自社の TCJ を計算する (2008年01月21日)


筆者は、スタンフォード大学経営科学部の Robert Sutton 教授の書いた The No --hole Rule:Building a Civilized Workplace and Surviving One That Isn’t という著書に基づく 記事 を昨年の3月に書いた。

筆者に送信されてきた電子メールから判断すると、この記事はグアム在住のある IT 担当者の共感を得たようだ。筆者は1月18日に The McKinsey Quarterly の2007年人気記事ランキングのメールを受信してこのことを思い出した。そのなかの1つがやはり Sutton 教授の著書に基づいたものだったのだ。

お読みになりたい方は、 こちら にその記事がある(無償の会員登録が必要)。電子メールアドレスの用意とパスワードの作成という McKinsey の厳しい定期購読要件を満たせない方や、今お読みの魅惑的なブログから目が離せない方のために説明すると、この記事には、「害社員」が会社にかける負担を試算するのに役立つ興味深い資料が含まれている。

この情報を単純にスプレッドシートに入れただけでは重要な数字が計算できないのは残念だが、朗報なのは、この資料が「TCJ (total costs of jerks:総害社員費)計算」用の枠組みになる点だ。:

目撃者と被害者が被る被害 :
-- 作業の気が散る
-- 職場における熱意やエネルギーの喪失
-- ストレス性の心理的および身体的疾患
-- 常習的欠勤および離職

公認害社員問題 (公認プログラムがある? ):
-- 害社員との協力や厄介な問題を伝達する際のためらい
-- 被害者や目撃者の報復
-- 雇用の喪失

経営者が迎える結末 :
-- 害社員をなだめ、落ち着かせ、助言し、教育するための余分な時間
-- 社内外の被害者を落ち着かせるための余分な時間
-- 退社社員の後任確保のための余分な時間

法務および人事管理費用 :
-- 害社員に対するアンガーマネジメントなどの各種トレーニングの実施
-- 訴訟や和解のための費用

そのほかの悪影響 :
-- 創造と技術革新の低下
-- 社内競争の機能不全
-- 社外協力の減少
-- 有能な社員を獲得するための力の低下


以上は資料のごく一部に過ぎない。そして、これらの項目は、ほぼすべてが同じことに帰着することは明らかだ。それが、組織の目標達成に向けられるべき集中力とエネルギーの喪失である。われわれが害社員によってあまりに多く無駄にする力は驚くべきレベルに達する。もしかしたら、「害社員スペシャリスト」という新しい専門家を世界中の人事部が開発すべき時期なのかもしれない。


カリフォルニア州サンフランシスコ発 -- Apple Inc.は、「小さいことは良いことだ(そして高いことだ)」として高まる大衆の需要を満足させるべく、空中に浮かぶほど軽量で、特にユニークなオプションはないものの、折りたためばシャツのポケットに入るほど超薄型のノート PC を今週発表し、無骨なライバル製品を機動性で上回った。

Apple の最高経営責任者(CEO)、Steve Jobs 氏 は、Macworld で夢中に耳を傾ける聴衆に向かい、「ライバル各社は、メモリ、ハードディスク、USB ポート、キーボード、光学ドライブといった無駄で不要な機能を何年もの間ノート PC に詰め込んできた。われわれが調査した結果、消費者は余分な過剰装備にうんざりしており、コンピュータに対してエレガントで合理的な使い勝手を切望していることが分かった。この超軽量 MacBook は、ますます高まるこのようなニーズを満たすものと考えている。『アップれ(ル)』だと思わないか?」と語りかけた。

懐疑的で有名な Apple ユーザーは、まんざらでない気持ちと高揚感と歓喜の入り交じった強い意志を持ってこのニュースを迎えた。

聴衆の1人は、「平均的な PC ユーザーにとって負担となり、混乱を招くオプション機能を排除できるなら喜んで1800ドルを払う。これらのオプションはあまりにバカげている」と語っていた。

別の聴衆などは、「Apple のコンピューティング製品を選ばない愚かな連中は同情すべきなのか軽蔑すべきなのか分からない。わたしとしては軽蔑することになるだろう」とまで言い切った。





かつて、社員の勤務評定は年1回実施され、一度行われれば翌年まで評価内容を聞くことはなかった。

実際のところ、大半は今もそうだ。しかし、Wall Street Journal (WSJ)紙に掲載された興味深い 記事 には、一部の企業がこの非効率的で古めかしい制度から、従業員のキャリア開発を支援および促進するものへの移行を進めているとある。しかも、それが親切心からだというのだ。

ちょっと違うのではないか。
離職者率の低下と従業員の満足度向上を期待して、企業各社が社員の勤務状況データの管理/査定/共有方法の改善を進めている。彼らは、入社への応募から退職まで従業員の成長をトラッキングする Web ベースのソフトウェアへの投資を進めている。


WSJ の記事には、まだ十数社のソフトウェアベンダーと、一握りの「検索ベンダーや給与管理ベンダーしか人材特性管理システムに対する需要から利益を得ていない」とあり、まだ啓発に向けた大きな動きがあるわけではない。

それでも、以下のようなツーを提供する Web ベースの人材特性管管理ソフトウェアの利用は、多くの理由から離職者やモラルの問題に取り組む組織にとって魅力的であるはずだ。

・人材確保や後継者選びのニーズの明確化


・ 現在もしくは将来予想される欠員を補うと思われる社内人材の特定


・ 管理者や従業員の勤務評定プロセスの簡略化


このなかで最も重要なのが最後の項目だ。それは、評定プロセス最大の弱点が従業員の批判を嫌がる内気な管理者だからだ。このようなことは、成績不振、モラルの低下、コミュニケーションの欠如、そして期待に対する混乱へとつながる。これらは、いずれも会社の収益に打撃を与えかねないのだ。

WSJ より抜粋
スプレッドシートを使って書類に入力する代わりにこの技術を使えば、管理者は社員のオンラインプロファイルデータベースに評価やメモを入力できるようになる。入力データは蓄積して付き合わせ比較にも利用できる。


まるでアメフトのシミュレーションゲーム
従業員も、いつでもこの情報を見て、フィードバックを入力し、次のレベルに到達する、もしくは特定の目標を達成するためのアドバイスを見ることができる。さらに、社内トレーニングプログラムへの参加提案といった弱点克服のためのロードマップを入手することもできる。


勤務評定やキャリア開発を人間的そして人道的に行う目的でソフトウェアを利用することなどは、これまではだれにも考えられなかった。


支払わなければ愛国心もわかない。

これは、 こちらの Reuters の記事で名前を伏せられて報じられた「利用料を期日前に支払わなかったため FBI の国際盗聴回線を止めた」電話会社にふさわしいスローガンかもしれない。

米司法省の監察長官が先週報告書を公表し、FBI 内部の粗雑な経理手続きが原因で同局が期日までに利用料を支払えなくなり、外国諜報活動偵察法(FISA)に基づき設置されている国際盗聴回線の少なくとも1つが停止されることを明らかにした。
この監査報告書には、「支払の遅延から、監視結果を FBI に渡す目的で設置された電話回線を通信事業者が実際に切断することとなり、必要とされる傍受情報配信などの証拠が失われてしまうことになった。支払のミスによって FISA の指令が中断されてしまった」とある。

恩赦を受けられなくなる FBI の盗聴回線を止めた電話会社がどこかは明らかになっていないが、このようなことはどうやら今回が初めてではなかったようだ。
FBI は、電話料の支払の遅延が監視の混乱を招いたことが「複数回」あったことを認めている。また、「中断はいずれも一時的で、大きな影響が生じたことは1回もなかったと推定される」とも付け加えている。


自己推定ほど心強いものはない。それが政府機関によるものであればなおさらだ。FBI は、きっと Valerie Plame 氏身元暴露事件の米司法省と同じような形で真相を探りだすことだろう。

一方、「テロとの戦い」が (簡易裁判所) 信頼できる人に任されていることを知ったわれわれは夜も安心して寝られるだろう。


とりあえず、激しい戦いを繰り広げる DVD フォーマット戦争について書かれた PC Magazine のサイトの 最新情報 をご覧いただきたい。
ネバダ州ラスベガス発 ― アダルト映画業界は、Blu-ray 対 HD DVD のフォーマット戦争に依然として慎重な姿勢を見せている。ところが、Blu-ray で認識されているコストの問題から一部の企業が HD DVD 陣営に流れた一方、Warner Bros が Blu-ray だけをサポートするとの判断を先週下したことにより、一部から HD DVD の終わりが近いとの声も出始めた。

AVN Adult Entertainment Expo 2008初日の1月9日、アダルト映画業界の幹部数人が講演を行った。AVN Expo は、より多くの注目を集めて10日まで開催中の Consumer Electronics Show と日程が一部重なっている。

どうやら、Blu-ray が 一巻の終わり とするのは、Hillary Clinton の大統領選挙戦同様に結論を早まったようだ。フォーマットの競合は控えめに言っても混乱を招くものであり、コンピュータメーカーや消費者らはうんざりしている。

もちろん、技術フォーマット戦争には長く輝かしい(というか血塗られた? ) 歴史 がある。幸いにもここ数年、筆者は本能的直感を発揮して生き残るフォーマットを選ぶことができている。残念ながら、あとのみなさんは事態の収拾を待つしかない。

ところで、筆者の部屋には処分したい8トラックテープが山ほどあるのだが購入希望者はいるだろうか?