EU 裁定めぐり、『Windows Media Player』バンドルの違法性に疑問Microsoft が欧州連合 (EU) の独占禁止法に違反したとして、EU の欧州委員会 (EC) が科した4億9720万ユーロ (約6億1800万ドル) の罰金支払いを不服とし、同社が法的異議を申し立てていた裁判の審理が24日に始まった。2日目の審理では、判事団から、Microsoft の商行為が公正さを欠いているとする EC の裁定そのものに疑問を呈する見方が示された。
第一審裁判所 (EU で上から2番目に位置する裁判所) の判事団は25日、EC が2004年に下した裁定どおり、『Windows Media Player』(WMP) を『Windows』OS にバンドルすることが、実際に競争を阻害した事実があるかどうかについて質問を行なった。 2日目の審理では、初日に Microsoft とそのライバル企業陣営がそれぞれ行なった証言に基づいて質問が出された。両陣営が24日に行なった証言とは、メディア ソフトウェア市場における競争の状態と、EC の命令に従って WMP のバンドルを外した『Windows XP』を、市場が無視しているかどうかという点に関するものだ。 今回の審理は5日間の予定で、13人からなる判事団 (大法廷) が担当している。判事団は、第一審裁判所長官を務める Bo Vesterdorf 氏が率い、同じく第一審裁判所の判事 John Cooke 氏らが名を連ねる。 IT 業務における各種実務能力基準の認定活動を行なう国際的な業界団体 Computing Technology Industry Association (CompTIA) で独占禁止法を専門とする弁護士の Lars Liebeler 氏によると、Vesterdorf 氏は法廷で、他の消費者同様、同氏自身もこれまで問題なく (非 Microsoft 製の) ソフトウェアをダウンロードしてきたと述べたという。 自身も24日に証言台に立った Liebeler 氏は、25日の質問について、WMP を Windows OS にバンドルすることが競争を阻害し、消費者を他社製のメディアプレーヤから遠ざけているという EC の主張に「きわめて懐疑的」で、EC の主張に「重大な疑問を投げかけた」と話している。 今回の裁判の重要争点の1つに、WMP は Windows の必要不可欠な要素かどうか、という問題がある。Microsoft は審理の初日、WMP は Windows OS の必須要素であるため、EC の命令に従って WMP のバンドルを外したバージョンは、OEM 業者がインストールを拒否したほどだと証言した。 これに対し、EC および Microsoft のライバル陣営は、WMP は独立したアプリケーションで、OS と切り離して問題なく他のメディアプレーヤに置き換えることが可能だと主張している。 だが、判事の Cooke 氏は、シガーライターの付いていない車を買うのはほぼ不可能だとして、これに反論した。Microsoft も審理初日に同様の例えを用いている。 Microsoft 側の弁護士 Jean-Francois Bellis 氏は、次のように述べた。「靴ひもが靴とは別に売られているからといって、靴メーカーが靴に靴ひもをつけて売ったというだけでは、そのメーカーが抱き合わせ商法を行なっているという証拠にはならない」 なお EC の広報によれば、EC は Microsoft がライバル企業にソフトウェアの技術情報を提供するよう命じた裁定に十分従っていないことに対し、今なお制裁金を科すかどうか検討中だという。 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
|
|