アカデメディア「写真会議」、写真の未来と「ひとつ上のデジカメ使い」になるための九か条イベント融合型企画会議アカデメディアが3月3日に開催された。今回のテーマは「写真会議」。田口氏による海外の写真関連サービスの紹介に続き、コダック株式会社が写真の楽しみについて同社の考えるところを述べ、写真を上手に撮るためのテクニックも披露した。
■ すぐそこにある写真の未来… 百式管理人 田口氏は、海外の写真関連サービスを8つのキーワードから紹介した。特に写真共有サイト「Flickr」に関するものが多い。 “写真+位置情報” 写真のタグを見て自動的に場所を認識してくれる「Flickr Map」。Flickr にアップロードした写真に地名を表すというタグ(“Tokyo, Japan”など)が付けられていれば、マップ上で自動的に配置される。撮った写真に地名のタグを付けておくだけで、わざわざ自分で地図上にプロットする必要がない「秀逸なマッシュアップ系サービス」(田口氏)。 米国 Yahoo!と Flickr が提供する「Zone Tag」は、GPS 機能を搭載した携帯電話で写真を撮ると、緯度と経度を見ながら自動でタグを付け、同時に Flickr へもアップロードしてくれるサービス。自らタグ付けする手間を省くアプリケーションだ。 これら二つのサービスを組み合わせることで、写真サイトへのアップロードとマッピングが同時にできる。 また、「Windows Live Local」は操作画面が上下に分かれており、上の画面は上空からの写真、下の画面ではその場所から見える風景を表示する。上の画面にいる車のアイコンをドラッグすることで、下の画面の風景も連動して動く。 “写真+認識” Flickr 関係で有名なのが「retrievr」だ。これは自分で絵を描くと、それに似た写真を Flickr の中から検索してくれる。丸い絵を描けば、丸いものが移った写真が表示される。いわば、イラスト検索、落書き検索といったものだ。 「riya」という会社が持つ技術は、写真の中から顔だけを自動的に認識してくれるというもの。たくさん撮った写真の中から特定の人物のみを簡単に選び出すことができる。 「nthrum」は、携帯のカメラで撮影された写真から、その被写体に関する情報を検索して表示する。例えば、本を撮ればその本のレビューが表示される。 “写真とネットワーク” コンパクトフラッシュ対応のデジカメがあるが、「Wi-Pics」はそのアダプターのようなもの。Wi-Pics にコンパクトフラッシュを入れておくと、撮ったものからワイヤレスで PC に保存してくれる。無尽蔵に写真を撮ってそのままネットワークで保存、といった使い方が可能となる。 “写真+data(tags)” 「Pho-Tag」は写真の上に透明のレイヤーを作って、そこにメモ書きができるソフト。しかも jpeg 形式で配布できる。 “写真+ビジネス” 「Scoopt」は、携帯で撮った写真をそのまま買い取ってくれる会社。事件とか有名人などの写真を撮って送ると、それに値がつく。市民ジャーナリズムに近いものと言える。 広告と写真という観点では、自分の胸に URL を書いてその写真を掲載するという変わった個人サイト「Rent My Chest」がある。URL とメッセージ付きの写真は、クリックするとちゃんとリンク先に飛ぶ。 “写真と環境” 「eStarling」はネットワーク対応型の写真立て。これはFlickrに対応しているため、自分の ID を入力しておけば離れた場所に置いてあっても、常に最近撮影した写真が表示される。 他にも、Flickr で特定のタグが付けられた写真から壁紙をランダムに選ぶソフトウェア「Background Switcher」が紹介された。 “写真+表現” 撮った写真をそのまま眺めるだけでなく、うまく加工するアプリケーションもある。その一つが Blog に写真アルバムをフラッシュで埋め込む「Blogbox」。写真を並べたり、ズームできたり、様々な見せ方が可能だ。 過去に百式で紹介されたものでは、Flickr の ID を入力すると写真をブック形式で表示してくれる「Flickr Album」や、デジカメの写真にフキダシを付けて漫画のように加工する「Comic Life」、撮った写真を iPod の広告風に加工するサービス「iPod MyPhoto」などがある。iPod MyPhoto は日本版のサービスも開始されている。 “写真+ゲーム” 「peekaboom」はネットワーク上で、写真の被写体を当てるゲーム。二人一組で行い、被写体に対する二人の回答が一致したらクリア。また、回答は自動的にその写真のタグとして付けられる。タギングという作業をゲームと一体化し、かつ、2人の一致した回答を元にすることでタグの信頼性も維持するというアイデアだ。 ■ コダックが考える写真の楽しみとは
「写真は感情を表すもの」――この点に井手氏の考える“写真の楽しみ”がある。「撮る人、見る人のエモーションを写しこんでいるものが写真である」というのが同氏の持論。 「写真を撮ろうと思ったとき、そこには楽しい、悲しい、雰囲気が良い、情景が浮かぶ、自然な感じなどの感情があるはずだ。それが写しこまれたもの、プライベートな感情がこもったもの。それが写真の楽しみとなる」 このように語る根拠は、コダックが昨年一年間にわたって重ねてきたリサーチ。一般生活者に、自分が撮影した中でいい写真だと思うものを出してもらった。添えられた提出者自身のコメントが興味深い。 それぞれの写真には「提灯が点灯していて花見っぽい」、「フラッシュなしなので暖かく感じる」、「見た目通りにかわいく写っていて満足」などとコメントされていた。そこには、「っぽい」「感じる」などいくつかのキーワードが頻繁に出てくる。 実際、挙げられていた写真にはピンボケしているものもあり、必ずしも“うまい写真”ではない。ただ、完璧ではないけれど捨てられない写真は、誰にも一枚はあるはず。大事なのは「見たままの情景がどれだけ雰囲気として残っているか」(井手氏)。 では、カメラメーカーは“いい写真を撮りたい”というニーズに答えられているのだろうか。井手氏は「個人的な考えでは、カメラメーカーが出しているものは“失敗しない技術”を盛り込んだハードウェアだ」として、カメラ側の責任を減らすように開発し、新技術を搭載して“失敗写真を減らす”ことを考えてきたメーカーの現状を述べる。 一方、ユーザーが消去してしまう写真にも共通点がある。撮ろうとした瞬間の感動とできあがった写真の乖離だ。調査で挙がってきたのは、井手氏も「悪くない」という普通の写真。しかし、撮影者のコメントは「どこだかわからない」「花がきれいだったけど、撮ってみたらつまらない写真だった」。画像の美しさにかかわらず、自分が期待してたものと違う。だからいらない。不満があるのは感情面だ。 「いい写真を撮りたいという思いにはまだまだ答えられるのではないか。撮るとき、見るときのエモーションにもっと答えていかなければいけない」。 このようなギャップを埋めた、“いい写真を撮りたい”というニーズへの回答が、超広角レンズを搭載した「Easy ShareV570」だ。超広角の23mmレンズが人間の視野角とほぼ同等の画角を実現する。
■「ひとつ上のデジカメ使い」になるための九か条 撮ろうと思ったときのエモーションを再現できる写真は、ユーザーのちょっとした工夫で可能になることもある。 プロカメラマンの石丸諭氏が推奨する九か条は以下のとおり。会場ではこれらのノウハウを使った写真とそうでない写真を実際に比べた。
二、静物で、もしフラッシュを使うなら、ティッシュペーパーを活用すべし 三、風景は、空や雲に、露出を合わせるべし 四、夕景や風景は、セルフタイマーや三脚を使うべし 五、人物と風景は、先に風景のフレームを決めて「人間」に動いてもらうべし 六、人物と風景は、フラッシュを強制発光させるべし 七、超広角で一味違う写真は、近づき、下からあおって撮るべし 八、超広角で一味違う写真は、奥行きのある場所を選ぶべし 九、超広角で一味違う写真は、歪補正をOFFにして、たて位置で撮るべし プロが進める TIPS、これら九か条を実践するだけでも、より印象的な写真を撮ることができるだろう。 関連記事 最新トップニュース
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