SAP によると TomorrowNow の買収は、顧客支援プログラム『Safe Passage』推進の要になるという。同プログラムは、PeopleSoft および JDE 製品を運用する顧客に対し、SAP の企業リソース管理ソリューション『mySAP ERP』への移行を支援するものだ。また TomorrowNow を通じて、PeopleSoft および JDE 製品の継続運用も支援する。
今回の買収は、世界第1位の企業向けアプリケーション会社である同社を追撃する Oracle に対し、水を開けようとする戦略的な動きといえる。Oracle が SAP を追い落とすのはまだ先の話とはいえ、同社は PeopleSoft と JDE を獲得して業界単独第2位の位置を確保し、機会を伺っている。
SAP America の社長兼 CEO の Bill McDermott 氏は、次のように述べている。「当社の最優先課題は、当社との結びつきにより、顧客を今回の混乱から保護することにある。PeopleSoft および JDE のソリューションを運用する企業が、それらのソフトウェアパッケージの今後とサポートの行方に深い懸念を抱いていることは明白だ」
同社によれば、Safe Passage プログラムの下で、PeopleSoft および JDE 製品を運用する企業は、SAP の『NetWeaver』プラットフォームを利用できるという。同プラットフォームは、PeopleSoft および JDE 製品とのコネクタの役割を果たし、統合による継続運用が望めるほか、Safe Passage プログラムでは PeopleSoft および JDE 製品に対する顧客の投資が無駄にならないように SAP 製品のライセンス条件を提供する。
前日の18日には、Oracle が PeopleSoft 買収完了後の新体制を立ち上げ、既存製品の今後と新製品開発予定を発表している。同社 CEO の Larry Ellison 氏は、PeopleSoft および JDE 製品サポートを、少なくとも2013年まで継続すると明言した。新製品開発については、新アプリケーションアーキテクチャ「Project Fusion」を発表し、顧客の理解を得ようとしている。Project Fusion は、Oracle、PeopleSoft、および JDE の製品が持つ各種長所を、Java をはじめ HTML や DHTML など標準技術をベースに統合するものと同社は説明している。