進化する広告表現ハリウッド女優ニコール・キッドマンが出演している、シャネルNO.5のテレビCMをご覧になっただろうか。
ニコール扮する人気女優は突如社交界から失踪し、しがない小説家志望の若者と暮らし始める。やがて 女優は華やかな世界に戻るが、二人の思い出はシャネルNO.5の香りと共に残り続ける……というローマ の休日を思わせるストーリーの中に、大きく「シャネル」のロゴが映し出されている。このCMには破格 のギャラ・制作費が投入され、広告界の大きなエポックとなった。 テレビ・ラジオ・雑誌・新聞……それぞれの媒体にそれぞれの広告技術が存在し、それぞれの広告技術 にそれぞれの発展の歴史が存在する。たとえばテレビ放映が始まった頃の、単純で味気ない白黒のテレビCM に比べると、現在のテレビCMはスケール・洗練度ともに大きく発展・進化している。 そもそも広告だけでなく、全ての表現技術は、一度生まれたら需要がある限り発展・進化し続けるものだ。 件のテレビCMと比べるとかなりスケールに差があるが、オーバーチュア「スポンサードサーチ」やグーグル 「アドワーズ広告」に代表される検索連動型広告( P4P )も同じ広告媒体であり、タイトルやサマリーは その広告表現にあたる。では、その表現の実状はどのようになっているのだろうか。 現在、検索連動型広告のコピーを見て、「味気ない」と感じている方は多いのではないだろうか。表面的には 一般のサイトとほとんど変わらないようなコピーが多く、文章の量も少ない。目立たず騒がず、サイトの情報 を淡々と説明しているだけの文章が並ぶ。 しかしこのような「味気なさ」にはいくつかの理由がある。2、3挙げてみよう。 ◆一つには、掲載する際の審査の問題である。検索連動型広告はお金さえ払えばなんでも掲載できるわけ ではない。内容にも表記にも審査が必要となる。たとえば瑣末な表記上の規制だけ見ても、
◆また広告費の発生の仕方にも、ご存知の通り独自のルールがある。リスティング広告はクリック 加算式のため、クリックされればされるほど料金がかかる仕組みになっている。当然商品に関心の ないクリックは、極力切り捨てていかなくてはならず、人目につけばそれでいいというわけにはいかなくなる。 ◆さらに香水や食品などを扱う BtoC よりも、現在のリスティング広告の中心は企業間の BtoB であるため、 表現ではなく具体的な事柄だけが問題となるという面もある。 以上のような条件の下、コピーは「簡素な(味気ない)説明文」としての性格を強めていくこととなり、 現状に至っている。 しかし現在、BtoC のコスメや食品のネット販売が盛んになってきており、今後も拡大する方向にある。 加えて、このまま検索連動型広告の市場が広がっていけば、ブランディング目的の掲載も増え、 コピーの表現レベルでも競争が生まれるだろう。今後はP4P広告の分野でも、用途の拡大にあわせて 多様なタイトル・サマリーの技術が必要となるに違いない。検索連動型広告の表現レベルが黎明期に あることを思えば、我々は歴史の始まりに立ち会っているのだと考えることもできるのではないだろうか。 最新トップニュース
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