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ノート PC は持って出よう (2008年03月26日)


筆者はこれまで、カギをかけた車(特にトランク)のなかにノート PC を置いておくことは安全だと思っていた。エンジンオイルや発炎筒の隣に長期間保管したいわけではないが、カギのかかったトランクをわざわざ壊すヤツはいないだろうと思っていた。
 
もちろん、これも筆者が人類を誤って信じている例の1つに過ぎないし、3月25日に発信された2つの記事がセキュリティ問題を改めて強調している。CNET News.com の 記事 によると、米国立衛生研究所(NIH)のノート PC が車のトランクから盗まれたという。そのなかには「2500人の患者の7年分の臨床研究結果」が保存されていたという News.com は以下のように伝えている。

 



The Washington Post 紙 によると、このコンピュータは米国立心肺血液研究所の所長が運転する車のトランクから2月に盗まれたが、関係者は不用意に不安をあおりたくなかったとして盗難の事実を3月20日まで伝えていなかったという。

このノート PC には名前、年齢、診療記録の数値、MRI 検査結果など、患者の7年分の臨床研究結果が保存されていたという。NIH によると、社会保障番号や住所はコンピュータに保存されていなかったという。




このノート PC の盗難事件も、一般市民からの抗議を受けながら増え続けるセキュリティ侵害の流行の一環だ。 The San Jose Mercury News 紙は 3月25日 、2007年になって個人データの紛失が再び増加している、と伝えている。


専門家によると、 クレジットカード番号や金融情報といった機密性の高い個人データが紛失もしくは盗難に遭う「セキュリティ侵害」の報告件数は2007年に40%以上増加したという。

カリフォルニア州プレザントンにある調査会社の Javelin Strategy & Research でシニアアナリストを務める Mary Monahan 氏は、「いずれは自分たちの失敗から学ぶと思うが今は学んでいない」と語っている。

Monahan 氏によると、2007年には全米で446件の侵害行為が報告され、合計1億2800万件のレコードが公になってしまったという。これに対し、2006年に発生した侵害行為は312件、危険にさらされたレコードは2000万件だった。



このことは、外出時に注意が必要であることを証明している。個人データは暗号化し、移動中もノート PC は常に近くに置いておき、ノート PC をトランクに入れておかなくてはならない場合は、それといっしょにシェパードも入れておくことだ。


インターネット中毒などない、と思うふりをするのはそろそろ愚かに思えてきた。コンピュータや携帯端末に極めて長時間ログオンしたままの人がいて、それが有害で、生活に悪影響を与えることは周知の事実だ。

もちろん、自分たちは決してそのようなことをしない。自分たちが連続何時間もネットを使うのは、お気に入りのWeb サイトを(何度も何度も)訪問したり、(その9割はスパムである)電子メールをチェックしたり、(更新頻度がどんどん少なくなる)好きなブログをチェックしたり、(間違いなく何も書くことはないのに)自分たち自身のブログを更新するといった重要な作業だけが目的だ。 

問題は、インターネット中毒は存在するという一般的所見を述べるのは簡単だということだ。これを定義する方ははるかに難しい。しかし、American Journal of Psychiatry がこれに積極的に取り組んでいる。Ottawa Citizen には以下のようにある。


電子メール・テキストメッセージング強迫神経症は、もうすぐ正式に脳疾患に分類される可能性がある。


American Journal of Psychiatry3月号の論説によると、「ゲームの過剰プレー、性的執着、電子メール/テキストメッセージング」を含むインターネット中毒は、精神医学会の精神障害公式ガイドブックへの追加が必要な一般的脅迫・衝動疾患の1つだという。
オレゴン健康科学大学ポートランド校の精神科医、Jerald Block 博士によると、ほかの中毒疾患と同様に、インターネットのユーザーは強い欲求、強い衝動、禁断症状、環境耐性、さらに優れた多くの機器やソフトウェアに対する欲求、ネット接続時間の増加などの症状を経験するという。

Block 博士は、精神医学会が精神障害を正式にまとめている Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSMMD:精神疾患の分類と診断の手引)に「インターネット中毒」を組み入れるようロビー活動を展開している。DSMMD の最新版は2012年にリリースされる予定だが、一般からコメントを集める目的のドラフトは2009年に公開される。

筆者はこの一連の問題を何度も取り上げた。この書き込みの先頭でも書いたように、何らかの形でインターネット「中毒」になってる人がいることを否定するのは無駄な主張だ。しかし、これを詳しく見ていった場合、それをどう定義すればよいのだろうか?  たとえば、筆者は情報狂だ。インターネットが普及する前は、新聞を読むことから毎日が始まっていた。たまにそれができない日があると、何か物足りなさを感じていた。筆者が新聞を読む習慣は「中毒」なのだろうか? これを読めないときの筆者は「禁断症状」を起こしていたのだろうか? 

また、インターネットで使う目的から、さらに優れた機器やソフトウェアを次々に要求するのも中毒の一種だという Block 博士の主張はどうだろう? 実際のところ、これは高いパフォーマンスを求めているだけではないのだろうか? (もしそうでないなら、ダイヤルアップが中毒症状への入り口だったのか? )

「時間を忘れたり、食事や睡眠(あるいは家族や仕事)といった『基本的活動』を怠る」人を見ると Block 博士に同意する。これは確かに良いことではない。しかし、睡眠のパターンを害するまでネットサーフィンで夜更かしをしたことのない人などいるだろうか? このような行動が健康に害を及ぼす、あるいは中毒になる線引きはどこなのだろうか? そして、話題はもうインターネット中毒の規模に移っているのだろうか? 

DSMMD の正式出版が2012年以降であるのは以下の2つの理由からうれしい限りだ。

1)この問題が意見の一致を見るにはまだかなりの時間がかかる。
2)この活発な国民的議論は間違いなく中毒になりそうだ。