Oracle が『Linux』ディストリビュータを買収したがっているという噂が渦巻く中、同社は Linux 関連事業でどれほど稼ぎ出しているのかと、疑問に思う人もいるだろう。
ひとつ注意しておきたいのは、Oracle がすでに Linux 市場で大きな力を持つ存在になっている点だ。同社はデータベース製品の Linux 版を1998年から提供しているほか、日本法人の日本オラクルは、同国の Linux ディストリビュータ、ミラクル・リナックスの過半株式を有している。
では、Oracle は Linux 事業でどれくらいの売上を得ているのか。Oracle および Linux 関係の提携相手が、具体的な数字を挙げることはないにしても、Oracle が Linux 事業に対して、以前から真剣に取り組んでいるのは明らかだ。
Linux ディストリビュータ最大手の2社、Red Hat と Novell は、いずれも Oracle と提携している。またシステムベンダー大手の IBM と Hewlett-Packard (HP) も、Oracle の提携企業だ。これらの企業はすべて、一見したところ Oracle 製品と Linux の組み合わせから利益を上げているようだ。だとすれば、その額はどの程度だろう?
Novell の広報担当 Bruce Lowry 氏に取材を申し込んだところ、次のような回答が返ってきた。「残念ながら、あなたの求めるデータは提供できない。株式公開企業として、財務状況について当社が公表できるのは、決算発表と年次報告書で発表する内容に限られている。当社は、特定の提携関係によって生じた財務データを公表していない」
Oracle もまた、具体的な数字を示さなかったが、同社の Linux 事業規模を推し量るための手がかりについては示した。
Kumar 氏は、Gartner Group の調査報告『Oracle Database on Linux』の数字を引用し、Linux リレーショナルデータベース管理システム (RDBMS) の2004年における市場規模は6億5500万ドルで、そのうち81%のシェアを Oracle が占めた、と述べた。
単純計算すれば、2004年だけでも Oracle は Linux 版データベースで、およそ5億3100万ドル弱の売上を得たことになる。なお2005年分のデータは、来月発表の予定だ。
このように Linux 対応製品が強みを見せているのは、データベース以外でも同様だ。たとえば、1-3月期において出荷した『Oracle Application Server 10g Release 3』のうち、半数は Linux 版だった。また『Oracle E-Business Suite 11i』も、出荷数の3割以上が Linux 版だった。Kumar 氏によると、サポートネットワーク『Oracle Technology Network』におけるダウンロードについても、同様の傾向があるという。
Oracle の Linux 事業は、確かに成長を遂げている。とはいえ、『Window』対応製品や『UNIX』対応製品の事業成長よりも、遅いとか速いとか言える訳ではない。
Kumar 氏は、次のように述べた。「OS 別に業績を比較した数字は提供できない。しかし、先に挙げた数字から分かる通り、(中略) Linux 事業における当社の強みと成長度合いは著しい」
Oracle が、Linux 版のソフトウェアを販売するだけでなく、さまざまな形で Linux コミュニティに技術面で関与している点も重要な側面だ。