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お近づきになる (2008年06月20日)


またしても Twitter である。Fast Company Stephen Rose 氏が、このイケてるソフトの新しい使い方を発見した。自分がお近づきになりたい取引相手のメッセージ(tweet)をフォローするのだ


だから?


Twitter
(ご存じの方は読み飛ばしていただきたい)は140文字以下のメッセージ(tweet)を発信できるミニブログサービスだ。tweet の発信には PC や携帯電話が利用可能で、他人の tweet をフォローすることもできる。もし自分の tweet が十分に面白ければ、他人があなたの tweet をフォローするかもしれない。それだけだ。Twitter は、あなたが実際に利用するアプリケーションのなかで最も平凡かつ重要なものになるだろう。

tweet のサンプルとしては、「ハワイに向けて移動中」、「打順は次」、「おなかにヴァチカン宮殿の形のような発疹ができている」といったところだ。

フォローしている人の行動を把握できることは、非常に意義のあることだ。もしあなたが営業マンなら、自分の見込み客のしようとしていることが分かれば、スポーツの話をするより一段と効果的に親密な関係が築ける。そして、先方と仲良くなることは取引を成立に導く第一歩なのだ。

ただし、 これがTwitter の唯一の問題だと思われるが、Twitterは非常に個人的であると同時にとても公共的でもある。なぜ筆者がわざわざ自分の毎日の生活を tweet し、営業マンがより効果的に自分に近づける手助けをしなくてはならないのだろうか?  筆者は彼らが小躍りしながら現れて、切手の集まり具合はどうだとか、年老いた番犬が爬虫類を弄んでつぶした後の汚れを落とすことができたのかなど、プライベートなことをあれこれ聞いて欲しいとは思わない。年のせいもあるかもしれないが(筆者もずいぶん年を取った)、筆者が自分のことで一般大衆に知られて構わないのは、自分の格好、身長、性別、文字入り T シャツの趣味くらいだ。そのほかは友人や家族以外には一切知られたくない。

つまり、もしかすると Twitter をうまく利用するには(インターネット上の大半のものと同じように)世代が大きく関係しているのかもしれない。知られたら解雇されてしまいそうな写真を Facebook に掲載することを20代ユーザーは気にしていないのだから、個人的な tweet だって同じだろう。もしかしたら次世代は根本的に筆者よりもっと(奇妙な営業マンでも好きになるほど)社交的なのかもしれない。筆者の姿勢が時代遅れなのは明らかだ。だが、もしかするとそれは直せるかもしれない。いつの日か「Twitter セラピー」が筆者をリラックスさせ、多数派への仲間入りを手助けしてくれるかもしれない。だが、今はこれで終わりにしておく。私の最後の tweet (ヴァチカン宮殿についてのコメント)は T シャツにプリントしてあるのだが...


ディスプレイメーカーの NEC が、モニタサイズと生産性との関係に関するレポートを公表した。驚いたことに、そこには明確な関連があった。さらに驚いたことは、(テキストやスプレッドシートなどの)編集作業では生産性が最大50%向上するという。

だから? 

 

50%だって」? 明るい画面、高速プロセッサ、人間工学的に作られたイス、優れた照明、マッサージ機能付きチェア、1520分の昼寝など、われわれの生産性を向上させるのに良いとされるものはどれも、(どうやら)大画面ディスプレイにはかなわないようだ。それに、これは直感的にも理にかなっている。資料を画面全体に広げておく方が、アプリケーションを重ねて配置し、やたらと切り替えるより格段に良いことは明確だ。

 

だが、デスクトップのワイド画面モニタを熱心に論じ始める前に、このレポートの PowerPoint に関する一風変わった点を指摘させていただこう。何が変わっているかというと、PowerPoint に言及する部分がないのだ。これがないのは非常に残念でならない。企業では作業時間の大半をスライドのコピー(あるいは、たまに作成も)に費やしており、コピー作業が50%高速(100%向上と同等)になれば、大画面モニタの投資対効果は無敵だ。

 

もう1つ玉にきずがある。今日、大画面モニタはもっぱら社内で固定的に働く従業員しか使わない。移動が多い社員は、整体になど通っているうちに生産性向上の機会を逸してしまう。ただ、いつまでもそうとは限らない。柔軟に持ち運び可能なロールタイプの画面(20年も前からもうすぐだと言われてきた)が登場すれば、移動の多い従業員もこうしたメリットを享受できるようになる。

 

また、これを実現するのに必要な金額もさほどかからない。NEC 24インチ型フラットパネルディスプレイ(この調査のスポンサーが NEC なのでベンチマークとして妥当だと思う)はわずか500ドルで購入できる。控えめな生産性改善の効果しかないと仮定しても、これだけの投資なら1か月もしないで元が取れる。

 

さて、本件に対する NEC の客観性についてはつい悪口を言いたくなってしまう。これは明らかに疑わしい。しかし、幸いにもこのようなテストの実施にはあまり費用がかからず、他社だってテストを実施してくるだろう。NEC の結論が正しいかどうかはすぐに分かるものと思われる。それまで、筆者はひたすら Alt-Tab を押してアプリを切り替ることにする。

 



Six Degrees of Kevin Bacon」(http://oracleofbacon.org/)と呼ばれるゲームが1990年代に流行した。映画を手掛かりにして、ある俳優からKevin Baconまでの最小ホップ数(※ホップ数とは、データ送信時に目的のホストにパケットが到達するまでに経由したルーターの数)を見つけ出すというものだ。つまり、俳優Aがある映画で俳優Bと共演していて、俳優BKevin Baconと共演していれば、俳優Aの「Bacon Number」(Kevin Baconまでのホップ数)は2となる(このゲームに勝つためには、尋常じゃないポップカルチャーの知識が必要だ)。

このゲームは、ビジネスシーンでも活用できる。見込み客(あるいは自分が何かを頼みたい人)への紹介が欲しいときは、仲介者が必要になる。できれば時間の無駄にならないことを保証し、約束できる人物だ。問題は、仲介者をどのように見つければよいか?である。

そこでKEVINKEVIN Elicits Various Intermediate Names)の登場だ。

筆者はこの頭文字(まだ正式ではないが)にとても満足している。KEVINプロジェクトでは、Accenture社内利用のために設計された「仲介者発見ツール」として検討されている。請求(ARTES)データを使って担当者同士の関係を推論するのが狙いだ。たとえば、ある人物が、ある同僚と一緒に、あるプロジェクトで長期間仕事をした場合、2人の間には強い信頼関係があると推論する。一方、ほかにも多くの人が同じプロジェクトで一緒に作業をしていた場合は、彼らの関係は希薄するだろうと推論する(多数が参加したことで、彼らが一緒に作業をする比率が下がる)。このロジックを反映した計算式もある。

実際のところ、KEVINはソーシャルネットワークを構築していることになるのだが、LinkedInFacebookなどとは異なり、こちらはメンバーの協力が必要ないのがメリットだ。30歳を超えた人たちをソーシャルネットワークに参加させるのは難しいからだ(代わりに登録するしか方法はないと思われる)。

われわれの計画はこうだ。まず、米国の請求データを調査して、有益なシステムを構築するのに十分に強い繋がりが人々の間にあるかどうかを見る(そう、米国のものだけだ。ほかの国の多くには、このような調査から国民を守るプライバシー関連法案がある)。そして次に、関係者がさまざまな同僚との関係を格付けできるサイトを構築する。われわれはこのデータを使い、自分たちの計算式が現実を反映しているか、それとも単なる絵に描いた餅かどうかを判断する。理にかなうものが見つかればKEVINの構築を進め、これを導入する(もしできなければ初心に返り、パントマイムの修行でもする。どちらにせよ物事はうまくいくものだ)。