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2006年7月10日 09:00
広報の「壁」を取り除く CGM(ビデオリサーチインタラクティブコラム)前回は、企業における広報活動の重要性と、広報メディアとしての Web の特長
について書いたが、今回は「個のメディア」がもたらす広報の変化について触れ
てみよう。
現在の Web の流れは、CGM の普及ということに尽きる。CGM とは「Consumer Generated Media」の略で、文字通り“消費者(一般ユーザー)が編集できるメ ディア”という意味だ。代表的なものに Blog や SNS が挙げられる。 本来は Web サイトそのものが CGM だ。企業にとっても個人にとっても、これまで 持ったことのなかった「パーソナルメディア」なのだ。 しかし、そこには技術とコストの壁があった。誰でも HTML を書けるわけではないし、簡単なオーサリングソフトを使って書いたとしても、それだけではデザイン的な要素に乏しい。やっとできたとしても、それをサーバーに送らないといけない。アップする場所を 間違うと何も見えない。画像指定を少し間違うと、とたんに「×」マークが表示 される。自分でできないので業者に依頼すると、いちいちお金がかかる。 そのような「壁」が、パーソナルメディアの普及を妨げる要因になっていたのだ。 それを取り除くのが現在 CGM と呼ばれているツールだ。これだけ一気に浸透し ているところを見ると、「情報発信」に対する個人の欲求度の高さが見て取れる。 さて、このような時代背景をもとに企業の広報活動を考えてみよう。 広報に Web は欠かせないツールであることは前回も書いたが、企業規模によっ ては Web の優位性を活用し切れていない企業がまだまだ多い。 私はそのようなクライアントに対しては、積極的に Blog の活用を提案している。Blog といっても日記利用ではない。さまざまな Web コンテンツを Blog で生成するのだ。 それによって、情報発信のフットワークが格段によくなる。 先日も、クライアントから「最近、マスコミからの取材依頼がやたらと多い」 という話を聞いた。そこは食材を販売する EC サイトなのだが、それを使ったアイ デアレシピや、企業の地域活動への取り組みなどを、Blog を使って発信してい る。それを見たマスコミから毎月のように取材の申込みを受けているのだ。 そのクライアントは、弊社と契約する前も Web サイトはあったのだが、生きた 情報を発信しているとは言えなかった。前述の「壁」が原因でまともに運営がで きていなかったのだ。 そこで、同じドメインのまま弊社がコンテンツを作り替え たところ、テレビ局や雑誌社から半年で5件もの取材依頼があり、先日は全国 ネットのゴールデンタイムで10分ほど放送された。広告に換算すると、非常に大 きな金額になるだろう。放送後は全国各地からの問い合わせが相次いだ。 前回も書いたとおり、広報とは紛れもなくマーケティング活動であり、経営そ のものであるとも言える。同社は何も特別なことをしているわけではない。普段 から真面目に取り組んでいる活動を、Blog を使ってこまめに発信することで、こ のような展開になっているのだ。 マスコミの情報源は Web である。財団法人経済広報センターが2002年に刊行し た冊子『インターネット広報』にも、「アメリカではジャーナリストの5人に3人 はその会社のホームページを訪れてからその会社のことを記事として扱うかどう かを決めると言われている」と書かれている。 その意味でも、CGM をあらゆる側面で使いこなす企業が、これからの広報を制すると言ってもいいのではないかと思う。 (執筆:前野智純/株式会社エクストラコミュニケーションズ代表取締役社長) 関連記事
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