パーキングチケットは忘れずに (2007年12月28日)
ロンドンのヒースロー空港が、5番ターミナルに新しい車両トラッキングシステムを設置した。そこはかなり巨大なターミナルのようで、5階あるうちの1階分の延べ床面積は「サッカー場」10個分(The Mail からの引用だが、米国人である筆者には想像も付かない)に相当し、合計4000台が駐車できる。まさに巨大複合施設で、駐車してから帰途に就くまでの間に自分の車の駐車位置が分からなくなるのはほぼ確実だ。
だが心配はいらない。5番ターミナル には今日製造されているもののなかで最も高度な屋内車両トラッキングシステムが設置されている。入場すると駐車場所を決めてくれ、床に埋め込まれた矢印の電光掲示でそこまで案内をしてくれる。帰りは、パーキングチケットをキオスク端末型の便利な精算機に入れると 3D 地図が表示されて駐車位置を教えてくれる。これだけで、重い荷物を引きずってあちこち車を探し回る運動を回避できる。
だから?
これらはすべて、パーキングチケットを車内においたままにせず、持ち歩いていることが前提だ(悲しいかな、筆者のデフォルトは前者だ)。このシステムには、戻ったときに指紋やナンバープレート番号を(音声)入力するなど、何らかのバックアップメカニズムを採用した改善も望まれる(システムが入庫時にナンバープレート番号を検知し、この番号を使ってアカウントに請求する自動支払サービスもある)。しかし、それらは単なるあら探しにすぎない。
また、このシステムはエコロジーの側面からも得るものが大きい。空港関係者の試算では、車で空きスペースを探し回る時間が減るため、炭酸ガス放出量を1年あたり397トン削減できるという(このような炭酸ガスの試算で筆者がいら立ちを覚えるのは、分母が決して出てこない点だ。もし3億9700万トンから397トン削減されるというのであれば、驚きも何もない。しかし、3970トンから397トンならかなりのものだ)。
スパイ衛星もしくは(よりもっともらしい例として)都市型ビデオ監視網を使った同様の屋外サービスも想像に難くない。携帯からこのサービスにメールを送信し、最も近い駐車スペースへの地図を送信してもらう。何とも言えないが、このようなサービスなら1回当たり1ドル払っても良い(もちろん、ヒースロー空港のものと違い、こちらのシステムでは到着するまでに「自分の」空きスペースを他人に容易に奪われてしまう可能性もある。せっかくこのサービスで炭酸ガス放出と渋滞を低減できても、1回ケンカをして訴訟になれば台無しだ)。
いずれにせよ、永遠の苛立たしい問題に対処したヒースロー空港と、次回の空港利用時に必要なエクササイズをしないで済むことになった筆者にはおめでとうと言いたい。

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