アメリカから導入した最新のCRMソリューションを用いて、いち早く日本市場の開拓に着手したヴァイタル・インフォメーション株式会社の代表取締役社長 淺田孝浩氏にインタビューいたしました。(取材日:2007/10/03/聞き手:PDB 谷津倉 一真)


--起業の経緯についてお教え下さい。

ヴァイタル・インフォメーションの創業者は私ではなく、元々大手ソフト会社のトップを勤めていた前会長の小林です。前の会社で未公開会社を株式上場まで成長させた経歴のある方です。その方がある程度の年齢で前の会社を引退し、その後、元の会社で部下であった私を含め10人ほどで「自分たちで自分たちの特長あるソフト会社を作りたい」という思いと、小林の「社会に認められるような会社を作りたい」というと考えとが合致し賛同してくれたので、資金の援助を受け、最初の何年間は小林が経営を引っ張っていくという形でヴァイタルは平成8年に11人でスタートしました。そして、会社が軌道に乗ってきた時に、小林は他界し、後は若手で引き継ぐ格好となりました。私は小林の後に社長に就任したわけではなくて、2006年の6月から社長に就くことになりました。結局、私は引継ぎというかたちでこの会社を運営しているわけです。

--事業概要についてお聞かせ下さい

元々会社を起こす時に、私たちの目指す会社のビジョンは「特長のあるソフト会社」と「社会に認められる会社」でした。1つ目として社会に認められる会社の通過点としてIPOを目指そうと考えました。そして、特長のある会社になるために、国内の狭い世界にとどまるだけでなく国外、特にアメリカから新しいサービスを日本市場にして、適合させようと思いました。
設立当初は新規事業の分野をどこに絞ろうかということで悩みましたが、前会長の小林が元々は某有名自動車メーカーの営業出身で「営業・販売というものはどんなにインターネットが普及しようと永遠に不滅である」という想いのもと、営業支援事業をしようと決めました。営業といっても、大手のメーカーやベンダーなどに対抗せずに、隙間を縫っていける分野としてインターネットをつかったCRMの分野に絞りました。それでアメリカからの流れを汲んで、元々アメリカの商品だったものを日本語化して私どもが事実上の独占として扱っています。

--現在の経営戦略についてお聞かせください

海外製品を日本で普及させるためにはいくつかの苦労がありました。まずは、海外製品なので日本の環境でうまく作動するのかという問題です。また、アメリカ製品ということで斬新すぎて日本に持ってきてもうまく流通しないのではないか、という「タイミング」の問題がありました。早すぎてもダメだし、遅すぎても他社に負けてしまう。

そうなると営業力が製品の日本市場開拓には必要になってきます。そのため私たちは人材確保・教育に力をいれています。チューター制を取り入れて教育の充実を図っています。私たちは「人材アウトソーシングサービス」と呼んでいるのですが100社近い既存顧客がいて、ソフトウェアの制作・運用・保守ならば昔ながらのテレアポから訪問という方法が通用しますが、なかなか最新のCRMのような製品になると市場にニーズが明確な形としてあるわけではないので、無形のものからのニーズの発掘が必要になってきます。そのためにセミナーや展示会をひらいて会社と商品の認知度が広がるようなマーケティング戦略を行っています。マーケティングを幅広く行っていかなければいけないので営業力が必要になっているということです。

--今後の成長戦略、三カ年計画のゴールはなんですか

5年以内を目標にして株式上場をしようと考えています。未だ具体的に準備しているわけではなく、水面下で進行しているだけなのですが、社員に向けてのストックオプションの交付やマーケット調査、監査法人や会計士からのアドバイスを受けるなどして勉強している段階です。
アライアンスに関してですが、私は「サービスイノベーター」を提唱しています。アメリカから最新のサービス・テクノロジー・ソリューションをもってきて、日本に適合する製品へとアレンジし、斬新かつユニークなものを日本市場に提供していきたいと考えています。

--将来的な目標についてお聞かせ下さい

「社会貢献」する企業を目指しています。私はいまの社会にはハンディキャップを持っている人や、出産や子育てで職場を離れなければならない方達が社会的弱者と見なされ、自分の能力を発揮する場が無いことに問題があるとおもいます。そういった優秀であるにも関わらず職場を離れなければならない人達に、能力を発揮する場を提供したいと考えています。具体的には、Talisma CIM Channelsを使った在宅勤務があります。現在すでに社内でそういう制度を浸透させていこうとしていますので、将来的にはそれを外に出していこうと思っています。そして最終的には、認知度の低い業界で活躍していながら一般の人も「ヴァイタル=社会貢献企業」と認識してくれる会社を目指していきたいです。

--社長の夢や事業にかける想いについて

前述した通り、社会貢献が事業に対する想いでもあります。少しでもハンディキャップを背負った人たちの助けになりたい。社員が胸を張ってヴァイタルの会社の社員だと誇れる会社にしたい。そして、社員だけでなく社員の家族も幸せにしていきたいと考えています。

■ヴァイタル・インフォメーション株式会社の企業概要


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