第三回アカデメディアは「ゲーム会議」ゲームメーカー社長が明かす企画技法2005年1月27日に開催された第三回アカデメディアのテーマは「ゲーム会議」だ。協力は株式会社サクセス。「童話王国」などのオンラインゲームを運営している同社の、代表取締役社長 吉成隆杜氏が「ゲーム業界の現状」と「ゲーム企画技法」について語る。
同社が現在力を入れているオンラインゲームでは、「童話王国」がスタート1、2か月で無料会員が40万人を超えたが、課金を始めたとたんユーザー数は伸び悩んだそうだ。オンラインゲームでは比較的古い「GODIUS」の場合は、課金開始後も無料ユーザーの7〜8割が残ったことを考えると、課金に対するユーザーの態度はかなり変わってきているようだ。 それでは吉成氏が見るゲーム業界の現状とはどのようなものだろうか。 同氏が独自に調査したところによると、2004年の業界市場規模は約5,000億円弱で、ピーク時の1995年(約6,500億)を大きく下回っている。
だが一方では、売り上げ上位の17社だけで1兆6,305億円を売り上げているとのデータもある(こちらも吉成氏調査)。大手企業だけで日本のマーケットの3倍もの売り上げを挙げていることになるが、これを可能としているのは海外への販売だ。吉成氏によると、ゲーム業界は「実際は音楽、映画、出版などを遥かに凌ぐ規模を持っているのが現状」だそうだ。 しかし同時に、大手だけで日本市場の90%を占めるのもまた現状である。「こんなことは10年前にはなかった」と同氏。このような激しい競争の中を生き抜くため、サクセスでは常に新しい企画を考えている。 そんな吉成氏もゲームを作って四半世紀。同氏のゲーム企画技法はかなりユニークである。テーマは「いかに多くのゲームを、短期間で、いかに安く作るか」だ。 まず、企画技法“その1”は「1ソース マルチプラットフォーム」というもの。麻雀ゲーム「上海 万里の長城」を例に挙げると、このゲームは業務用、PS1、SATURN、3DO、PCFX、SUPER-FAMICOM、PC98、FM-TOWNS、X68000と、なんと計9つのプラットフォームでリリースされている。これにより、1作あたりのコスト削減が実現、グラフィックデザインは2人で行うことができたそうだ。 “その2”がまたすごい。「上海」「上海2」「上海3」「上海:万里の長城」「上海 Pocket」「上海 Dynasty」「上海わーるど」「上海+黒竜江」という例からわかるように、その名も「続編を作る」そのままだ。この作品は1987年からリリースされ続けているが、今年もこれから作る予定だとか。 企画技法“その3”は「ライセンス」。同社は海外タイトルでは「テトリス」「スパイダーマン」「トムとジェリー」など、国内タイトルでは「Zoo Keeper」「グリーングリーン」を取得している。思考エンジンもライセンスを取得する。「麻雀、将棋、囲碁、オセロなどに人生かけてるプログラマーにはかなわない」(吉成氏)からだ。そしてJリーグ、プロ野球機構、都交通局などの「実名」もの。これをライセンスすることによりゲームに実名をつけられる。 以上が吉成氏の企画技法。とにかく手段を選ばない潔さ、そこに激戦区ゲーム業界の様相が見て取れる。 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
|
|