まさしく一方的な議論 (2008年04月21日)


筆者の同僚である internetnews.com の Andy Patrizio が、スタンフォード大学で開催された実体のなかったイベントについて書いている。
議論の場を設けたのに相手が現れなかったらどうなるだろう? そのようなときに考えられる結果が、4月17日にスタンフォード大学のキャンパスで起こった。集まった大勢の人々がほとんどの場面で相づちを打ち合ったのだ。



連邦通信委員会(FCC)主催で開催されたこのインターネットの中立を巡る議論では、意見の相違が見られる場面が何度かあったことも確かだ。しかし、ISP 各社が参加していればあったであろう激突に比べれば軽微なものだった。


確かにそうだ。ISP の側に立って怒りの矛先を向けられるのは不愉快な経験に違いない。無意味な経験はさておき、ISP には議論など全く念頭にない。彼らは単純に、インターネットの中立性絶滅に向けたロビー活動を展開したいだけだ。彼らが公開討論に関心がないのは明らかだ。そうでもなければ、この「議論」に参加していたはずだ。とはいうものの、別の FCC フォーラムには ISP 関係者が参加している。Patrizio は、「Comcast は、今年初めにハーバード大学法学大学院で行われた同様の公聴会に参加した」と書いている。 しかし、これはあまりうまくいかず、Valleywagが以下のように詳述している。
ハーバード大学(政府内以外で行われるのは珍しい)で行われた公聴会は、参加者全員が悲惨な結末を迎えた。公聴会には予想以上の参加者があり、公聴会開始前には既に満員で部屋に入りきれなくなってしまった。
退屈な FCC の公聴会にどうしてだろうか? なぜこうなったのだろうか? そうそう、思い出してきた。
Comcast の広報担当は、街でサクラをスカウトして参加させていたことを告白した。
これらの公共道徳心の強い人々だ。Comcast に提案したい。新たに公聴会を開催するのなら、聴衆を集めるときには段階料金体系を用意して、寝ない人には積極的にボーナスを出すことだ。均一報酬はうまく機能していない。

貸し借り厳禁 (2008年04月18日)


書き込みには以下のようにある。

 

多くの場合違法行為だとされているにもかかわらず、英米のインターネット利用人口の相当な割合がセキュリティのかかっていない Wi-Fi 回線を「借用」している。これは Accenture グループによる調査結果に基づいたものだ。Accenture の調査では、コンピュータユーザーは今も安全でない形でコンピュータ関連の作業をしているという。全回答者の半数近くが、自分のオンラインアカウントすべてに同じパスワードを使っていると回答しており、自分のコンピュータ上にあるファイルを暗号化したことがあるのは回答者の4分の1にとどまった。

マニアらは、Slashdot のコメントセクションでこの点を激しく追求している。「ニュース速報:インターネットを使う人間は対価を支払うべきものを『盗む』」など、そこには感情をあらわにするコメントが集まった。 

なによりも、ワイヤレスアクセス(およびその他の各種コンピューティング関連分野)の肝心な詳細部分は、大半の人にとっては依然として複雑すぎる内容だ。ワイヤレスルータのコンフィギュレーションや、ワイヤレスセキュリティの追加では苦痛を感じることもある。筆者の自宅には2つのワイヤレスネットワークがあり、生粋のマニアのように思われるが、実際はそうではない。筆者はルータをコンフィギュレーションしたことは一度もない。これらがどの程度安全なのかは全く分からない。たまに接続ができなくても筆者には原因が分からない。 接続ができないときは、昔から IT のサポートに使われてきた緊急措置をとる。リブートするだけだ。

 

コンピュータとプリンタは「ネットワーク接続」されていない。実際、家にある3台のプリンタは動作さえしていない(修理するまでは、近所の Kinkos に出かけてプリントしている)。

あやふやな知識はあるものの、筆者には G や B などといったワイヤレスの文字の意味が実際には分からない。それでいて、筆者は技術関連の書きものをして生計を立てている。これらがいかに困難なことであるかを考えれば、隣家の Wi-Fi 信号を「借用」するのも分かる気がする。

さて、そこまで言ったは良いが、筆者も将来ハッカーの隣に引っ越すこともあるだろう。このハッカーは筆者のネットワークを掌握する。そして、Slashdot のライターが書いているように、気味悪いストーカーのようなやりかたで自分が筆者のネットワーク上にいることを知らせてくるのだ。

筆者は少し前、強力な信号を出しながらセキュリティのかかっていないネットワークを見つけた。それは道路の向かいの家のものであることが分かった。そこの住人は、4台の Windows システムをネットワークに接続していて、プロテクトをかけないまま C ドライブを共有していた。さらに、そのネットワーク上には共有プリンタもあった。

筆者はその共有プリンタから1ページ出力し、自分の身分を明かし、この問題を説明して注意を呼びかけた。すると次の日、そのアクセスポイントにはセキュリティがかかっていた。

他人の Wi-Fi ストリームの「借用」を巡り、Slashdotで活発な議論が行われている。

バカ」という書き出しで、IT の現場のいじめに関する Datamation.com の素晴らしいコラムは始まっている。

 

 

このコラムを書いたのは Eric Spiegel 氏だ。同氏は Citrix などの各種仮想化プラットフォームのプランニング、管理、および監査を行うソフトウェアを販売するXTS共同創業者兼最高経営責任者(CEO) で、同氏には筆心がある。同氏の書いた「バカ」 の行を読み進めると次のよう内容が出てくる。

  

そうでなくとも雨模様で憂鬱な月曜日の朝に筆者を迎えたのがこの言葉だった。私は、本番環境で発生した問題のトラブルシューティングを行う部下の支援で週末を過ごし、家族の行事に参加できなかったばかりか、ほとんど眠ることもできなかった。この問題は最終的には解決できたが、だからと言ってそのことで称賛されないであろうことも明白だった。

 

その朝私を迎えた敬愛すべき「人物」は、上司でソフトウェア開発担当バイスプレジデンの Dirk だった。彼が少なくとも人間であることは間違いないと思う。

このコラムは、われわれの多くの記憶を次々とよみがえらせ、Slashdot.org だけでなく Jupitermedia の掲示板にも数百件ものコメントが寄せられた。Dirk は、われわれの多くがかかわった経験を持つ国宝級の敬愛すべき人物のようだ。幸いにも、Spiegel は決してユーモアを失わず、面白いテレビ番組まで引用していた。

「お前のサポートチームは『おお』バカだ。どうせお前も同じだろう」と[Dirk は]私をガミガミ怒鳴り続けた。彼にはテレビドラマのようにぜひ「嘔バカ」と言ってもらいたかった。そうすれば、 マニアックな話題を振って、週末に放送された「宇宙空母ギャラクティカ」に話を切り替えられただろう(このドラマのなかでは汚い言葉に「嘔」をつけてさらに強調している)。そうすれば、もしかしてあなたはサイロン人なのではないでしょうかと冗談の1つも言って、彼が人間ではないという私の推理を確認できたはずだ。


IT 担当者よワイヤレスを学べ (2008年04月15日)


IT マネジャーにアンケート調査を実施したところ、キャリアを高めたい、あるいは失職したくないといった IT 系オフィスワーカーまで、彼らのカギを握るかもしれなのはモバイル関連のワイヤレス技術/無線通信に関する IT スキルであることが明らかになった。

Computing Technology Industry Association (CompTIA)が14カ国、3500人以上の IT マネジャーを対象に実施したこの調査では、今後は「ワイヤレス」が基本的に IT の世界共通語になることが確認された。調査対象となった14カ国のうち12カ国の IT マネジャーが、今後5年間で最も重要性が高まるのはワイヤレス関連技術だとした。ワイヤレスが2位に甘んじたのは南アフリカ(トップはセキュリティスキル)とフランス(トップは Web ベース技術)だけだった。

ワイヤレス関連スキルが今後5年以内に最も重要になるとした国は、オーストラリア、カナダ、中国、ドイツ、インド、イタリア、日本、オランダ、ポーランド、ロシア、英国、そして米国だった。

この調査からは以下も明らかになっている。
  • 現在最も重要な IT スキルのトップ3であるセキュリティ、ネットワーキング一般、そして OS の「重要性は今後5年間で低下する見通し」だという。
後者の2つについては分かるが、別の調査で以下のようなことが明らかになっている現状を考えると、セキュリティスキルの重要性が低下する理由は筆者には理解しかねる。
  • 「自己申告の習熟度」と「重要性」のギャップに最も開きがあると IT マネジャーが考えるのがセキュリティスキルだという。
もしかしたら全員が単純にあきらめるのかもしれない。



Microsoft が一方的に買収に乗りだしたことに対抗し、これに対抗できる可能性のあるあらゆる手段を探し求めて IT 業界で数週間前から繰り広げている Yahoo の迷走は哀れでさえある。勢いを失いつつある同検索/情報ポータルは、 醜悪なお見合い相手から逃れようとする女性を思い起こさせる。

Yahoo は最初、Microsoft からの電話を取らず、同社の求婚を完全に拒否した。そして、婚約指輪が小さすぎるとまで言った。その後 Yahoo は飲み歩き始め、News Corp.、Google、AOL、Pete Dohertyまで、運命の日を回避すべく、なりふり構わず相手を探し回った。

必死とはまさにこのことだ。しかし、技術調査会社で仲人もする Gartner によると、いちかばちかのこのロマンチックなドラマで本当に必死なのはワシントン州レッドモンドの無骨な女たらしの方だという。

Computerworldには以下のようにある。
この状況を「受け入れ難い」とし、Windows を「崩壊しつつある」とする Gartner の2人のアナリストによると、Microsoft は OS を徹底的に改革しないと過去の会社になる危険があるという。
アナリストの Michael Silver 氏と Neil MacDonald 氏は、ネバダ州ラスベガスで行われた Gartner 主催のカンファレンスのプレゼンテーションにおいて、Microsoft は市場の声に応えておらず、20年近く前のレガシーコードと判断により生じた重すぎる負担に悩まされ、多数の分野で厳しい競争に直面し、ソフトウェア開発者が対策を講じなければ Windows の価値は失われる、と語った。 
  
Microsoft にとって分かりやすく言い換えると、「あなたは人の話に耳を貸さないし、脂肪太りのあなたより良い結婚相手はいくらでもいる」といった感じだ。話を記事に戻すと、
両アナリストによると、Microsoft の問題の1つが急速に肥大する Windows のコードベースで、これが有意義な変更を加えた新バージョンの迅速な開発を事実上不可能にしているという。このことは、新体制での5年の開発期間中に進展がないことに苛立った Microsoft が「リセット」ボタンを押し、安定度の高い「Windows Server 2003」のコードを Vista の基盤にしたときに証明済みだという。 

あなたが脂肪太りだという話はしただろうか? それに、あなたの着ているものは流行から何と5年も遅れているのだ。

たしかに受け入れがたいコメントだ。それにしても、Yahoo の方だって全盛期を過ぎているのは明白だ。したがって、Yang 氏らが「その気のないふり」をしても、(すぐにではなくとも)いずれは現実を直視せざるを得なくなる日が来るはずだ。