資金はあまりないが、
職場の PC ファンの騒音に気が狂いそうになっているとしたら、
わずかのお金で逃れる方法がある。
前々回、
韓国のメーカー
Zalman Tech が、うるさいファンを使わずに、
PC の電子部品を冷却する巨大放熱板のような働きをする、
専門 PC ケースを開発したことを書いた。
前回は、Zalman のケースを購入し、
部品を搭載してテストした結果を報告した。結果は実に静かだった。
これらのケースには、銅およびアルミニウムが使われており、
そのせいで通常の PC タワーよりかなり高価だ。
幸いなことに、数百ドルではなくたったの数十ドルで、
この雑音を静かにすることができる。
雑音を和らげる3段階の手順
理想を言えば、部品の温度を自動的に監視し、
CPU などの電子部品の温度が上昇したときにだけファンの速度を自動的に上げるような静かなファンが、
もともと PC に付いていればいい。
しかし、現在販売される PC のほとんどがそうではない。
従って、側で雑音をたてている PC を静かにさせたいなら、
自分で何かをしなければならない。
もっともお金をかけずに、より静かな PC を手に入れるためには、3通りの戦略がある。ファンコントロールソフトウェア、ファン付き放熱板、そして液体冷却だ。
・1. 無料でソフトウェアを手に入れる
まずはじめに、自分の PC の BIOS が自動ファンコントロールに対応しているかどうかを調べる。もし対応しているなら、ほとんどタダでファンの騒音を減らすことができる。
BIOS の設定を確かめるのには、 PC を再起動し、画面に表示された BIOS
ユーティリティに入るためのキーを押す。“電源管理”とか“熱感知器”といった項目があればそのヘルプか、システムの説明書を読んで、
PC のファンの速度を自動的にコントロールできるかどうかを確認する。
もしできないなら、 SpeedFan という、
ファンをコントロールする無料のソフトウェアをダウンロードすること。
Alfredo Milani Comparetti が開発した SpeedFan は、 Almico.com
で入手可能で、
CPU やハードドライブなど現在使われているほとんどの電子部品に内蔵されたセンサーを使って、部品の温度を監視することができる。これを使うと、
PC
のファンの速度を下げ、部品が安全な温度以下に保たれている限り、騒音をほぼゼロに下げることができる。部品の温度が上がると、
SpeedFan がファンの速度を上げて、設定した基準温度以下に温度を下げる。
Almico のサイトによると、
現在 SpeedFan は856種類存在すると言われているマザーボードの構成のうち、
535種類に対応可能とのこと。
同サイトには、対応するマザーボードの構成を示すデータベースが出ているので、
それぞれのシステムにあった最適な機器を検証することができる。
これらにアクセスするためには無料の登録が必要だが、
集められた情報は公表しないと約束されている。
私も小さいメールサーバーを搭載させているタワー PC で、
SpeedFan を数か月使っている。そのおかげで、
システムのデフォルトのファン速度(およびその音)を、
およそ4分の1のレベルに下げつつも、
部品は危険な温度に達っすることなく保たれている。
SpeedFan は、当初はかなり専門的な知識が必要だ。
最善の構成を検証する前に、
静かにさせたいマザーボードの型およびモデルを知っておかなければならない。
・2. 静かなファン付き放熱板を取り付ける
たいていの PC にもともと付いてくるファンは、
システムが稼動中にはフル回転するように設計されていることが多い。
ほとんどの時間これほどの通気は必要なく、
ただ周囲の人を悩まさせているだけに過ぎない。
大きい音を出す古いファンを交換するにも、
静かなメタル放熱板や静かなファン付きの放熱板に取り替えるにも、
ケースを開かなければならない。
適合する冷却器を買うためには、
CPU 、ビデオチップ、その他の部品のモデルを調べておく必要がある。
Zalman の米国内販売用の拠点としてロサンゼルスに本社を構える Zalman USA では、
便利な Web サイトチャートを用意しており、
様々な PC 部品別に、取り付け可能な静音機器を見ることができる。
これらの機器の多くは、
主導や最低限の工具で、
マザーボードの正しい位置に簡単に取り付けることができる。
・3. 液体冷却
上記の手順では十分に PC を冷却できずに音も静かにならないなら、重砲の出番だ。
シールドホースをもっとも高温になる部品に取り付け、
液体冷却の力を使えば、確実に熱を放出することができる。
Zalman Tech の Reserator 1 Plus は、
非導電液体をケース内と細いメタルのタワー内で循環させて、
PC ケース内部を冷却する。そして暖かい空気を無害で放出する。
私がテスト用に Zalman のケースを購入したオレゴン州ポートランドの Cool Tech PC では、
Reserator を約270ドルで販売していた。先週私がテストした TNN 300
無音ケースのおよそ3分の1の価格だ。
Cool Tech のテクニカルスーパーバイザー Pete Nickol 氏は、
約2年間 Zalman の Reserator 製品を扱っている、とインタビューで言っていた。
初期のモデルは、自動車の不凍液同様、
ときどき液体が漏れることがあったと言う。
しかし現在のモデルは、システムのホース同士がからまったり、
留め金が外れたときにホースを密封する新しいバルブのおかげで、
液漏れしないとのこと。
Reserator では冷却液を PC ケース外部で循環させるためのタワー内に、
小さなポンプが使われている。
このポンプは静かで、耳をじかに近づけない限り、音は聞こえないはずだ。
液体冷却は、絶え間ない PC ファンの雑音を消すには、
少々大げさな解決策に聞こえるかもしれない。
しかし現在、うるさい PC を多数抱える会社が、
すべてを交換するまで低コストで静かにするのには、確かな対策である。
結論
今後数年間で、
PC メーカーは力が強いだけでなく静かな製品の販売に力を入れるかもしれない。
うるさいファンの代わりに静かなファンを使ったり、
能動冷却(うるさい音をたてるファン)のかわりに受動冷却(メタル放熱板)を使うのは、さほど金がかかるわけではない。綿密に考えて作れば、
PC は上乗せ価格なしで静かな部品を取り付けることができるかもしれない。
無音の PC が標準になる日が来るまでは、
大したお金をかけずに少し部品を追加するだけで、静けさを手に入れることができる。