米 SEC、株主総会資料の Web サイト掲載を義務化(ビデオリサーチインタラクティブコラム)株主総会のシーズンが終わった。今年は買収防衛策の導入を決める議案に大きな関心が集まり、株主や投資家の判断能力が求められる場面が多かった。そのため、自社の Web サイトに総会関連の資料や議案が掲載されているかどうか、各社の具体的な議案を知り、関係者の的確な判断を支える情報環境を問う議論も飛び出した。
この点、米国企業の株主総会は Web サイトの活用で先行しているようだ。米証券取引委員会(SEC)は、この1月から、株主総会の議決関連資料を掲載する情報などを株主に通知する「自主的ルール」を容認していたが、6月20日、SEC はこの議決権行使の規則を改正し、「自主的ルール」が制度に格上げされた。今後は、自社の Web サイトに議決権関連の資料掲載が義務付けられ、08年1月から施行されることになった。 本格的な「Eプロクシー(議決権)」時代の到来だ。上場各社は、年次株主総会の40日以前に総会招集通知を株主に送付し、自社サイトに総会の日時、開催の場所、Web アドレス、Eメールアドレス、電話番号、議決権行使の印刷書類を問い合わせる Web サイトなどを掲載することになった。 もちろん、インターネット、電話、ダウンロードした議決権カードなど、どんな投票手段も用意する。こうした内容は、いまさら驚くに値しない。どんなイベントの開催でも、これぐらいは用意するからだ。 ところで、今回の変更で見逃してはならないのは、議決権行使に関係する書類がEメールでも印刷書類でも、株主の選択によるとした点だろう。選択権は株主の手の中にある。そして、SEC も指摘するように、今回の決定で、各社は議決権行使の促進コストを大幅に削減できることにも留意しておきたい。 IR 活動で、米企業が追求する最近のコスト削減は、これだけではない。6月30日13時(太平洋時間)、米コンピュータ大手 Sun Microsystems は07年第4四半期決算の発表を行ったが、このときまず SEC に8-K(四半期決算報告書)を電磁的にファイルし、同時に自社の Web サイトに掲載した。 いつもなら一番の配信対象となるメディアは、その10分後だった。これは、最初に有料通信サービスを使って決算のニュースリリースを発信し、それと同時か直前に、SEC にリリースを届け、自社の Web サイトに掲載するという、現在の発表手順から一歩踏み込んだやり方だ。新たな発信について同社の CEO(最高経営責任者)Jonathan Schwartz 氏は「小さな変化だが非常に象徴的な変化」だと位置付ける。 言うまでもなく、この2つの動きは、ともに株主・投資家に向けて同時的、直接的なコミュニケーションを目指している。同時に、ネット環境の浸透に応じて可能となった中間コストの削減を求める市場の要請にこたえている。インターネットの浸透と活用を促した要因の1つがコスト削減にあったことは論を待たない。 (執筆:米山徹幸/大和インベスタ−・リレーションズ理事) 記事提供:株式会社ビデオリサーチインタラクティブ ![]() 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
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