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2008年10月15日
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Webビジネス2005年9月1日 11:50

ビッグキーワード攻略法

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キーワードを核とした検索エンジンマーケティングには、大きく分けて SEO(検索エンジン最適化)と P4P(検索連動型広告)がある。どちらも同じ、キーワードからユーザーを Web サイトに誘導する、という動線のマーケティング手法である。

P4P は準備期間も短くてすみ、フットワークの軽さが売りでもある。SEO は手間もかかり、準備期間も2〜3か月かかることが多いが、通常検索で露出できるという、何にも替えがたい価値を生み出すものである。

場合にもよるが、「それぞれの手法で見せるページは別のほうが良いのではないか」というのが、ここ1年半ばかりこの業界に携わる中で筆者が感じたことである。本コラムでも、何度か取り上げている。

さて、P4P はフットワークの軽さが特徴であると述べた。「9月1日から30日まで、送料無料」など、キャンペーン要素の強い内容は、こういったフットワークの軽い広告媒体に向いている。つまり、キャンペーンページと P4P は、非常に相性が良いと言えるだろう。しかし、現状 P4P に出稿している企業の Web サイトを実際に見てみると、SEO 施策を行っている公式サイトにそのままリンクさせているパターンがほとんどであり、P4P 独自のキャンペーンページを設置している企業は、想像以上に少ない。

公式サイトが明瞭な内容のものならば問題ないかもしれないが、多くの公式サイトの TOP ページは情報量が多過ぎたり、逆にイメージのみで詳細なサービス内容がなかったりと、不明瞭なものが多い。ユーザーは、ここから情報を探し出さねばならず、手間がかかる。結果、離脱率が高くなると考えられる。「明瞭な内容のものならば問題ない」と書いたが、さて、「明瞭な内容」とは何なのだろうか?

ここで言う「明瞭さ」は、簡単な、という意味ではない。たとえ、どんな複雑な概要の商品だったとしても、ユーザーが「この内容は分かりやすい」「メリットがある」とみなす内容、それが「明瞭さ」である。詭弁にも聞こえるかもしれないが、ごちゃごちゃとメリットをいくつも列挙し、概要を複雑化し、商品の単純明快なメリットをぼかしてしまうことこそ、かえって明瞭さを損なっているといえないだろうか?

では、この「単純明快なメリット」について考えてみよう。例として、人材派遣会社のケースを取り上げる。キーワードは「派遣」を想定する。このキーワードで検索するユーザーは、どういう事情を抱えているのかを考えてみよう。

 (1)派遣社員としての仕事を探しているユーザー
 (2)人材派遣サービスを探している企業

ユーザーを大きく分類すると、このどちらかに該当するだろう。この場合、(1)のケースである場合の方が、圧倒的に多いと考えられる。当然のことながら、人材派遣を利用する会社の数と、派遣社員および派遣社員を志向するユーザーの数を比較すれば、後者の方が多いからだ。つまり、「派遣」という多くの意味を内包するビッグキーワードの場合、より大多数であるユーザー向けのページへ誘導する必要がある。

さて次に、この「派遣」というキーワードで検索するユーザーたちは、いったい何を求めているのだろうか。このキーワードだけでは、ユーザーの明確な意思、求めるものの形は漠然としている(逆に、ユーザーの意思がもっとも明確に表されているのがスモールキーワードである。「Web 制作△派遣」「扶養控除内△派遣」。これらのユーザーに見せるべきページは、そのままユーザーの探している職種情報のページだろう)。では、「派遣」というぼんやりとしたキーワードで検索するユーザーには、何を見せるべきなのだろうか?

ここで、先述した「より大多数であるユーザー向けのページ」という言葉を思い出して欲しい。派遣の仕事を探すユーザーたちの中で、もっとも潜在的に多い層は、いったい何を探しているのか? 先述のスモールキーワードであれば、これらで検索するユーザーは、派遣という雇用形態を理解しているからこそ、「職種(条件)△派遣」というキーフレーズで検索している。ならば、それらの条件づけ検索を行わないユーザーは、何を求めているのか?

上記から考えてみると、「派遣」単体で検索するユーザーは、

 (ア)派遣という雇用形態がどういうものなのか、理解度が低いユーザー
 (イ)派遣のシステムは理解しているが、検索慣れしていないため、派遣会社の Web サイト自体をまず探し、そこから仕事を探そうとしているユーザー
 (ウ)派遣に対しての理解度も高く、検索にも慣れており、当該キーワードで検索連動型広告が露出することを見越して検索しているユーザー

大きく分けて、3つに分類できる。そしてここで先ほどの「より大多数であるユーザー向けのページ」という条件を思い出せば、ページの内容はおのずと決まってくるだろう。つまり、ここでは派遣初心者向けページを作成する必要がある。

次に、初心者向けページで訴求すべき内容についてである。「明瞭さ」をモットーにして、初心者の立場になって考える。これが基本である。こういう場合、筆者はまずユーザーの疑問を想定する。派遣初心者の疑問とはなんだろうか?派遣社員を志向する人々には、色々な事情がある。その事情に応じて、それぞれの疑問があるはずだ。あくまで例でいい。テストケースをいくつか考えてみよう。

 (A)現在正社員。自由な時間が欲しいと考えている。比較的時間にゆとりが持てるらしい派遣に興味を持った。
 (B)現在契約社員。現状のスキルに不安を抱いており、派遣の仕事をしつつスキルアップしたいと考えている。
 (C)現在フリーター。ゆくゆくは正社員として働きたいが、職務経験もなく不安。まずは派遣社員として働いてみようと考えている。

上記の3つを想定してみた。これらのケースに関し、人材派遣のメリットを謳うことができないだろうか? まず(A)のケースに関しては、ゆとりはもちろん、もともと正社員であった人々が多いだろう。正社員から派遣社員になった際、まず心配なのは福利厚生や、給与面での不安ではないだろうか。これらについて、不安を払拭するような内容が必要となる。つまり「安心感」である。

次に(B)のケースに関しては、スキル不足が主軸の悩みとして挙げられている。(A)のケースと違い、しっかりとやりがいのある仕事を探すユーザーも多いだろう。派遣といっても、サポート的な軽作業から、プロジェクトの重要メンバーまで、仕事の内容はさまざまである、と訴えることができる。

(C)のケースに関しては、紹介予定派遣などのシステムがある。(B)で挙げられた、スキル不足の内容もかかわってくる問題だろう。

こういった「もっとも多いと考えられる事例」をいくつか考え、それらに対して詳細かつ明確に答えることで、ユーザーは「自分が探していた情報があるページである」とみなし、サイトにとどまる率がぐんと高くなる。逆に、誘導したページのスクロールしない範囲に、ユーザーの関心事項や、探している答えがなければ、ユーザーは「自分には関係ないページだ」と見なして離脱するだろう。

話はごく単純である。すべてのユーザーに対応するために、漠然とした内容のページにしてしまうよりは、ある程度ターゲットを絞り、そのユーザーに向けたページを作成することで、より大きい分母から、高い確率でユーザーを囲い込むことができる。分母が大きければ、結果的に囲い込めるユーザーの数も増える。

さまざまな事情を持ったユーザーが含まれる、漠然・混沌としたビッグキーワードだが、対応するページの内容を漠然とさせる必要はまったくない。質問も答えも、多数決で決まる。すべてのユーザーの質問に答えるのではなく、あくまで「より大多数である」と考えられるユーザーに向けて、しっかりとした答えを用意すればよいのだ。

(執筆:コンサルティンググループ 君塚祥子)




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