アクセンチュア・テクノロジー・ラボの Integrated Health Management (2008年03月19日)
アクセンチュア・テクノロジー・ラボで統合医療管理領域を担う18人の指導者たち(Google の共同創業者 Larry Page 氏などもいる)は先ごろ、彼らが「人類の繁栄に絶対不可欠」だと考える 14 Grand Engineering Challenges (エンジニアリングにおける14の課題)リストを作成した。なかには、ややおかしなもの(仮想現実の強化、脳のリバースエンジニアリング)もあるのだが、際立ったものも1つあった(少なくともアクセンチュア・テクノロジー・ラボにとっては)。高度健康情報科学だ。
だから?
アクセンチュア・テクノロジー・ラボの研究員、David Kil と Baiju Shah は、健康情報科学(つまり、健康管理における情報技術の利用)に大きなチャンスがあると考えている。まず初めに、彼らは人口統計データ(収入、自家用車のタイプ、配偶者の有無など)と請求データ(保険会社に請求済みのものなど)を見れば、将来想定しうる健康状態(糖尿、高血圧など)と高い確率で関連づけることができると考えている。彼らはこうした予測を可能にするツールを開発し、「Integrated Health Management (IHM)」という製品群の一部となっている。
では、これらの予測ができたとして、あなたならどうするだろうか? そこで、2つ目のポイントだ。両研究員は、保険会社には顧客対応と結果測定の改善が必要だと主張する。今日の主要な顧客対応チャネルはナースコール(比較的コストのかかる選択肢で、特に深刻なケースのみで利用される)である。これは、危険な状態にあり、対応にコストのかかる病状が差し迫っている患者、もしくは既に入院中の患者に対象を限定されている。対照的に、David と Baiju がイメージしているのは、様々な利点を持った顧客チャネルだ(一部は非常に低コストなものとなる)。たとえば、電話、手紙、電子メール、電子「ライフ・コーチ」(ピノキオに登場する Jiminy Crickets に心拍センサとカロリー消費センサなどを持たせたようなもの)、そして SMS メッセージなどだ。
(ところで、心配されている方、あるいはいない方のためにも加えると、米国では保険会社が保険料算出の目的で人口統計情報を使用することは違法となっているが、ほかの目的であれば使用可能だ)
コストの安い対応チャネルが用意できれば、さほど深刻でないケースの診療も可能になる。たとえば、「糖尿病予備軍」も栄養/行動カウンセリングのメリットを享受できる。ただしこのようなカウンセリングがプランに含まれておらず利用できない場合は別だ。これは、今後何年間にわたって透析費用を出すより、今すぐカウンセリングを行った方が保険会社にとって文字通り安上がりだからだ。どの会社も同じように、保険会社も費用便益分析に基づいて運営されており、今日では、予防診療のメリットを享受できる多数の顧客がその分析を不利にしている。
対照的に、カロリー消費量を抑えるよう知らせる SMS メッセージを毎日送信する(加えて、無駄を承知で、15分のフラダンスを熱心に勧めたりもする)方法はかなり安上がりだ。しかも、筆者だって糖尿病にならずに済むかもしれない(これらのメッセージをより効果的なものにすることも、David と Baiju が保険会社の顧客対応改善の必要性を考える要因の1つだ)。コスト上の利点も依然関係している。システムは前回の診療結果に基づいて SMS や電子メールなどの ROI (投資収益)を計算し、各顧客/健康状態ごとに最適かつ最も安いチャネルを選択するようにする。
そう、これだ。健康状態悪化の兆候を知らせるデータと、安い伝達チャネルによって、より多くの人が診療を受けられ、健康を維持できるようにする。加えて、過去の結果の継続的測定に基づき ROI を計算する。これ以上簡単なことはない(まさしく)。
もう一点、IHM は消費者にとっても、インセンティブを上げることにつながる。たとえば、行動を改善(禁煙や減量)したり、健康診断の受診やモニタの装着といった面倒なことを引き受ければ報酬をもらえるといった具合だ。
アクセンチュア・テクノロジー・ラボでは IHM の提携先を積極的に探している。詳細は David Kil もしくは Baiju Shah まで。

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