SES(サーチエンジンスペシャリスト)に求められる素質今回は、
クライアント企業の Web サイトの SEO 施策を立案する SES(サーチエンジンスペシャリスト)に求められる素質について考えてみたい。
HTML や Javascript、CSS など、 技術的な知識や能力はさておき、 SES として仕事をしていくうえで、 以下のことが重要な素質であると考える。 ・Web 制作と SEO の知識と感覚のバランスに優れたヒト ・冷静な分析眼を持つヒト ・マーケティング感覚に優れたヒト ・ユーザーの視点を失わない普通感覚を持ったヒト 以下、順番に述べていこう。 ■Web 制作と SEO の知識と感覚のバランスに優れたヒト Web 制作を行う上で、 今や検索エンジン対策ははずせない重要な事項になっている。 画像や FLASH や Javascript などの表現力豊かなデザイン重視のサイトも素晴らしいが、 検索エンジンを使うことが今や日常的になっているインターネットユーザーが多いことを考えると、 検索エンジンから Web サイトへのアクセスも軽視できない。 したがって、 Web ディレクタや Web デザイナーもある程度 SEO の知識を持っていなければならない。 逆に、 SEO の専門家である SES も Web 制作の基本的な知識と感覚を持っていなければならない。 それは先に述べた HTML や Javascript や CSS などの技術的な知識だけではなく、 レイアウトやデザイン、 ユーザビリティに関する感覚も備わっていることが望ましい。 もちろん、SES は Web デザイナーのように写真を加工したり画像処理をしたり、 Web ページ全体のレイアウトや配色を行ったりということはしない。 しかしながら、クライアント企業の Web サイトの SEO 施策を行う場合、 たいてい、既存の Web サイトに SEO を行うことが多い。 すなわち、 すでに Web サイトとして完成しているものに手を加えていくことになるのである。 SEO ではテキストが重視されるため、 Web ページの中にキーワードとなる言葉のテキスト要素が少なければ、 テキストを追加する何らかの施策をしていくことになるのだが、 そのとき、 既存のサイトのイメージやユーザビリティなどを壊さないように配慮した施策をするべきである。 フッタにテキストリンクを配置する際も、 単にテキストのリンクを置けばいいというものではない。 すべてのキーワードとターゲットページへのテキストリンクを置くことが望ましい場合もあるが、 3行4行のテキストリンクがフッタに並ぶのはデザイン的にどうなのか、 考えられる余地がほしい。 SEO で Web サイトのもつデザインイメージを壊さない、 Web デザインと SEO の両方の知識と感覚をバランスよく発揮できる素質が SES に備わっていることが望ましい。 ■冷静な分析眼を持つヒト Google は日々進化している。 Google ダンスと呼ばれるアルゴリズムの変動も以前より頻繁に行われるようになり、 SEO 対策を行うには、常に情報収集を行い、 Googleの変動を観察し、分析する必要がある。 Google ダンスによって検索順位が上がったとか下がったとか、 SEO に携わっている人々は一喜一憂するものである。 順位が上がった場合はもちろんいいのだが、 検索エンジンスパムにあたるような SEO を行っているわけではないのに、 Google ダンスによって大幅に順位が下がったときは、 理由が分からず困惑してしまうことが多いだろう。 SEO は検索エンジンの上位表示させるために Web ページを最適化させる技術であり、 はっきりいってしまえば、 SES は常に検索エンジンの動向に従わなければならない職業である。 たとえ、自分が SEO を施したサイトの順位が落ちたとしても慌てることなく、 なぜ順位が落ちたのか、 なぜ他のサイトは落ちなかったのかを、 冷静に幅広い視点で帰納的に分析していける素質が必要である。 ■マーケティング感覚に優れたヒト SEO は検索エンジンから Web サイトへ集客を行うための方法のひとつである。 したがって、 SEO は企業のマーケティング コミュニケーションの一貫として考えるべきである。 クライアント企業の Web サイトに SEO を実施する場合に、 まず考えなければならないのは、 サイトテーマとキーワード、そしてターゲットページである。 クライアントからキーワードを提示される場合もあるが、 SEO 会社が提案しなければならないとこもある。 どのようなキーワードでもいいというわけではない。 SEO を実施するには、 少しでもクライアントの利益に繋がるような施策でなければならないし、 クライアントのマーケティング戦略に沿った施策でなければならない場合もあるだろう。 SEO 会社が提案しなければならないときには、 クライアント企業の事業ドメインをしっかり把握し、 ターゲットセグメントも的確に理解したうえで、 キーワードを提案しなければならない。 さらに、title タグの中にキーワードを挿入したり、 body タグの近くにキーワード入れたフレーズを置くことも SEO 対策のひとつであるが、 どのようなフレーズを置くことが SEO 的にもマーケティングコミュニケーション的にも効果的なのかを考えなければならない。 SEO は単なる検索エンジン対策という考えに留まらず、 企業のマーケティングコミュニケーション戦略のひとつとして捉えなければならない。 ■ユーザーの視点を失わない普通感覚を持ったヒト 私が師匠と仰ぐ先生がかつて、 「広告マンは偉大なる凡人であれ」という話をよくしていた。 広告制作にあたって、 クリエイティブを重視しいろいろ奇抜なアイディアを考えるクリエイターもいるが、 実際に広告を見るのは一般人である。 広告のクリエイターは、 ヒトを引き付けられるようなクリエイティブアイディアを生み出す必要があるが、 常にどこかに一般人としての普通の感覚を持っていなければならない、 ということである。 SEO に関して言えば、 この普通感覚がもっと必要になる。 なぜなら、 SEM(検索エンジンマーケティング)では、 ユーザーを引き付ける施策ではなく、 ユーザーが実際に検索窓にどんなキーワードを入れて検索するのか、 どういう表現ならクリックするのかなど、 ユーザーオリエンティッドな側面が強いため、 ユーザー視点の施策が不可欠になる。 また、Web ページを SEO 施策で改善する際にも、 SEO 施策後のページが、 ユーザーが見て違和感を感じないページなのか、 ユーザビリティの観点からはどうかなど配慮し、 SEO のための SEO にならないようにしなければならない。 これは、 先に述べた「マーケティング感覚に優れたヒト」と一見矛盾するように見えるかもしれない。 しかしながら、Market(=市場)に ing が付いた Marketing なのだから、 市場の視点を欠いたマーケティング戦略はありえない。 以上に述べた以外にも、 日々変化する検索エンジン業界動向の情報を常にキャッチできる嗅覚や情報収集能力なども必要であろう。 優れた SES は、 単なる検索エンジンマニアではない、 バランス感覚の取れた素質を持っていなければならないのである。 記事提供:ファンサイド
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