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2009年7月4日
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Webビジネス2006年3月2日 09:30

検索連動型広告のあり方に一石を投じる新たな流れ

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各検索サイトが発表している検索キーワードのランキングを見ると、上位には企業名やサイト名など、商標として登録されているような固有名詞が検索される傾向があることに気付く。

例えば、Yahoo!JAPAN の発表によれば、2005年に最も検索されたキーワードは「2ちゃんねる」であり、その後に続くのも「Google」、「楽天」、「goo」、「Amazon」といった企業名やサイト名を意図したキーワードが並ぶ。発表された50位までのうち、固有名詞でないと判断されるものは18位に登場した「壁紙」のほか、「地図」や「占い」、「チャット」など、わずかに数え挙げられるほどでしかない。

しかも、こうした傾向は何も日本の検索サイトに限った話ではない。米国の調査会社 Nielsen//NetRatings が発表したデータによれば、代表的な検索サイトにおいて最も多く検索されたキーワードの上位10位までが「ebay」や「google」、「yahoo」といったサイト名に関連するキーワードだったそうだ。

そこで、検索連動型広告を見ていきたいが、これまで検索連動型広告のサービスは、例え上記のような商標権のあるキーワードであっても、サイト内にキーワードと関連した情報さえ提供されていれば、競合企業が入札できるという判断だった。

しかし、最近になって、この状況は大きく変化を起こしつつあるようだ。米国の IT 系ニュースサイト「ClickZ」が2月24日に報じたニュースによれば、米国のオーバーチュアにあたる Yahoo!Search Marketing(2005年3月1日に旧社名の Overture Services から社名変更)が、2006年3月1日より商標登録されたキーワードへの入札を禁止するという内容のメールを、一部の広告主に対して通知し始めたという。検索ユーザーにより良いユーザー体験を提供するため、競合企業の商標キーワードに入札することを禁止する方針のようだ。

この流れは、今後の検索連動型広告のあり方に一石を投じることになるかもしれない。これまで、社名やサイト名、商品名など、自らが商標権を得ているにも関わらず、競合企業に商標キーワードへの入札を行われることで、苦々しい思いを抱いた企業は決して少なくないことだろう。極端に言えば、競合店の軒先に立って「ウチのもオススメですよ」と声をかけて回っているようなものだからだ。いかに競争原理が働く広告システムとは言え、ルール無用の競争は泥仕合につながり、検索ユーザーにとってよりよい検索行動に結びつくとは言いがたくなる。そうした意味では、今回の Yahoo!Search Marketing の方針は、より健全な検索活動のあり方を促すための仕組みづくりだとも考えられる。

また、最近頻繁に目にする「○○で検索して下さい」といった、他媒体を使ったクロスメディア戦略にも影響を与えることになるだろう。自社ブランドのキーワードで検索した結果に、多くの企業の広告が並んでいたような環境が改善されることで、企業名や商品名での検索をダイレクトに他媒体でも訴求できるようになるため、プロモーションに統一感が生まれる。1つのキーワードで集客とブランド認知度の向上という2つの目的を達成できる可能性が高まるという効果も期待できるのではないだろうか。

もちろん、商標登録に対してどこまで規制の範囲を設けるのかといった新しい問題も発生する。例えば、「万歩計」という、我々がごく一般的に使用しているキーワードは「山佐時計計器株式会社」の登録商標だが、登録商標であるということは一般的にはあまり知られていないため、規制の対象にするのかどうかは迷うところだと思われる。もし規制の範囲内としてしまうと、「万歩計」という非常に一般名詞に近い登録商標が検索結果上に登場せず、検索ユーザーにより良いユーザー体験を提供することには繋がらない可能性も出てくるだろう。

今回の Yahoo!Search Marketing の判断は、検索という情報インフラを提供するプレイヤーが、自らのサービスのあり方に一石を投じたという意味で、非常に意義深いものであると思う。これを期に、ユーザーと広告主との関係がどう変化していくのか、興味深く推移を眺めていきたい。

(執筆:マーケティンググループ 岡田吉弘)


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