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2008年10月12日
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Webビジネス2001年1月20日 00:00

{IW2000}日本型ベンチャーハビタットの現状と今後:サンブリッジ -(1)

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Internet World Japan 2000
Internet Key Players Forum

「インターネット革命が創り出す日本型ベンチャーハビタットの現状と今後」

講演者:株式会社 サンブリッジ
代表取締役社長 アレン・マイナー


◆日本人は真似ばかり?

本日は、インターネットが日本の社会にどのような変化をもたらすかということを私の持論であります 「ベンチャーハビタット」という観点からお話したいと思います。

しばしば、「日本人は真似するのは上手いけど、創造的なものは作れない」といったことが言われますが、 自称、金髪日本人だと思っている私は、それを聞く度に腹が立ちます。「日本人は真似が上手い」という言葉を 裏返すと「西洋人、アメリカ人はとても想像力が溢れている」ということになりますが、果たして本当にそうだ ろうかと思うからです。

インターネットで例を幾つか挙げてみましょう。Yahoo!が最初に立ち上がった時はとても創造的で新しいと思い ました。とろこが、これが役に立つと分かったとたん、Lycos、goo、exciteといった検索ポータルサイトが次々 と現れました。Yahoo!が何か新しいサービスを始めれば、数週間後には他のサイトでも同じようなサービスを開 始し、世界中のポータルサイトがどんどん真似していく訳です。

また、Amazonがオンラインで本を売り出し、どうやらそれが成功しそうだということになれば、今度は、 Barnes&Noveleなどが出てきてAmazonのやり方真似をして自分達のWebサイトを作り始めました。上にタブがあって 左にコンテンツがあるというWebサイトのデザインを最初に始めたのはAmazonですが、今では、世界中のサイトが 同様のデザインになっている。オンラインで物を売るというのがブームになれば、アメリカ人だってブームに乗ろうと します。これは日本独特のものではなく人間の性質なのではないでしょうか。ですから、Yahoo!やAmazonの良いところ を取り入れて、お客に喜んでもらえるようなサービスを提供することは、決して悪いことだとは思いません。

日本のネットベンチャーに対して、アメリカのビジネスモデルをコピーしてやっているだけではないかという批判が ありますが、私は、決してそうは思いません。モデルになっている発想やサービスはあるかも知れませんが、あくまで 日本の生活パターンに合わせてやっているものが多いと思います。例えば、日本社会において、コンビ二というのは 極めて面白い存在です。一年半くらい前、私たちが日本でEコマースをやろうと考えていた時、コンビ二で商品の支 払と受け取りができると面白いのではないかと思っていました。残念ながら、私たちよりも先にセブンイレブンが実 現してしましたが。アメリカでは、店舗に行って商品の支払いと受け取りをするといった発想は、かなり後になって から生まれてきたものです。日本では、コンビ二が重要な役割を果たしているからそういった発想が生まれてくる。 ですから、日本人は真似ばかりしているとは言い切れないと思います。しばしば、ITや技術に関しても「日本はアメリ カより何年遅れているんでしょうか」といった質問をされますが、私は、物によっては日本の方が数年先を行っている のではないかと思います。

例えば、日本には「両開き冷蔵庫」というものがありますが、10年位前、これを初めて見た時はとても衝撃的でした。 どういう仕組みで出来ているんだろうと不思議でたまらなくて、しばらくの間、冷蔵庫の扉を開けたり閉めたり遊 んでみたのですが、今でもよく分かりません。アメリカでは、賃貸の部屋には標準で冷蔵庫や洗濯機が付いてますが、 日本では部屋には冷蔵庫が付いていませんから、自分で家電を買う必要があります。アパートに引っ越す前には、冷 蔵庫を置く場所のどちら側に壁があるか分からないけれども、両開き冷蔵庫だったらどちらでも利用できる訳です。 これこそ、まさに日本のライフスタイルに合った最も日本らしい発明品だと思います。

◆本当に日本には良いベンチャーがないか?

私は、自信を持って日本人は創造力に溢れた先進的な商品を作れると言い切ることができます。しかし、日本で先進 的な商品を生み出してきたのはベンチャー企業ではありません。残念ながら、日本のベンチャーが作った世界的な商品 を何か挙げろと言われても思いつかないのが現状です。ではここで、「日本には良いベンチャー企業がない」というネ ガティブな意見について検証したいと思います。ベンチャーキャピタリストや大企業の投資部門の人たちからこういっ た意見をよく聞きますが、決してそうではないと反論したいと思います。

まず、アメリカでは、ベンチャーと呼ばれる新規ビジネスは大きく3つに分けられます。ベンチャー市場の90%を占め るのは、起業家がオーナー社長となって自由気ままに生活するためのビジネス、いわゆるスモールビジネスと呼ばれ るものです。日本でもこういったスモールビジネスを支援する環境は整っていると思います。残りの2つが起業家精 神という意味でベンチャーを考えたものですが、そのうちの1つは、年間売上高が10億円から50億円程度の中くらいの規 模のもので、主に、個人のエンジェルインベスターが資金を提供するものです。そして、最後に、ベンチャーキャピ タリストが投資対象とする、50億円以上の売上げが見込めるようなハイポテンシャルな会社というのは、ベンチャー 市場のわずか1%にすぎません。先ほど、日本には投資したい良いベンチャー企業がないといった話を出しましたが、 彼らは、スタートアップの頃のベンチャーには接触せず成功した企業になった段階で投資を行なうかどうかを判断し ています。立ち上げる段階のアイデアや人物の情熱といった部分を見ると、多分、日本のベンチャーのうち100に1つ はハイポテンシャルなベンチャーがあるのではないかと思います。しかし、彼らはすでに規模が大きくなった ベンチャーしか見てないから、日本にはよいベンチャーがないという間違った判断をしてしまうのだと思います。

アメリカのベンチャーキャピタルは、ハイポテンシャルな1%の企業にか投資しませんし、その投資先10社のうち、 1、2社が大成功すれば良い、残り8社はつぶれても構わないというのが彼らの常識です。統計を見ると、マイクロソ フトやシスコ、オラクル、インテルのように大成功した例というのは、1%のうちの10分の1なんです。うまく行 かず、2、3年でつぶれた会社も沢山あります。しかしアメリカでは、失敗しても思い切って面白いことをやろう という風土、失敗してもまたチャレンジすれば良いじゃないかという文化がある。失敗した人にももう一度チャンス を与えられる風土を作ることが、日本が超えなければならない最大の文化的なハードルだと思います。




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