Webビジネス2000年11月14日 00:00
文字サイズ文字サイズ小文字サイズ中文字サイズ大

日本発世界進出の切り札−モバイル・インターネット(2)

この記事のURLhttp://japan.internet.com/busnews/20001114/4.html
著者:江見 淳
国内internet.com発の記事
日本のケータイビジネス、 特にコンテンツ・プロバイダの収益に大きく寄与しているのがサブスクリプション・フィー (要は月々数百円をコンテンツ・プロバイダが徴収する会費のこと)だ。 オフィシャル・サイトと勝手サイトの違いとしても取り上げられることが多い。 これもインターネットビジネスの世界を振り返って見ると、取り組むべき一つの将来形が見えてくる。

インターネット上では無料で提供されているものが、 モバイルというクローズド・サーキットの中では有料化が可能という点に早くから気づき、 ビジネス・インフラとして立ち上げてきたNTTドコモやサイバード、サイバービズ、 インデックス等の主要メンバーの貢献は大きい。 しかし、前回述べたように規模の勝負に移行していくのは明らかであり、 どのようにゲームを戦うかが今後の見所でもある。 更にこの動きを加速するのが、同じモノやサービスを無料で提供するプロバイダの登場であろう。

インターネットの世界でもインターネット接続プロバイダ(ISP)の分野に無料ISPが続々と登場し ビジネスモデルの創造的破壊者として参入してきた。 ここで言いたい事は全てが無料化するということではない。 現実、無料ISPが登場しても有料ISPは依然として君臨している。 一つ明確に言える事は価格競争やサービス競争が激化したということだ。

それと同じことがモバイル・インターネットの世界にも押し寄せる。 つまりサブスクリプション・フィーの価格競争、サービス競争を誘引する。 そうすると、 ただでさえサーバ維持管理コストに苦しむ小さなプロバイダは期待している収益をあげられなくなる。 その点を考慮したビジネスモデルを作らなければならない。 先行しているプロバイダがより規模を拡大して有利になる可能性が大きなビジネスなのである。

要は低価格化の波のなかで規模を拡大していくか、 同じ価格で新たな機能やサービスを追加して幅をそろえていくかのどちらかの道を歩むことにある。 あとは無料モデルだ。
インターネットの世界では無料プロバイダは苦戦しているが、モバイルの世界では一つ有望な分野がある。 それについては、次回のコラムで取り上げることとする。

筆者紹介:江見 淳(えみ・じゅん)(junemi@tkb.att.ne.jp

ネットキャピタル・パートナーズ株式会社の代表取締役。
世界へ向けて日本発のネットベンチャー企業を送り出すことを重要なビジョンに位置付けで新会社を設立。 自身のバックグラウンドをいかし、日本がリードする可能性のあるモバイル関連、 テクノロジー関連に特化したベンチャー・キャピタルとして活動。既に12社への投資を行い、 12月に投資先最初のIPOを実現する。その後1年間で投資先10社近くがIPOの予定である。

神戸大学理学部物理学科卒業後、アンダーセンコンサルティング東京オフィスに入社。
同社では、ITコンサルタントとしてテクノロジーグループに所属しており、C/Sシステムのアーキテクチャー、 オブジェクト指向アーキテクチャーの構築実績を持つ。
その後、戦略系コンサルティング会社のA.T.カーニー東京支社のシニア・マネージャーとして活躍。 同社時代にはエレクトロニック・コマースグループのリーダーを務めた。 IT・ECを活用した戦略コンサルティングを得意とし、数々のECビジネスモデルの構築に寄与してきた。 その後、 オートバイテル・ジャパン立ち上げを行ったイーソリューションズ株式会社の取締役を経て現職に至る。

主な著書に「超成長企業を生むインフォミディアリ戦略」がある。



Copyright 2010 internet.com K.K. (Japan) All Rights Reserved.