Web 2.0の2.0 (2008年07月10日)
筆者は先日、Web 2.0の(一部の)ユーザー同士の交流を元にアドバイスをお届けした。このときはクラウドソーシングとフォークソノミーをカバーしていなかったので、今回はこれらをご紹介する(筆者のこの分野における適性レベルは、2.0の現場をおよそ2年、ほとんど困惑しながら眺めてきた程度だ)。前回同様、今回もかなり内容が濃くなるので気を引き締めてお読みいただきたい。
クラウドソーシングとは、見知らぬ人同士の大集団を集め、ほとんどの場合無償で何らかの作業をさせたり、コンテンツを作成させることを指す。Wikipedia はクラウドソーシングによって作業が行われており、YouTube もしかりだ。これは極めてパワフルであり、大きな利益につながるポテンシャルも秘めている。例として、YouTube では既に広告の受注もある。もう1つ、Threadless という会社では、T シャツのデザインと、そのデザインの人気投票をクラウドソーシングで運営しており、そこで勝ち残ったデザインを商品化している(デザイナーには報酬が支払われる)。 Threadless の創業者らはクラウドソーシング導入初年度に2000万ドル稼ぎだした。クラウドソーシングは、コンテンツを作成したい企業にとって非常に魅力的な提案となっている。ただ残念ながら、必要なものはもちろん、どのようなものであっても、コンテンツを提供してもらうようユーザーに働きかけるのは非常に難しいかもしれない。
一方、ドキュメントのインデックス化問題に取り組んでいるのがフォークソノミーだ。つまり、どれほど慎重に構成されたキーワード郡でも、適切に記述され、なおかつ一貫性を保って応用されるものはない。両者の間には矛盾が生じる。自分のシステムにキーワード(たとえば「もの」)が1つしかなければ、すべてのドキュメントに一貫性をもたらすことはできるが、説明する力はあまりない(すべてが「もの」になる)。一方、もしシステムに10万件のキーワードがあると、かなりの説明力は付くものの(すべてに必ず言葉が当てはまる)、ドキュメントとキーワードの組み合わせで人々の意見が食い違い、膨大な矛盾が生じる (高度な訓練を受けたインデックス作成者間でも意見の衝突はある)。一貫性の無いインデックス化を行えば、ドキュメントの検索は困難になってしまう。
フォークソノミーはこの一貫性に取り組んでいる。まず、実際にユーザー自身にキーワードを作成させ、システムに登録させる。「1000本の花を咲かせよう」が彼らのモットーだ。Flickr、YouTube、そして del.icio.us はそれぞれ、フォークソノミーを使って画像、ビデオ、およびブックマークのインデックス化を行っている。研究者らは今でもまだその理由を解明しようとしている段階だが、これはうまく機能しているのだ。探しものも見つかる場合が多い。
これがうまく機能する理由として筆者が思うのは、アイテム(写真、ビデオ、ブックマーク)があまりにも多く(たとえば、Flickr には20億枚以上の写真がある)、「ネコ」を検索する場合、「ネコ科」や「子猫」などをインデックス化していなくても、アイテムを大量に見つけ出して幸せになれるからだ。ドキュメントの数が数十億(社内イントラネットでは良くある)ではなく「わずか」数十万しかない場合にどうなるかは分からないし、業界規模でフォークソノミーに取り組んでいる大企業も聞いたことはないが、この実験は絶対に試してみるべきである。
今日はここまで、次回はアイデアマーケティングだ!

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