IBM はすでに、米国、ヨーロッパ、アジア太平洋地域に25のセンターを運営中で、中国でも北京と上海に開設ずみだ。同社によると、新たにセンターを開設するのは、中国の広洲、成都、西安、瀋陽、およびブラジルのサンパウロなどだ。ロシアではモスクワに開設ずみのセンターを拡張するという。
IBM のイノベーションセンター増設は、中国やブラジルなどの市場や政府が、専有技術に基づいたインフラから Linux ベースのソリューションに移行する動きの高まりを受けてのことだ。IT 市場調査会社 IDC によると、世界最大の Linux ユーザーは中国政府で、全世界の Linux サーバーで見ると、金額でも台数でも30%近くを占めるという。IBM は、中国、ブラジル、およびロシアを、主要市場と見ている。なぜなら、それら3か国ではビジネス生産性ソフトウェアおよびミドルウェアの開発や配備事業の歴史が比較的浅いため、同社にとって事業拡大のチャンスが大きいからだ。IDC の調査によると、中国だけでも20億ドルのビジネスアプリケーション市場になっているという。さらに良いことに、これら3か国はいずれも特定のソフトウェアシステムに縛られていない、と IBM は指摘する。
IBM のワールドワイド ISV アライアンス担当副社長 Mark Hanny 氏は、次のように述べている。「これら3か国はソフトウェアについて、かつてはまずハードウェアありきの市場だったが、今ではソリューションに応じて選択するように進化した。たとえば中国では、企業の35%がビジネスアプリケーションを初めて購入している。これらは、ビジネスにおける現実の問題を解決するために顧客を支援するという、わが社の戦略が威力を発揮できることを意味する」