小規模 ISP、スパム訴訟で10億ドルの損害賠償を獲得米国中西部の小さな ISP がこのほど、スパム業者を相手取った裁判で、10億ドルを超える損害賠償を勝ち取った。スパム行為に対する単独の裁判での損害賠償としては、過去最高規模となる金額だ。
CIS Internet Services は、アイオワ州東部で事業を展開する Eメール会員数およそ5000人の小規模 ISP だが、同社経営者の Robert Kramer 氏は、同社サーバーがスパムの大量送信を受けたことで事業に損害を被ったとして、複数のスパム送信業者を訴えていた。これに対して米連邦地裁は17日、連邦法の恐喝罪およびアイオワ州の刑法違反にあたるとして、被告3社に損害賠償支払いを命じる裁定を下した。 「これは、スパムに困り果てている ISP およびインターネット利用者の勝利だ。今回の裁定は、こうした違法行為で私腹を肥やしている者たちに対する警告となるだろう」と、Kramer 氏の弁護士を務める Kelly Wallace 氏は 取材に対して語った。 賠償金の支払い命令を受けたのは、アリゾナ州にある AMP Dollar Savings、およびフロリダ州の Cash Link Systems と TEI Marketing Group の3社だ。 連邦地裁の Charles R. Wolle 判事は、これら3社が公判に出廷しなかったため、欠席裁判で3社すべてを有罪とし、それぞれに Kramer 氏に対する賠償金の支払いを命じた。中でも AMP の支払い額は最も大きく、7億2000万ドルにのぼる。Cash Link と TEI はそれぞれ3億6000万ドル、14万ドルだ。 有罪の理由は、被告3社の行為が『Federal Racketeer Influenced and Corrupt Organizations Act』(RICO:威力脅迫および腐敗組織に関する連邦法) およびアイオワ州の『Ongoing Criminal Conduct Act』(継続的な犯罪行為に関する法律) に抵触する、というものだ。アイオワの州法は、スパムメール1件につき10ドルの損害賠償を請求できると定めている。AMP などは2003年の8月から12月にかけて、1日に最低2万通ものメールを CIS のサーバーに送信しており、アイオワ州の規定に RICO の規定を加えて賠償額を算出すると、上記の金額になったという。 3社の大量メール送信行為は、スパム規制法『CAN-SPAM Act』が2004年1月1日に発効する以前のことなので、これら連邦法および州法のもとでの裁定となったと Wallace 氏は述べた。 Wallace 氏によると、Kramer 氏が訴えを起こしたのは2003年だという。絶え間なく送信される大量のスパムメールによって、CIS のサービスがほとんど停止寸前に追い込まれたためだ。同社サーバーは、最も多いときで1日に1000万通近くのスパムメールを受信していた。 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
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