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「うろ覚え」ユーザーを獲得しようインターネットユーザーは、どんな時に検索エンジンを利用するのだろうか? 欲しい商品やサービスを探す、気になる情報をチェックするなど、その利用目的はさまざまであり、検索窓に入力されるキーワードも、そのバラエティは想像の域をはるかに超えている。
ここで注目したいのは、ユーザーは「調べたいもの」について必ずしも正確に覚えているわけではないということだ。 例えば、最近話題の「コエンザイムQ10」というサプリメントについて考えてみよう。「コエンザイムQ10」……テレビや雑誌でその名を目にしても、すぐに覚えるには長すぎる名前である。このサプリメントを探すユーザーは、どのようなキーワードを検索窓に記入するだろうか? 検索連動型広告の出稿側としては「コエンザイムQ10」と、正確な名前を記入するユーザーがいることを期待するだろう。しかしユーザーは「コエンザイム」というように、正確な名称の一部を書くかもしれない。あるいは「クエンザイム」などのように、うろ覚えの記憶のまま、間違えた名前を入力する可能性も十分に考えられるだろう。 オーバーチュアの「キーワードアドバイスツール」によると、正確な名称である「コエンザイムQ10」の検索数が4万4,113件であるのに対し、「コエンザイム」という略称が検索された回数は4万6,303件であり、正式名称が検索された数を上回っている。また、ユーザーが不正確な記憶のまま入力した「クエンザイム」の検索回数は135件であり、数こそ少ないが「うろ覚え」検索も発生していることが分かる。(データは2005年4月の検索回数) ユーザーの中には、調べたいものの名前についてテレビや雑誌などインターネット以外のメディアを利用し、その名前を正確に覚えてから検索エンジンで情報を集める人もいるかもしれない。そういった「勉強家」ユーザーは、オンラインショップのサイトに訪問した際に商品購入に対するモチベーションが非常に高い見込み客として考えられるため、広告出稿側としては「獲得したい」と思う対象であることは自明だろう。 しかしユーザーのすべてが慎重に「調査」を重ねてから検索エンジンを利用するとは限らない。「名前を正確に覚えてないけど、検索エンジンで調べれば何かわかるかもしれない」という期待から検索エンジンを利用するユーザーも少なくないはずだ。また、正確な名前を記入するのが面倒くさいと感じ、あえて略称を入れるユーザーもいるだろう。 もしかしたら、そういったユーザーがサイトを訪問しても、すぐには商品を購入しないかもしれない。しかし、将来にわたってもまったく商品を購入しないとは限らないだろう。 たいしてモチベーションが高くないかもしれないユーザーとも、商品知識を与えるなどにより関係を構築し、最終的に商品購入に導けば、その分だけ「勉強家」以外の多くの顧客獲得を見込めるのである。 広告出稿側は、自分が扱っている商品に対する知識が豊富であるが故に、ユーザー側が「うろ覚え」をしている可能性に気付かない場合がある。時にはユーザーの視点に立ってみて、出稿側にとっては意外とも取れる「うろ覚えキーワード」を探しに行くのも良いだろう。幅広いユーザーを獲得することができる道は、意外な「うっかり」の中に隠れているかもしれない。 (執筆:コンサルティンググループ 岩瀬京子) 関連テーマ
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