ベトナムにも波及するアジアのアウトソーシングの波
著者: webmaster@internet.com オリジナル版を読む プリンター用 記事を転送
▼2002年4月25日 00:00 付の記事
■海外internet.com発の記事
インドや中国ではアウトソーシン・グセンターの設置が相次いでいるものの、ベトナムのソフトウェア開発事業は立ち遅れている。ベトナムと聞いて IT を連想する人はほとんどいないだろう。
だが、Research Vietnam の最新の調査報告書は、日本企業や欧米企業がベトナムでアウトソーシングを開始していると報告している。Nortel Networks 、Cisco、IBM、HP、British Aerospace、British Petroleum、ソニー、Tata Consultancy Services などの多国籍企業がベトナムでアウトソーシングを開始している。
ベトナムにおけるソフトウェア開発費用は米国より90%安く、インドの7分の1から3分の1で済む。ベトナム政府も、ソフトウェアのアウトソーシング産業発展のための支援策を行っており、全国的な IT 開発戦略のほか、ホーチミン市はインフラストラクチャの向上や IT 人材育成のための資金計画を打ち出している。また、ソフトウェア開発エンジニアを2005年までに2万5,000人育成するプランも考案されている。
教育機関の発展計画も積極的に進められており、政府は2001年から2010年の10年間に複数のネットワークで結んで、人口1万人あたりの学生数を現在の117名から200名に倍増させる計画も発表している。また、高等教育機関の職員の半数以上を大学院卒業資格を持つ者とし、革新的な研究能力を持つ者を配置すると強調している。
政府は大学院生の海外留学費用として総額700万米ドルを創出し、Aptech、Oracle、TCS、Microsoft、Cisco、Novell など世界のトップ企業もベトナムに訓練センターを開設している。
ところが、ベトナムは他のアジア諸国に比べると海外クライアントを惹き付けるための品質アセスメントが欠けており、データ転送速度もアジア標準からすると遅くて高価だ。また、国のファイアウォールがトラフィックを遅くしており、回線使用料が非常に高いという問題もある。
ベトナム政府はこうした問題点に対して、昨年12月に政府見解を発表、今年中にインターネット利用料金を40%下げ、通信料も近隣諸国並に引き下げると発表した。2005年には国営の通信市場の30%を開放し、今後10年間の通信投資の40%を外資から調達すると発表した。さらに、2002年には海外 ISP にも市場参入が許可されるようになる。
新政府はインターネット接続プロバイダ(IXP)と ISP の活動を制御する規定も表明しており、インターネットサービスの発展と情報交換のコントロール政策の間で衝突が起こる可能性がある。
また、海外クライアントにとっては著作権、知的財産権、技術移転に関する法律的な問題も重要な関心事だ。ベトナムで使用されるソフトウェアの大部分はライセンスを持っておらず、ベトナムは米国とだけ著作権法を締結している。
政府は、こうしたソフトウェア企業に対して既にコスト削減を行うための奨励策を与えており、地域企業や外資企業は、法人税の免除や免税期間の特恵が与えられているほか、輸出製品には VAT 非課税や輸出入関税の大幅免除も行っている。ベトナムは官僚主義で手続きに時間がかかることで有名だが、ソフトウェア企業は短期間でライセンス取得ができるなどの特権も与えられている。
関連記事
アジアの IT 不況、回復の日はすぐそこまで
Linux 用 Opera 6.0、中国アジア市場に上陸
アジアの銀行は、オンライン顧客に目を向けることが必要――IDC 調査
Asia Global Crossing、主要取引先と支払条件の見直しで再建へ
IT戦略本部、e-Japan重点計画の見直しを発表
関連テーマ 著作権
Oracle
Microsoft
IBM
Cisco
|