japan.internet.comThe Internet & IT Network
Twitter
RSS
  • ニュース
  • コラム
  • リサーチ
  • ヘッドライン
  • 特集
  • ブログ
  • プレスリリース
  • 専門チャンネル
  • イベント
  • ランキング
  • ニュースメール
2009年11月22日
文字サイズ文字サイズ小文字サイズ中文字サイズ大
事業仕分けによる次世代スーパーコンピューターの開発予算削減について、どうお考えですか?
賛成
反対
どちらとも言えない
投票締切 11/30 12:00
Webビジネス2000年7月15日 00:00

ICANN 年次総会が横浜にて開幕

国内国内internet.com発の記事
  • Post to Twitter
  • Post to Facebook
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Buzzurlにブックマーク
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • newsing it!
  • この記事をokyuuへインポート
ICANNとは?

7月14日にパシフィコ横浜にて、 ICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)年次総会が開幕した。ICANNはインターネットの円滑な発展、社会的 認知の向上、官民共同で地球規模のインターネット政策の立案、を 目的とする。

これまでインターネット関連技術・インターネットをめぐる政策は、アメリカ政府およびアメリ カの民間企業に独占されている、との批判が強かった。さらに、インターネットの広がりはグロ ーバルな紛争処理システムと意思決定システムを迅速に必要としている。そのため、インターネ ットの技術の管理、地球規模の政策を立案するためにICANNが発足した。ICANNの具体的な活動 はネット上のIPアドレススペースの配分、プロトコル決定、ドメインネームシステムの管理、そ してルートサーバシステムの管理の、4つの分野の「調整」であり、決定項目を各国の政府や個人 に強制する権限はない。

現時点で「国際問題」の解決の主体は19世紀ヨーロッパのシステムが基本となった、「国民国 家」だ。国家と国家は国境線で仕切られ、法律や政策決定はその国境内でのみ有効であるだけ だ。しかし、世界はグローバル化した。そのため、国家間の紛争や、「国際的」問題を解決するた めに国国際通貨基金(IMF)や国連などの国際機構、国際的な産業取り決めを行うためにIntelsat や世界貿易機構(WTO)が創設された。しかしながら、それら組織の主体は「政府」である。その 点、ICANNは従来の「国際組織」とは決定的に異なる。ICANNのメンバーシップ規定は「インタ ーネットを使用する全世界の市民」である。我々の誰もが、理事を選出し、提案案件にコメント する権利がある。さらに、各国の政府代表や産業界代表も同時に議論に参加する。その上、将来 的にはネット上で意思決定を行う構想もあるので、近いうちに真の「仮想地球民主主義」が実現 されることになる。200年6月10日付け英国The Economist誌は「ICANNは新しい形の組織 だ。仮想世界と実世界の統治システムの雑種である。それに、産業界が政府の最小限の介入で地 球規模の自己規制システムを確立しようとしている。」と述べている。

ICANN総会の実態

今回は全体会合が、17日まで、理事会合が21日までの日程となっている。今回の議題は ICANNの組織形態の見直し、知的所有権を中心とする紛争処理システムの大要、包括的トップレ ベルドメイン(gTLDs)、さらに各界から寄せられた提案の検討、である。

全体会合の初日は、ICANN理事らのオリエンテーションと各分科会が同時開催される運びとなっ た。ICANNの一般的な認知が広まったのを受けて、参加者の顔ぶれは各国政府関係者からから一 般のネットユーザーとバラエティに富む。郵政官僚の隣に、オクラホマからきたヒッピー然とし たネット自由主義者が座っているのは、シアトルでさえ目にできなかった光景だ。世界銀行の InfoDev計画の資金援助を受けて来日したアフリカ諸国の参加者や、国家戦略としてドメインネ ーム所有権を売却し話題となったトンガからの参加者も目立った。

初日オリエンテーションでは、ICANN理事選出の際の地域区分、包括的トップレベルドメイン (gTLDs)商標権の紛争処理メカニズム、新たな包括的トップレベルドメイン(gTLDs)の創設、を 中心に2時間半ほどに及ぶプレゼンテーションが行われた。特筆した点は、従来数年から十数年 かかっていた包括的トップレベルドメインの商標権紛争処理が45日以内という「サイバー社会 対応スピード」で解決できるという画期的なシステムが確立されつつあるという点だろう。これ は、ネットにより紛争当事者をつなぎ、第三国にいる弁護士や知的所有権に精通した専門家を通 じて、紛争処理をおこうなうという仕組みで、従来数千万円単位だった紛争処理が1000ドル 以下で済む。実際、この紛争処理方法が適用された判例として、日本の某有名企業対台湾企業の 例、アメリカの有名女優ジュリア・ロバーツの名前が第三者によって無断でドメインネームとし て登録された例、が引用された。理事の一人であり、システムの確立を推進するJonathan Cohen氏は 「従来法的紛争は当事国の国内法で処理されていた。このシステムは真のグローバ ルな紛争解決策という点で注目すべきだ。」と力説した。

参加者からの質問は、地域区分と包括的トップレベルドメイン(gTLDs)に集中した。中東からの 参加者は「中東はヨーロッパでもアジアでもない。私の国でもそれ相当数のユーザーが存在す る。現在の理事選定システムは、インターネットがボーダレスということを考えると妥当ではな い。」との見解を述べた。それに対し、最高政策責任者兼最高財務責任者(CFO)のAdrew McLaughlin氏は「現在の理事選出システムは9人のうち5人を地域ベース、4人を世界規模で 選出するので妥当だと考えているが、各国政府との検討が必要だ」と述べた。現在、ICANNの理 事は「北米」「ヨーロッパ」「アジア・太平洋」「アフリカ」「南米」という地域から過半数である5 人が選出される。理事は、「技術に精通した人物」とされているが基本的には誰でもかまわな い。しかし、有名企業の経営者やコンサルタントが選出されるのが現状だ。その上、ロシア・東 欧・中東といった地域は無視されているし、「グローバル」 なインターネット社会の代表者を、 地域基準で選出することに何の意義があるのか、という疑問は多い。人口比や、ネットトラフィ ック量で代表権を決定しようという動きもあったが、技術的に数字を把握するのが不可能に近い ので実現されなかった。

日本からの参加者からは「アルファベット以外のドメインはいつ実現するのか」という質問が目 立った。英語を母語としない市民はいまだにネット最大の弱者といって言い。英語のドメインが 日本語になれば、私の年老いた両親も簡単にURLを打ち込むことができるだろう。しかし、そ の道のりは遠そうだ。理事側は「月曜日でのソウルでの事前会合の際も、驚くほどの数の質問を 受けた。しかしながら今のところ、英語以外の言語のドメインを登録するのは技術的に難しい」 との難色を示した。

また、starbacks.comとstarbacks.shopの紛争はしばらく起こりそうにない。新たな包括的ト ップレベルドメイン(gTLDs)ルートについては「商標権の紛争処理システムが確立されていない ので、実施は未定だが、今回の分科会で新たな意見がでる可能性が高い」述べた。

政治か技術か?

技術が政策を決めるのか、政治が技術を阻害するのかは、政治学者と経済学者が長年命題として きた研究テーマだ。しかし、ICANN総会を観察したところ、まだまだ「政治」が技術発展を妨げ る要素が強いといって言い。ネットを信奉する我々がこの現状をどのように打開できるのか?そ れは、ICANNに参加することである。

総会は、17日まで開催されている。総会は、日本のみならず、世界中のネット関係者や政策関 係者に会える貴重な機会だ。会場では、初対面でも気軽に話し掛けたり、ネット議論に花を咲か せる姿が目立った。また、横浜まで出向かなくとも、全会合がWeb Castで放送される。詳しい 日程や、総会の資料はICANNのホームページから入手可能だ。


関連テーマ
  • プリンター用
  • 記事を転送
  • Post to Twitter
  • Post to Facebook
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • newsing it!
  • この記事をokyuuへインポート
最新トップニュース
Graphic Design Forum
【Graphic Design Forum】
流動的媒体と静的媒体に関する見解(11月18日)
「IT の耳」
「IT の耳」
【書評】『Hyper-V スタートアップバイブル』――仮想化についてのすぐれた解説書(11月20日)
百式のネットビジネス研究
百式のネットビジネス研究
世界でもっともパワフルな iPod のスピーカー「Wall of Sound」(11月20日)
週刊-サイト別アクセス状況データ
週刊-サイト別アクセス状況データ
ビデオリサーチインタラクティブ調査(月間インターネットオーディエンスデータ)(11月19日)
海外ソーシャルウェブに学ぶ成功の秘訣
海外ソーシャルウェブに学ぶ成功の秘訣
ゲーム業界を襲う世界的な激震。ソーシャルゲーム急成長のインパクト(11月19日)
今さら聞けない初歩からのアクセス解析
今さら聞けない初歩からのアクセス解析
サイトリニューアル前のアクセス解析活用法(11月19日)
成約率、反応率を上げる Web 文章術
成約率、反応率を上げる Web 文章術
文章力を磨き、キャッシュを生み出す Web サイト に(11月19日)
「Webからの脅威」―その傾向と最新対策
「Webからの脅威」―その傾向と最新対策
新たな対策技術:スパムフィルタリングと E-mail レピュテーション(11月18日)
ROI向上のための戦略的WebPR
ROI向上のための戦略的WebPR
「戦略的 WebPR」のしかけ方〜WebPR の効果測定手法とは〜(11月18日)
スマートにソーシャルウェブを構築しよう
スマートにソーシャルウェブを構築しよう
社員力を生かすソーシャルメディアポリシー(11月17日)
DevX
DevX
Erlangを使った並列処理プログラムの作成(11月17日)
Copyright 2009 Japan Internet.com K.K. All Rights Reserved.http://www.internet.com/