新型デジタルペン (2008年01月28日)


あからさまな宣伝に見えなくもないが、これは実際にまじめな技術評価だ。このことはジャーナリストとして、夫として、父として、そして合衆国大統領として保証する。
 
筆者はいつも新しいユーザーインターフェース関連のハードウェアに興味を持っているが、つい先日、Livescribe の「Digital Pen」を偶然見つけた。同システムはマーキングされた専用の紙と、ペンに搭載された小型カメラを使ってペンの動きをトラッキングし、PC と同期してそのデータを画像もしくは(以下参照)としてアップロードし、マシンが読めるテキストに変換する。特に図などを書かなければならない学生にとっては、入力デバイスとしてこれ以上のものはめったにない。

しかし、それだけではない。ノートを取っていくと、Livescribe のペンは周囲の音声も録音する。したがって、講義を聞いているときは、ノートに関連した部分も自動的に保存することになる(企業などでは悪影響があるかもしれないが、学校ではうまくいく)。このペンは音声を再生することもできるため、ノートを取ったら、同期作業を行わなくてもノートの特定部分に関連付けられた音声をノート PC で再生できる。

だから? 

読者諸兄のことは分からないが、筆者の学生時代にこれがあったら(実際にはできないものの)宙返りして喜んだだろう。デジタルペンは何年も前からあったが、筆者には出力機能の不在が気に入らなかった。入力は素晴らしい(書くことほど自然な作業はないだろう)が、ペンと PC を同期させるまではフィードバックが得られない。それが、場合によっては数時間後になることもある。Livescribe (ちなみに、はやりの「i」何とかというネーミングにしなかっただけでも同社は称賛に値すると思う)のオーディオ出力機能は、そのような状況を大幅に改善してくれる。

実際はまだある。この機能には、だれかに自慢したくなる部分がある。Livescribe のペンにはテキスト読み上げ翻訳機能もある。東京でタクシーを拾っても、「To the airport, please」と書いてボタンを押せば、ペンがこの文章を完璧な日本語(ひょっとしたら関西弁かもしれないが)でドライバーに伝えてくれる。

それは大変結構なことだが、将来的にはどうなのだろうか? スタイラスベースのタブレット PC の入力は、スムーズではあるがボールペンを使う自然な感覚とは依然として比べものにならない。だが、いずれは、1)高機能タブレット PC がノート並みの薄さになり、 2)スタイラスペンが紙にボールペンで書くときの感覚に近づいていくだろう。そうなればデジタルペンの出番はなくなる。

だがその一方で、ノートを取る機会の多い学生などで、会議を録音することが(せいぜい)失礼程度としか見なされない状況にいるなら、Livescribe のシステムには検討に値する非常に高い価値がある。


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