPhone』で使用されているグラフィック ライブラリ『OpenGL』に互換性がないという点だ。すなわち、従来の『iPhone 3G』では『OpenGL ES 1.1』ライブラリを利用し、かたや新しい iPhone 3G S では『OpenGL ES 2.0』ライブラリを利用しているが、この2つは互換性を持たない。実際、2つのライブラリは並行してそれぞれ別々に開発されている。

OpenGL は現在、グラフィック技術などの標準化に取り組む業界コンソーシアム Khronos Group によって管理されている。OpenGL ES 2.0 は、OpenGL ES 1.1 の上位集合だが、Khronos は2.0への移行にあたり、性能の大幅な向上のため、あえて1.1との後方互換性を持たせないことに決めた。2.0では、最重要機能の1つとしてピクセル シェーダが追加され、これにより3D コンテンツを作成する際の柔軟性が大幅に高まっている。

しかし、このことは、2.0のシェーダを利用するアプリケーション (最も可能性があるのはゲーム) は、1.1のライブラリしか搭載していない機器では存在しない関数を呼び出してしまうため、全く動作しなくなることを意味する。このため、iPhone 3G S 用に書かれたこうしたアプリケーションが iPhone 3G 上では動作しなくなり、iPhone 市場が二分される可能性もある。

もちろん、この問題を回避する方法はある。第一の回避策は、Khronos の広報担当 Jonathan Hirshon 氏が示しているように、Apple が2.0だけではなく1.1のドライバも iPhone 3G S に搭載することだ。しかし、今のところ Apple は、この対処を行なうとは明言していない。また、この件について Apple に問い合わせを行なったが、回答は得られなかった。
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