最終的に勧告を行うかどうかを決定するのは、
W3C 技術総括責任者である Tim Barners-Lee 氏である。
彼は Web を発明した人物として名を馳せているが、
11月14日、W3C Day Japan 2003 という、
W3C 技術を紹介するセミナーのために来日した。
W3C DayJapan 2003 では、
セマンティック Web、Web サービスや XML、
Web アクセシビリティなど、
今後の Web の方向性を示すような興味深い内容を扱うセッションが行われた。
今回は、
この W3C Day Japan 2003の「WAI:国際化対応アクセシビリティ指針実現の可能性」について紹介し、
Web アクセシビリティについて考えてみたい。
W3C では、WAI(Web Accessibility Initiative)という、
障害をもつ人を含むすべての人が使いやすい Web を実現する活動を行っている。
テクノロジー、ガイドライン、ツール、教育、
研究開発という5つの領域からアクセシビリティを追求しているとのこと。
実際は、アクセシビリティを考慮することで、
サイトが訪問するユーザー誰にとっても使いやすいサイトとなり、
サイトの間口が広がるというメリットがある。
また、
SEO 対策とオーバーラップする部分もあり、
Web ブラウザ以外からのアクセス(カーナビや PDA など)にも対応できるため、
アクセシビリティについて考慮することが Web 制作上悪い結果を生むということは決してないのであるが。
Web はとても便利なツールで、
Web 上で日常生活上必要なさまざまな手続きができるのは歓迎されるべきことである。ただ、
もしその Web サイトがアクセシビリティを考慮しておらず、
運営側が意図しないまま、
サービスを享受できない人が出てきてしまったら?
リアルワールドのサービスを Web に置き換えることでサービスアップしたつもりが、逆に使えない人を増やしてしまった、というのでは笑い話にもならない。
Web サイトは自分の環境でだけ美しく見られればいいというものではない。
また、各種 Web ブラウザの新旧バージョンへの対応は神経質なほど行っているのに、他デバイスからのアクセスやアクセシビリティについては、
考えからすっぽり抜け落ちてしまっているのなら、
それは他人への想像力を欠いたいびつな状況ではないだろうか。
Web ユーザーの裾野はますます広がり、
また、情報家電などユーザーが Web サイトにアクセスするデバイスも、
今後多様性を増していくと想像できる。
Web 制作のみならず、
Web マーケティングの視点からも、
アクセシビリティを考慮することは必須であるのだ。