またオープンソースの波がやってきた〜2007年度は「Xen」と「Linux」(ビデオリサーチインタラクティブコラム)さて、今年の IT 業界はどのような流れとなるのでしょう。年の瀬にあちこちを廻って「なにが売れているのですか」と聞いてみたところ、ハード系では「インテル系64ビット IA サーバー」が伸びているとのこと。ソフト系のオペレーティングシステムではオープンソースの64ビット対応「Linux」が中心だそうです。これらはなぜ売れているのでしょうか。
まずハード系の方から見てみると、仮想化技術の進化がポイントとして挙げられます。例えば、古くなった複数のサーバーを仮想のサーバー1台にまとめてリプレースすることにより、電気代・ハードの保守料・管理工数を抑えることができるのです。 そして、これを実現可能にするのが「仮想化技術」なのです。ここ数年、急激に普及している技術に「Xen」というプログラムがあります。これは、「Intel Virtualization Technology」や「AMD の Pacifica」といった CPU の仮想化支援技術を利用することで実現します。この技術をより高い性能で発揮することができるのが冒頭の「インテル系64ビット IA サーバー」なのです。 簡単に言うとこの技術により、一台のマシンで Windows、Linux、FreeBSD などが10個くらい同時に動いてしまいます。そしてこの CPU を利用できるサーバーを複数導入すれば、古いサーバーを一度に破棄でき、膨大な処理を小さなエネルギーで、しかも大量にこなすことができます。つまり企業にも環境にも優しい技術なのです。 次にソフト系の方を見てみます。ご存知の方も多いと思いますが、2006年7月11日でマイクロソフトの Windows 98、Windows 98SE、Windows Me がサポートを終了しました。つまり、セキュリティパッチはもう作られないのです。 このアナウンスに該当している PC は、全国の小中学校だけで約40万台(経産省調べ)とマスコミに公表されています。仮にすべての PC を買い換えるとしたら膨大なコストがかかってしまいます。 そこで、これらの対策にオープンソースを活用しようと「Linux」が取りあげられています。産業技術総合研究所が日本語化を行っている「KNOPPIX(クノーピクス)」がそのひとつです。 このソフトによりサポートが終了した Windows 98、Windows 98SE、Windows Meで動作している小中学校の PC が、オープンソースのオペレーティングシステムである「Linux」を採用することで、引き続き数年は安全に活用できるのです。 しかしここで、「現状の日本語 Linux は Windows と同じように使えるのか」、という疑問があるかと思いますが、心配は無用です。表計算やワープロ、プレゼンテーションソフトや日本語文字変換はもちろんデーターベースやプリンター出力、アンチウイルスに至るまで、インターネットから無償で常に最新版が入手できるのです。最近は先ほどの「Xen」と「KNOPPIX」を掛け合わせた「Xenoppix」というものまで登場しているようです。 ところで、古い PC を安全に利用し続けるためのオープンソースシステム、「Linux」を活用するには高いレベルのスキルが要求されます。仮にこれからの日本を担う小中学生にこれらの技術が普及すれば、日本から IT 技術界に天才を生み出す可能性も夢ではないでしょう。 そして、新しい技術と古いハードをできるだけ上手に活用することによって、日本の IT 技術が向上してくれれば一石二鳥です。小中学校にオープンソースの使い方を伝授して旅するなんてすばらしいと思いませんか。 (執筆:吉田柳太郎/住商情報システム株式会社 IT セキュリティアドバイザー) 関連記事 最新トップニュース
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