Webビジネス 2005年12月21日 13:00

ニューヨークの交通スト、在宅/遠隔勤務で影響を軽減?

著者: Tim Gray  オリジナル版を読む
2005年12月21日 13:00 付の記事
■海外internet.com発の記事

ニューヨーク市では、20日未明から公共交通機関の地下鉄とバスが25年ぶりに全面ストライキに突入し、通勤客や市民の足に乱れがでている。現時点でスト解消の目処は立っておらず、今後数日間に渡って、企業活動や市民生活などに影響が残る可能性がある。

しかし、少なくともビジネスマンを取り巻く状況に関していえば、25年前の1980年から大きく様変わりした。この四半世紀の間で、ニューヨークは先進諸国のビジネスの中心地から、世界経済の真の中心地へと発展し、日々莫大な額の取引が、目には見えないネットワークを飛び交っている。

現在は前回公共交通機関のストライキが起きた1980年と違い、業務の大半は、遠隔的にこなすことが可能になった。大は、離れた場所で業務処理を指示することから、小は、マウスの接続方式まで、「遠隔性」は広く行き渡っている。たとえば証券取引にしても、日本の東証をはじめ、ロンドンの FTSE、そしてニューヨークウォール街の NASDAQ における株取引を、職場でも自宅の台所でも、場所を問わず同じように簡単に処理できる。

公共交通の全面ストで、ニューヨークの通勤客が歩かざるを得なかったのは、確かに今も昔も変わらない。しかし最大の変化は、全ての人に当てはまるわけではないが、わざわざ移動しなくとも仕事ができる、という選択肢が現実的になったことだ。

1980年に在宅勤務や遠隔勤務という言葉は一般的ではなかった。当時、仕事を進めるためには、皆で集まってオフィスの席に着き、上司から承認印をもらわなければならない書類の山と格闘し、オフィスの壁に沿って並ぶおなじみの金属製ファイルキャビネットに、決済書類を積み上げたものだ。

しかし在宅/遠隔勤務は、全米運輸交通労働組合 (Transport Workers Union) のストライキが企業活動に与える不都合を、軽減するかもしれない。

Web サービスプロバイダの LiveOffice は20日、ストライキの影響を被るニューヨーク勤務者に対して、無料の Web 会議および電話会議サービスを提供すると発表した。

同社製品マネージャの Ted Heieck 氏は、次のように語った。「当社はニューヨークの人々全てに会議システムを利用して欲しいと考えている。そうすれば通勤しなくとも自宅から効果的に仕事を進めることができる。当社の Web ベース サービスは使いやすく、交通の全面ストライキが起きているニューヨークの人々が、不利益を被らないよう手助けするという目的について、完璧な適性を持っている」

IP 電話の業務受託会社 M5 Networks など、付加価値通信サービス分野の企業も、在宅/遠隔勤務を支えている。

同社 CEO 兼社長の Daniel Hoffman 氏は20日、ブルックリンの自宅で「本日、当社の従業員の30%は在宅/遠隔勤務だ」と語った。もちろん同社の顧客も例外ではない。Hoffman 氏によると、同社がニューヨーク都市圏に擁する顧客数は400社を数え、顧客企業の従業員約1万人が同社サービスを利用しており、その大半は今回のストライキ期間中、在宅/遠隔勤務を行なう可能性が高いという。

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