通信業界の2002年、そして2003年の展望通信業界にとって2002年は、複雑な (中には犯罪的な) 会計問題が露呈したり、継続的な景気低迷に打撃を受けるといった状況で、業界の一部大手も完全事業閉鎖をどうにか避けるため、事業資産買収や倒産申請の目立った1年だった。
そもそも2002年以前から、通信業者や設備メーカー各社は、数年にわたって高速だが高価なネットワークへの積極的な投資を続けた結果、莫大な負債を抱えるという状況だった。反面、企業や消費者といった利用者側の景況感は回復をなかなかみせず、発注延期や発注キャンセルが相次いだ。 振り返れば今年1月には、通信大手の Global Crossing が倒産申請したというニュースが業界を揺るがした。また WorldCom も不正会計疑惑に端を発し、ついには米国史上最大の倒産劇を招いたことは記憶に新しい。ほかにも、Williams Communications や 360networks をはじめ、XO Communications や Winstar、そして Genuity と、大手各社の倒産劇が印象深い。 もちろん悪い面ばかりではなく、大型不正会計問題を重く見た当局の徹底により、透明性はだいぶ改善した。また通信事業者の整理統合が進む中、DSL など高速接続サービス需要が回復をみせ始めるといった好材料も出ている。 それでは、2003年はどのような年になるのだろうか。アナリストらの見解では、来年もやはり良い面あり悪い面ありの1年になりそうだ。 証券会社の Deutsche Bank Securities は、通信業者にとっては来年も引き続き経費節減の年になるとの見方を示した。同社は、2003年に北米通信ネットワークの更新といった大規模なプロジェクトに投じる予算規模を、前年比20%ないし25%減と予測している。 同社は既存の通信ネットワーク容量や比較的弱いサービス需要をはじめ、データ通信事業の成長鈍化、莫大な負債額といった要因が通信業者の設備投資に対する足かせになるとしており、加えて設備メーカーの利幅がごく薄いことから、合併や買収が今年より増加するとみている。非常に厳しい状況といえなくも無いが、むしろ業界の整理統合は、結局通信業界の強靭さの改善につながるといえる。 また、好材料も上がっている。Giga Information Group による CIO 調査によると、米国企業、特に中規模企業は、2003年には IT 支出が横ばいかわずかに増加すると見込んでいることが明らかになっている。 関連記事 最新トップニュース
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