筆者は先日、Cnet への TechTracker 売却の記事を 投稿した 。TechTracker は、かつて Internet.com Venture Fund のポートフォリオに名を連ねていた。2002〜2003年にかけて、JP Morgan Private Client グループがわれわれにファンドの運用中止を余儀なくさせ、われわれがこのベンチャーファンドを「維持できなくなった」ことにも筆者は言及した。何と、JPM の優秀な人材たちは、2%の管理料をもうけることだけ考えてこのファンドを運用しているとし、筆者を非難したのだ。つまり彼らは、この投資で利益を得ることは期待していない、と明言したことになる。

ところが、ここ数か月の間、「われわれの」ポートフォリオにあった複数の企業が買収された(しかし、われわれはこの成功の恩恵にに浴することはできなくなった)。また、 How Stuff Works が Discovery Channel に2億5000万ドルで買収されたとのニュースも15日に飛び込んできた。われわれのファンドは2002年、How Stuff Works の株式を8%も保有していたのだ! だがもちろん、このサイトが増資を必要としたときには、Doug と Dave を筆頭とする JPM Private Client のスタッフが資金を引き揚げており、われわれが新たな資金調達に参加することはできなくなっていた。

筆者はこの場を借りて、われわれのベンチャーファンドに出資してくれた法人・個人におわびしたい。われわれが膨大な投資を行ったことは明白であり、投資家のみなさんが正当な報酬を得られなかったことに対しておわびを申し上げたい。努力はした。JPM に対しても将来に向けた注意はしたのだ。非常に皮肉なのは、現在はおそらく JPM Private Client の経営陣が刷新されていて、今の彼らなら Internet VC に再投資していた可能性が高いことだ。

Cnet の Webshots 事業部が Corbis と提携し、Corbis が新たに開設した SnapVillage マイクロストックサイトに Webshots 利用者も写真を掲載できるようになる、というニュースが10月11日に飛び込んできた。

われわれのマイクロストックサイトである Stockxpert.com は掲載写真が100万枚の大台に近づきつつあり、筆者は品質の問題や、何が売れて、何が売れないのかについても多くを学んできた。筆者の経験から考えると、Webshots との提携が SnapVillage にとって意義のあるものになるかどうかは疑問だ。11日には、ある ブロガー が Cnet と Corbis の提携をこき下ろしている。筆者の反応はここまで極端ではないが、 Melcher の意見には同意せざるを得ない。

マイクロストックビジネスの運営は簡単そうに見える。しかし、素晴らしいサイトを長期にわたって運営したいのであれば、品質管理に相当の注意を払う必要がある。このストックイメージ業界というニッチ分野では熱烈な競争が繰り広げられている。将来ビジネス的に成功するためには、高い品質と優れたソフトがカギを握ることになる。

Artnet.Com はベスト (2007年10月10日)

筆者は垂直インターネットビジネスモデルの大ファンだ。そして、これまで見てきたもののなかで最高だと思うものの1つが、Artnet だ。

美術品、特に絵画や写真の業者やバイヤーの基準となるのが Artnet だ。筆者はかなりの時間このサイトを見てきたが、次々にサービスが登場してくるのには驚かされてきた。同サイトには、オークション記録、ギャラリー、そして作者を集めた素晴らしいデータベースが用意されている。無償アクセスエリアもあるが、美術品の本格的なバイヤーや業者にとって必須の素晴らしいサブスクリプションサービスも提供されている。

大手メディア会社が Artnet の買収に乗り出していないことは筆者にとって驚きだ。当面は、この強力なインターネットビジネスモデルの驚くべき一例に着目したい。

筆者が以前、1999年から2002年後半まで Internet.Com Venture Funds を経営したときの経験について書いたことは、多くの読者がご存じだろう。また、JP Morgan (JPM)Private Bank が2002年に資金を引き揚げたこともご存じだろう。JPM のチームは、熱気にあふれていたインターネットは気に入っていたが、それが冷めると気持ちも冷めてしまった。もちろん、だから彼らは他人のお金でいろいろとやっているのだ。彼らは怖気づき、クライアントに対する体裁作りに走ってしまった。

話をまた現在に戻すと、2000年代初めに筆者が示した予測はすべてが現実のものとなりつつある。当時筆者は、大手メディア企業各社は業務開発時間の大半を費やし、垂直系もしくは専門の Web サイトを買収すると予測した。数年前の Dow Jones による MarketWatch.com の買収や The New York Times による About.com の買収をご覧いただきたい。あるいは、今年7月の Jupitermedia による Mediabistro.com 買収もある。

そしてまた、そこに新しい話が出てきた。TechTracker.com が数日前に約1500万ドルとされる金額で Cnet に買収されたのだ。Internet.com Venture Funds はかつて、TechTracker に相当額を出資していた。だが、JPM のチームが資金を引き揚げたため、投資元本より安く TechTracker 株を買い増しする機会を逸してしまった。さらに JPM は、方針を転換し、TechTracker (そして、Internet.com VC のポートフォリオにあったそのほか複数の企業)の株を「不良債権」購入者に格安で売却してしまったのだ。

本ブログの読者ならその後の流れはお分かりだろう。かつて Internet.com VC のポートフォリオに名前があり、今ではかなり収益性が高く、買収されることを狙っている企業は多い。JPM プライベートクライアントグループはお金の扱い方が本当にうまいようだ。

世の中そんなものである。

Jupiter Greetings の最新情報 (2007年10月09日)

われわれは、2006年に e-グリーティングカードサイトの Jupitergreetings を立ち上げた。

ここには現在グリーティングカードが数百種類あるが、これらはすべて、サウスダコタ州スーフォールズを拠点にする才能あふれる Animation Factory チームのデザインによるものだ。

ところで、Jupiter Greetings はほかのサイトとどこが違うのだろうか? つい最近も、われわれはプリント可能なグリーティングカードをラインアップに加えている。Jupiter Greetings のメンバーは、プリントに対応したカードテンプレートを自分で撮影した写真でカスタマイズし、個人のメッセージを追加して、家庭用プリンタで簡単にカードをプリントできるようになった。Jupiter Greetings では、 e フォトカードに各種新機能も追加して、写真共有の可能性を広げている。メンバーなら、作成した写真カードを自分の Web サイト、ブログ、そしてソーシャルネットワークに追加したり、電子メールで e カードを送信することもできる。

e グリーティングカードビジネスは活況を呈している。われわれはこの業界をリードしているわけでも、主力サイトになっているわけでもないが、着実な成長を続けており、数年後には必ず e グリーティングカードの有力サイトになりたいと考えている。