これに「当社の戦略についてもっと情報を」にリンクすれば、画面に「4つの戦略のガイドライン」が登場する。BASF の IR サイトが閲覧する人たちを引きつける磁力は、それだけではない。「人気リンク先トップ5」をクリックする。すると、プルダウンで「IR リリース」、「米国投資家向け ADR」、「BASF 要点」、「各種リポート」、「株主総会」と表示される。最近、新聞社や通信社のサイトで定着してきた「ランキング」と同じだ。アクセスした閲覧者も助かる。
また、株価表示にはアップ ダウンが一目で分かる矢印。そしてなによりも、画面トップに掲げられた「welcome to the BASF Investor Relations website(ようこそ、BASF の IR Web サイト)」のタイトル。ストレートでシンプルなメッセージに、会場を埋めた IR 担当者が思わず唸ったのも分かる。
たしかにこの数年、日本企業の IR サイトは、コンテンツ面で大きな発展を遂げた。最新版のフラッシュを採用したデザインや RSS リーダーも珍しくない。SEO(検索エンジン最適化)に対する問題意識も高くなった。しかし、日本企業の Web サイトに、「自社に投資する理由」や「welcome(=「ようこそ」「歓迎」)」の気持ちを発信できているだろうか。
どんな IR サイトも発信するメッセージがなければ、生気も魅力もない。BASF の例は、改めて IR の基本動作を最初から見直させてくれる。