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2003年4月21日 00:00

増えるサイバーストーカー行為、個人情報保護にも大きな不安

著者Roy Markオリジナル版を読む海外海外発
サイバーストーカー行為、つまりインターネット上でのストーカー行為が全米で増加傾向にあると、ネット上の保安および防犯活動を手がける組織 Wired Safety の調査でこのほど明らかになった。サイバーストーカー行為の的になりやすいのは、やはり女性だったが、いっぽうで女性によるサイバーストーカー行為の数も増えつつあるという。

さらに子供がほかの子供をターゲットにする場合も増えていて、一部の民族、特に中東出身の子供を狙うケースが増えているという。

また同調査では、ストーカー行為がネット上から現実の世界に場を移し、悲劇的な結末を迎える例が少なくないことも明らかにしている。トロイの木馬などのウイルス技術があるため、サイバーストーカーは相手気づかれることなく、被害者のパソコンに侵入することが可能になっているとも述べている。

Wired Safety エグゼクティブディレクターの Parry Aftab 氏は、「残念ながら調査結果はあまり良いものではなかった。ネット上の個人情報盗難は増えているし、出会い系サービスの利用がさかんになりつつある現状で、こうしたサービスによって発生する個人間トラブルが、サイバーストーカー行為の被害者を増やしているという図式だ」と述べた。

Aftab 氏はまた、今年1月のネット上の情報開示に関する判決に対しても、懸念を示している。同裁判は、通信大手 Verizon Communications のネットワーク上で、大量の楽曲を違法にばら撒いていた同通信サービス加入者の氏名を開示せよと、全米レコード工業会 (RIAA) が求めていたもので、判決はデジタルミレニアム著作権法 (DMCA) の規定を拠りどころにしていた RIAA の求めに応じ、Verizon に加入者名を開示する義務があるとの判断を下した。

同判決を受け、Verizon は DMCA の証拠情報提出に関する規定は正当な範囲を逸脱しているとして控訴している。通常証拠情報提出を命ずる場合、犯罪の存在が前提にあり、さらに裁判官や判事の署名がなければこれを執行できない。だが DMCA の場合、犯罪の存在を裏付ける証拠を提出する必要もなく、事務手続きとして発令できる。

「これはとんでもなく危険な判決だ。この判断が音楽著作権侵害だけの話だったとしても、用紙を1枚裁判所に提出するだけで、ISP に情報開示義務が発生するとなれば、誰でもインターネットを利用している人の個人情報を簡単に入手できるということになる」と Aftab 氏は述べた。

さらに同氏は、「これではもはや、自分を守る方法は何もない。例えばおとり捜査官のように、身分秘匿が必須の人物の個人情報さえも、簡単に照会できるとしたらとんでもないことだ。米国民の安全とプライバシーは、Verizon が控訴審で勝利できるか否かにかかっている。米政府と米議会にはこの件の重要性を認識して注目するようお願いしたい」と述べている。

なお Aftab 氏は、調査結果で唯一良かった点について、サイバーストーカー行為を犯罪として法制化していた州が、1998年にはわずか16州だったのに、現在ではほとんどすべての州におよんでいる点を挙げた。

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