« 前のエントリー | main | 次のエントリー »

賃貸オフィスの仲介業・ビル管理事業を手がける株式会社アットオフィス 代表取締役社長の大竹弘氏にインタビューしました。(取材日:2007/9/27/聞き手:PDB 土屋明子)


--御社の事業内容についてお伺いします。

 弊社の強みは、2つのデータベースを保有している点です。1つめはテナントビルの不動産データベース(以下DB)。大きいビルのDBは世に溢れているのですが、小さなビルのDB作成は大変な労力がいるんですね。そのDBの作り方が当社は非常に効率がよく、さらに更新を頻繁にかけていますので、情報の鮮度が高いというのが強みです。更に、面積も30坪未満までで抽出することができます。100坪未満のビルを借りるのは比較的新しい企業=ベンチャー企業です。ベンチャー企業にとって喜ばれる使い勝手のいいデータが豊富で鮮度が高くて小粒な不動産データまであるというのが強みです。2つめは都内を中心に横浜と名古屋までの法人企業のデータベースを押さえていますが、その中で移転を検討しているという法人企業は年間で5〜6000社ご利用頂いております。ですのでオフィス仲介という形のビジネスマッチングが出来るのです。

 昨年からデータベースを活用した「オフィス仲介事業」をスタートしていますが、同年12月に新しいビジネス、「ダイレクトリーシング」という新事業を始めまして、これが今弊社のもう一つの柱になっています。例えば、一般的にビルの空室を埋める際の手法は、不動産業者間のチラシ・FAXしかなく、更にその後はお客さんのアクション待ちという状態です。つまり大家さんのビルを積極的に埋めようにも手が無いという。弊社は法人のDBを持っているので、法人にビルの空き情報を直接送ることが出来るわけです。

 これに加え当社は、100坪以下のオフィス移転をする方は、遠く離れた場所への移動は少なく、電話番号の変わらない近場の移転に圧倒的ニーズがあることを把握しています。また、例えば40坪のビルが空いたら、今30坪に入っている企業がターゲットになります。そのようなエリアマーケティングとデータベースマーケティングを駆使してお客様に情報を届けることができる、これは業界では弊社しかできません。その理由は、そのために常時40名のコールスタッフがこのデータベースを毎日クリーニングをしているからなのです。

--他社との差別化はどのようにされていらっしゃいますか?

 この業界に挑戦しようと思ったのは、不動産業界が一番ITから離れた業界だったからです。ポイントは3つありまして、まず情報の鮮度。今でも街の不動産屋さんに行って物件を探すときは紙が出てきますよね。しかしながら、紙ですと情報のメンテナンスは難しい。弊社のDBは、空室情報・満室情報が日々更新されており、24時間管理されています。弊社では、「物件鮮度」という言葉を使っていますが、魚と同じで物件保有量で勝負しても物が腐っていたら意味がない。ですので鮮度にこだわるわけです。

 次に情報量。小さな物件は、不動産業界でいうとロングテールにあたります。小さい物件は常に動いており絶対になくならない。大型物件は最近不足してきていますが、我々が目指しているのはこのロングテールの中小型物件の情報量です。
 
 最後にスピードです。「1Dayアップシステム」という技術は特許申請している技術でして、空室情報を得るために、コールセンターがビルの大家さんに電話をするのですが、たとえ満室の場合も空きの予定を把握するために電話をします。すると何件かに一件、「今度空く予定があるよ」という情報が得られます。通常、空き室の予定が出て、その情報が世の中に出るまでのタイムラグは約1〜2ヶ月。我々は、空き室情報が出た時点で、その大家さんと話している側から募集物件化しますので24時間以内に、HPにアップすることができます。これ以上早くすることは不可能です。

--ベンチャー企業にとっては、とても不便な状況にあったわけですね?

 そうなんです。実際、社員数5名程度で1回目の移転で25坪ぐらいオフィスを探している企業があったとします。しかし業者さんに相談に行ってもなかなかいい物件が出てきません。これは不動産業界の仕組みにも問題がありますが、例えば25坪だと坪1万として、せいぜい25万ぐらいの手数料。大きい物件も扱う立場になると全然やる気にならないですよね。結局大きくても小さくても作業は一緒なので、中小規模はおなざりになってしまうのです。我々は、本質的にはここが不動産業界の問題だとも感じています。つまりサービスの質と価格が連動していないんですね。そして大手は小さいものはやらない。やらないからデータもいらない、という悪循環がおこるんですね。逆に我々としては、そこがねらい目なんです。

--今後の成長戦略にどのようにお考えですか?

 実は、オフィス仲介をPRするメディアがないんです。せっかくいいものを持っていてもなかなか知ってもらうチャンスがない。業界に苦言を1つ呈すると、例えば「貸し事務所」と検索すると50社くらいバッと出るのですが、各社の差が非常に分かりにくい現状があります。我々も他社と同様、都内7万棟のDBと言えますが、都内7万棟のDBと今空室の新鮮なデータって全く別の意味なんですよね。どこを見たときでもその差がわからないんですよ。これは我々ももっと伝えなきゃいけないんじゃないかと思っています。

--今後はどのようなビジョンをお考えですか?

 今、ベンチャー企業さんが大喜びするような新しいサービスを始めようとしています。一言でいうと、キャッシュフローが良くなるビジネスです。借り入れが不要になりますので、これはベンチャー企業には朗報だと思います。

 また、我々の考え方や仕組みの精度をあげていき、テナント・ベンチャー企業・ビルオーナーの方々に新しい価値を伝えていきたいと思っています。そのためには、まだまだ弊社のブランドが確立していないので、ベンチャー企業にどれだけ認知して頂けるのか、この一点に絞っていきたいと思っています。そしてベンチャー企業が、移転で、いの一番に声をかけたくなるような会社になるのが目標ですね。

■株式会社アットオフィスの企業概要

社名:株式会社アットオフィス
設立:2000年6月
資本金:2億6,500万円(うち、資本準備金:1億1.000万円 /2007年6月末現在)
代表者:代表取締役社長 大竹 弘
住所:153-0044 東京都目黒区大橋二丁目22番6号 唐木ビル2F
TEL:03-5452-3711
FAX:03-5452-3714
URL:http://www.at-office.co.jp/

事業内容:
・賃貸オフィスの仲介業
事業の拡大・縮小・新規・分室などに伴うオフィスの移転を物件の提案からOA機器や事務機器の提案までワンストップで提供いたします。
・ビル管理事業
プロパティマネジメント、ビルメンテナンス、ファシリティマネジメント等のビルの総合管理業。

[PR] 取材される企業になろう!中小・ベンチャー向け広報支援
[PR] 求人特集:3年以内に上場予定ベンチャーの営業職募集!