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Webビジネス2003年10月27日 00:00

企業サイト内ナビゲーションの盲点

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SEO が効を奏し、 サイトへの訪問数は増えたのだが、 サイトを訪問したユーザーが運営側の意図や想定とは異なった動きをする場合がある。

アクセスログからユーザーの動きを分析してみると、 ほとんどのユーザーがトップページへアクセスしただけで帰ってしまう、 あるいはトップページから中に入りはするものの、 サイト内の滞留時間が短すぎる、 などが判明するケースである。 サイトがユーザーの求めている情報を掲載していない、 あるいは掲載していてもそれがどこにあるかわかりにくい、 というのがその原因の大きな部分を占める。 せっかくサイトへユーザーを誘導したのに、 そのトラフィックを生かしきれず、逃げられてしまっているのだ。

そのサイトのコアなターゲットユーザーが求めている情報を掲載していないのは、 そもそもコンテンツの設計ミスであり、 言語道断だが、 特に一定規模以上の Web サイトの場合、 ただサイトのどこかでコンテンツを掲載すればそれでこと足りるというわけではなく、「わかりやすく情報の存在を示しているか」 「ユーザーがその情報にたどり着きやすいよう設計されているか」というナビゲーションの工夫が極めて重要となってくる。

というわけで今回は SEM/SEO から少し離れ、 サイト内のナビゲーションについて考えていきたい。 ナビゲーションと一口に言ってもさまざまなものがあるが、 大規模サイトで極めて有効な機能であり、 かつ多くのサイトに存在するものの、 なぜか盲点となっていて、 ユーザビリティ上の創意工夫がこれからまだまだ必要な機能がある。

それは何か?  「サイト内キーワード検索機能」なのである。

検索ポータルの進化がめざましい一方、 サイト内の検索機能には旧態依然とした全文検索のみを使用しているケースが多く見受けられる。 全文検索が全くダメだというわけではない。 存在しないより存在した方がいい。 が、検索結果をフラットに表示するだけのものは、 決して使い勝手のよいものではない。 Google のように検索結果が PageRank によって順位づけられているわけでもないし、関連ページをまとめてくれているわけではない。 たまたま運がよく、 自分が求めている情報を的確に紹介しているページが検索結果の上位に表示された場合を除き、 一昔前のロボットサーチの持つ欠点― 不必要なページまで検索結果として表示してしまうノイズの多さ― を味わってしまうことが多い。 欲しい情報がすぐに見つからないからサイト内をキーワード検索しているのに、 その結果表示もわかりにくく、 欲しいページがすぐに見つからなかったら?  ユーザーは簡単にそのサイトを見捨ててしまうだろう。

ではすべてのサイトはGoogleのような検索機能を持つべきなのか?  否!  実は検索ポータルとサイト内検索の構築アプローチは、 全く異なってしかるべきなのだ。

検索ポータルは 「不特定多数のユーザーが用いる不特定多数のキーワードに対してマッチする、 不特定多数のWebサイトを表示する」というのが使命であり、 それに対応するためにさまざまな技を使っているのだが、 サイト内検索はそれとはちょうど正反対なのである。 すなわち、「(そのサイトを訪れる)特定少数のユーザーが用いる特定少数のキーワードに対してマッチする(サイト内の)特定少数のページを表示する」ことが必要なのである。

従って、 検索ポータルのようにあらゆるユーザーに対して八方美人の結果を表示する必要はなく、サイトのジャンルやコンテキストに応じて特化した検索結果表示をすることが可能であり、また、そういう特化を行うべきである。 これまでそのサイト内ではどういうキーワードで検索されることが多かったのか、 という分析から検索結果のチューニングを行っていくこともできるし、 逆によく検索されているのにサイト内に存在しない情報に関しては、 コンテンツを拡充することも検討できる。 いわば、広く浅くの品揃えをしているスーパーマーケットやデパートではなく、 守備範囲は狭いが、 その分専門に関してはどこよりも深い品揃えをしている専門店を目指さなくてはならない、ということなのだ。

それなのに、 サイト内検索の機能について深く考え抜かれ、 手もかけられている日本の企業サイトというのはまだ少数派である。 Google について、 また SEO について熱く語る人間は多くても、 サイト内検索について語る人間は少ない。 しかしながら、 米国Eコマースサイトの例であるが、 サイト内の商品検索機能を改善したところ、 それだけで売上が約4倍になったという話も聞く。 サイトを運営していながら、 サイト内検索機能についてカスタマイズやブラッシュアップを行っていないのは、 非常にもったいない話なのである。

では「特定少数のユーザーが用いる特定少数のキーワードに対してマッチする特定少数のページを表示する」検索機能をよりよくするためのチェックポイントは何だろうか? 成功事例における工夫とは?  次回、サイト内検索を改善するための具体的な方策について述べていきたい。

記事提供:ファンサイド



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