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Webビジネス2005年11月11日 14:00

オープンソース戦略再考

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Rethinking Open Source Strategy 1002words 最近私が受け持つ大学院生チームのひとつが、 OSS(オープンソースソフトウェア)の長所を非難する研究結果を提出した。

このチームのリーダーは非営利法人で働いている。 彼が抱いている偏見は想像にたやすい。 残りはみな営利企業に勤めている。 そして彼らがどんな偏見を持っているかもまた、想像できる。

このチームは Microsoft Office、 Siebel Systems の CRM、 その他の企業アプリケーション、 そして DBMS(データベース管理ソフトウェア)にいたるまで、 これらの代替となる OSS を分析した。 その結果、いずれもよくできていたが、 実用にはいたらないという結論にいたった。 また、約束されているようなコスト削減が見込めるものではないという結論だった。

そして、フィラデルフィアの CIO およそ25人が参加する CIO 諮問機関にこの結果を提出し、「それぞれの会社では OSS にどう取り組んでいるのか」と、正直に意見を尋ねた。この諮問機関には、 Rohm and Haas、Unisys、Johnson & Johnson、Sunoco、Wawa、Vanguard、Aramark Sungard、The Philadelphia Stock Exchange、Cigna、Wyeth-Ayerst など、 その他にも有名企業が参加している。 調査結果に目を通した人たちは、ざっと計算してみたところ、 年間約50億ドルの技術投資を行っているようだ。 この貴重な金を節約できる何かに、興味を持つのは間違いない。

彼らは何と言っただろう?

ほぼ全員が、自分の PC で Linux と Apache を使いたくないというだけでなく、 OSS にまったく乗り気ではなかった。 また移行の面倒くささに加え、そこで得られるコスト削減は、 移行自体にかかるコストで相殺されると指摘したものもいた。 (CIO の多くは、 Microsoft Office のライセンス料より携帯電話代のほうにはるかに関心を持っていた)。

最近 Sun Microsystems と Google は、 Google がライバル会社の Microsoft Office に対抗する OpenOffice を含め、 Sun のソフトウェアを配信する、という提携を結んだことを公表した。 購入、導入、サポートする企業所有システムの代替 OSS を載せたリストは、 ますます長くなり、機能も充実している。

また非営利、営利にかかわらずオープンソースを支持するコミュニティも、 どんどん高度にそして専門的になっている。 さらに重要なことに、 巨大技術ベンダーが OSS を受け入れるようになってから久しい。

まだ一般的に受け入れられる段階に、到達していないのか?

徐々に近づいてはおり、 OSS の機能と互換性は、 オープンソースの正当性をうなずかせるものではあるが、 それだけで受け入れることはできない。 オープンソースをもっと多くの小、中、そして大企業に訴えるには、 ソフトウェア業界の構造とシステムが重要だ。

オープンソースソフトウェアは CIO 諮問機関に却下され、 大学院生により、 大手企業ソフトウェアの対抗馬としては説得力に欠けることが証明された、と前述したが、 ここ2、3年は厳重に注意して見続けるべき傾向がいくつかある。 これらいかんによっては、彼らが大きく心変わりする可能性がある。

第1の傾向は、価格に関することだ。

いずれ技術管理者は、 企業ソフトウェアの購入コストとメンテナンスコストに抵抗を感じるようになる。 「協定」があるのはわかっているものの、 企業ソフトウェアは非常に高価である。 そして、人的要因も絡んでいる。 専門家は繰り返し、 大半のユーザーは大型ソフトウェアセットが持つ機能の10%そこそこしか使用していない、と言う。つまりそこには、シェルフウェアという問題がある。

2番目の傾向は、ホスティングだ。

多くの企業が複雑なアプリケーションの購入、導入、およびサポートをする代わりに、 ソフトウェアをレンタルすることを真剣に考えている。 ホスティング/レンタルの傾向が続けば、 企業は技術投資を創造的に使うことができる方法を再び考えるようになるだろう。 シンクライアントアーキテクチャの発展はこの傾向の一部と言える。

3番目に、主に Web サービス標準をベースにした新しいソフトウェアアーキテクチャが、まったく新しいサービス指向でイベント駆動のアーキテクチャを可能にする。(これは Sun と Google の長期戦略の一部だ)。

このような3つの傾向は、大手企業ソフトウェアベンダーに、 価格戦略を再考するように大きな圧力をかける。 もし彼らが価格調整に失敗すれば、 代替ソフトウェアを購入しサポートするやり方にくら替えする企業が増えるだろう。 レンタルに移行する企業、 新しいアーキテクチャに移行する企業、 そして OSS を真剣に考慮するようになる企業もいるだろう。

これらのことはすべて、今後10年20年ではなく、3〜5年以内に起きることだろう。 すべてがどの方向に進むかは、 主要ソフトウェアベンダーの影響を受けることもあるが、 彼らが市場シェアを確保できる唯一の方法は、利益を減らすことである。 主要ベンダーが必死に予防策を講じたとしても、 先程の3つの圧力により、 ソフトウェアの設計、購入、流通、サポート、 そして価格決めの方法が変わるスピードは増す。

つまり、時を経て OSS の人気が高まる、 という意味なのだろうか?  それは、ソフトウェア市場がどう移り変わるか次第だ。 OSS の受容に影響を与えるようなシナリオを、いくつか以下にあげる。

・大手企業ソフトウェアベンダーが価格決定方法を大きく変えない場合、 代替 OSS に目を向ける企業がますます増えるだろう。
・ホスティング/レンタルの傾向が続くという予想がはずれ、 大手企業ソフトウェアベンダーが価格決定方法を大きく変えない場合、 OSS の受け入れが劇的に進むだろう。
・まったく新しいソフトウェアアーキテクチャが進化せず、 ホスティング/レンタルの傾向が続くという予想がはずれ、 大手企業ソフトウェアベンダーが価格決定方法を大きく変えない場合、 OSS が、企業ソフトウェア以上でないにしても、同じくらい人気が出る。
・ホスティング/レンタルそしてオープンソースアプリケーションとオープンソースコンポーネントをベースにした新しいアーキテクチャで、 OSS が果たす役割があるかもしれない。

ひとつ確かなことは、オープンソースへの移行に勢いが出始め、 まじめな技術管理者はこれにいかに関与できるかを見直し始めている。 さて、正直に聞いてみたい。 「あなたの会社では OSS にどう取り組んでいるのか」


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